まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯
『まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯』(まむしのきょうだい しょうがいきょうかつじゅうはっぱん)は、1972年8月25日に公開された日本映画。製作は東映京都撮影所。『まむしの兄弟』シリーズの第4作[1]。滋賀県大津市を舞台に、主人公と同じ「まむしの兄弟」を名乗る老侠客との共闘が描かれる。 封切り時の同時上映作品は『女囚701号/さそり』(監督:伊藤俊也、主演:梶芽衣子)。 ストーリー18回目の懲役を終えた政(まさ)が、子分の勝(かつ)の出迎えを受けたところ、同時に出所したヤクザ組織・矢東会会長の山崎が銃で狙撃されかける。2人は金儲けの欲から狙撃犯を捕らえようとするが失敗する。 地元の神戸ですることのない2人は、気晴らしに大津市の琵琶湖畔にある歓楽街「おかめ横丁」に向かう。無銭飲食を起こした政と勝が「神戸のまむしの兄弟や」と名乗ると、居合わせた2人の老人・鉄と辰に痛めつけられ、やっとの思いで逃げ出す。鉄と辰は、戦前から偶然同じ「まむしの兄弟」を名乗っており、仁義を欠いているとして怒りを買ったのだった。その「おかめ横丁」は、リゾート開発を目指す東栄建設によって立ち退きを迫られており、矢東会が地上げ屋となって住民にあらゆる嫌がらせを行っていた。 翌朝、東栄建設のダンプカーが農夫を転ばせたのを目撃した政と勝は、慰謝料を横取りするために東栄建設の現場事務所を襲う。そこに喧嘩の腕を見込んだ山崎が現れ、地上げの事情を明かさずに鉄と辰を懲らしめることを依頼する。政と勝はバキュームカーで横丁に乗り込むが、鉄の娘・お藤が仲裁に飛び出す。政はお藤に一目惚れする。お藤の説明を聞いた政と勝は矢東会のたくらみを理解し、おかめ横丁の住民となって街を守ることを決意する。単身で東栄建設本社へ乗り込んだ政は、山崎に横丁から手を引くよう誓約書を書かせるが、法的にはなんの意味もなさないものだった。 かつての狙撃犯・リキがふたたび山崎を襲うが、返り討ちに遭い、捕らわれる。リキの目的は兄のかたき討ちだったが、おかめ横丁の刺客だと早合点した山崎は、行政に手を回し、人々の住む建物を強制執行で破壊させ始める。抵抗のため政と勝は最後まで残った建物内に居座るが、駆け付けた機動隊に威力業務妨害罪で逮捕されてしまう。怒りの収まらない鉄は単身で矢東会に乗り込むが、惨殺される。辰は酒浸りとなり、闘志を失う。 数日後、政と勝は釈放される。お藤から鉄の死を聞いた2人は、ドスを片手に東栄建設本社に乗り込む。脱出したリキも加勢する。ダイナマイトを隠し持っていたリキの自爆によって一味は一網打尽となり、政と勝は互いをねぎらいながら夜闇に消えていった。 キャスト
スタッフ
脚注
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