この項目では、日本の企業について説明しています。そのほかのICOMについては「ICOM (曖昧さ回避) 」をご覧ください。
アイコム株式会社 (英 : ICOM INCORPORATED [ 2] )は、大阪府 大阪市 平野区 に本社を置く日本の無線通信 機器の製造会社である。
概要
1980年代まで使用された旧ロゴマーク (中央)。IC-251。
アマチュア無線 では非常に有名な企業で、日本初のハンディ機を開発し、携帯用無線機メーカーの草分け的存在である。また、価格が100万円を超えるような機種を発売し、他社との差別化を図っている。
社名の由来は井上電機製作所 (創業者・井上徳造にちなむ)の頭文字「I」と、communicationの頭文字「com」を合成したものである。もともとの略号はI.E.W.(Inoue Electric Works)であり、一時はI.C.E.(井上通信電子)を使用したこともあった。このため、アマチュアの間では専ら「イノウエ」と呼ばれていた。現在でも当時を知る者は、主に社名変更前の機器を「イノウエ」と呼称する場合が多い(例:イノウエのFDAM-3)。
ICOMの商標は社名変更前から長く使われているが、商標使用当初の読みは「アイコム」ではなく「イコム」だった。
かつては秋葉原 と大阪・日本橋 でパソコンショップ(ソフトアイランド)を運営し、BTOパソコン(COMCHAMPおよびGIGAMASTERシリーズ)も発売していた。なお、現存するソフトアイランドの店舗はすべてフランチャイズである。
2023年3月期の品目別売上高構成は陸上業務用無線通信機器(48%)、 アマチュア用無線通信機器(17%)[ 3] であり、その他には航空用無線機器、海洋航法機器、無線LAN 機器などを扱っている。近年ではNTTドコモ のモバイルセントレックス (PASSAGE DUPLE )用SIPサーバ なども取り扱っている。
1976年より海外展開しており、2023年3月期の売上高構成比は、日本国内33.0%、北中南米36.4%、アジア・オセアニア14.3%、EMEA 16.3%となっている[ 3] 。
沿革
1954年 - 井上徳造が京都府 相楽郡 山城町 (現:木津川市 )に「井上電機製作所」を創業。
1964年7月16日 - 株式会社化。
1970年 - 大阪府大阪市平野区に本社移転。
1978年 - アイコム株式会社に商号変更。
1990年 - 大阪証券取引所第二部に上場。
2001年 - 東京証券取引所、大阪証券取引所第一部に上場。
2022年4月 - 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
国内事業所
本社(大阪府大阪市平野区加美南1-1-32)
リペアセンター(和歌山県紀の川市北勢田1079-18)
北海道営業所(北海道札幌市中央区南3条西10丁目1001-5 福山南三条ビル6F)
仙台営業所(宮城県仙台市青葉区本町3-6-18 勾当台イーストビル5F)
東京営業所(東京都江東区木場2-17-16 ビサイド木場5F)
名古屋営業所(愛知県名古屋市中区綿1-4-25 伏見ITビル5F)
大阪営業所(大阪府大阪市平野区加美鞍作1-6-19)
広島営業所(広島県広島市中区大手町5-1-1 大手町ファーストビル4F)
九州営業所(福岡県福岡市博多区住吉2-2-1 井門博多ビルイースト5F)
東京事業所(東京都中央区日本橋浜町3-42-3 住友不動産浜町ビル9F)
ならやま研究所(奈良県奈良市左京6-5-7)
関連会社
日本国内
和歌山アイコム株式会社(和歌山県有田郡有田川町大字徳田1866-1)
アイコム情報機器株式会社(大阪市浪速区日本橋3-8-15)
株式会社コムフォース(持分法適用関連会社、東京都江東区木場2-17-16 ビサイド木場5F)
日本国外
Icom America Inc.(アメリカ合衆国 )
ICOM CANADA HOLDINGS INC.(カナダ )
Icom (Europe) GmbH(ドイツ )
Icom(Australia)Pty.,Ltd.(オーストラリア )
Icom Spain, S.L.(スペイン )
ICOM ASIA CO.,LTD(ベトナム )
PURECOM CO.,LTD(中華人民共和国 )
Icom America License Holding LLC(アメリカ合衆国)
ICOM DO BRASIL RADIOCOMUNICACAO LTDA.(ブラジル )
ICOM CENTRAL AMERICA,S.DE R.L.DE C.V.(メキシコ )
スポンサー活動
2008年- セレッソ大阪 オフィシャルサプライヤーとして、ホームゲーム等で使用する簡易無線 などを提供
2015年7月-8月 第23回世界スカウトジャンボリー シルバースポンサーとして、運営に使用する業務無線 、JOTA-JOTI Plazaに開設したアマチュア無線特設局【8N23WSJ】無線設備1式などを提供
特筆事項
レバノンのポケベル爆発 にて、アイコム製トランシーバー『IC-V82』という2014年に製造・販売を中止した製品が爆発したとされたが、9月19日にアイコムは「偽造品防止のシールが貼付されておらず、当社から出荷した製品かどうか確認できない」とのコメントを発表した[ 4] [ 5] 。また、21日までにアイコムは「爆発した無線機が当社製のものである可能性は限りなく低い」とのコメントを発表した[ 6] 。
脚注
外部リンク
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