ADCCサブミッション・ファイティング世界選手権(ADCC Submission Fighting World Championship、略称アブダビコンバット)は、ADCCサブミッション・ファイティング世界連盟が主催するグラップリングの国際大会[1]。
「寝技世界一決定戦」として知られ、2年に一度開催される[2]。旧名はADCCサブミッション・レスリング世界選手権。
アブダビ首長にしてアラブ首長国連邦初代大統領を務めたザーイド・ビン=スルターン・アール=ナヒヤーンの第6王子、タハヌーン・ビン=スルターン・ビン・アール=ナヒヤーンがアメリカ留学中の1993年にUFCの第1回大会を観戦し感銘を受けブラジリアン柔術を学んだのが始まり。帰国後の1998年にアブダビで、柔術家、サンビスト、レスリング選手、総合格闘家など世界中からトップファイターを招き高額の賞金がかかったサブミッション・レスリングのトーナメントを開催した[3][4]。なお、賞金をはじめとした運営費用はタハヌーン王子の自己資産のみでまかなわれていた。
2003年から2年に一度、各国で大会が行われる現在の形式になり、地区予選が導入された。地区予選は、北アメリカ予選、南アメリカ予選、ヨーロッパ予選、アジア・オセアニア予選(2007年までは日本予選)が開催されている[5][6]。
過去に日本人では2001年に菊田早苗が88kg未満級で優勝を果たしている。ブラジリアン柔術家以外からの優勝は数えるほどで、驚愕を持って迎えられた。また、2007年には女子55kg未満級で塩田さやかが優勝を果たした。
全ての打撃が禁止され、サブミッション・組み技のみが許された試合で、関節技・絞め技による一本決着、またはテイクダウン・ポジショニング・パスガード・スイープなどに与えられるポイントでの決着を目指す。
世界選手権は、本戦10分+延長戦5分(ゴールデンスコア方式)。決勝戦は本戦20分+延長戦10分×最大2R。ただし本戦は5分(決勝戦は10分)を経過しないとポイントが加算されないので、その時間はサブミッションによる一本決着でしか試合が終了しない。
地区予選では、本戦6分+延長戦3分で、決勝戦は本戦8分+延長戦4分。本戦は3分(決勝戦は4分)を経過しないとポイントが加算されない。
ロープ・金網・フェンス等のない9m×9mのマット上で行われる。
(ルールの詳細は、公式サイトの「RULES & REGULATIONS」または、「ADCC JAPAN競技ルールと競技規定」を参照。用語についてはグラウンドポジションを参照)
(女子部門は2005年3階級、2007年5階級だったが、2009年以降は2階級となっている)
詳細は 大会公式記録 を参照。
第14回、2022年9月17日 - 18日、アメリカ合衆国・ラスベガス。詳細は 大会公式記録 を参照。
第13回、2019年9月28日 - 29日、アメリカ合衆国・アナハイム。詳細は 大会公式記録 を参照。
第12回、2017年9月23日 - 24日、フィンランド・エスポー。詳細は 大会公式記録 を参照。
第11回、2015年8月29日 - 30日、ブラジル・サンパウロ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第10回、2013年10月19日 - 20日、中国・北京。詳細は 大会公式記録 を参照。
第9回、2011年9月24日 - 25日、イギリス・ノッティンガム。詳細は 大会公式記録 を参照。
第8回、2009年9月26日 - 27日、スペイン・バルセロナ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第7回、2007年5月5日 - 6日、アメリカ合衆国・ニュージャージー州。詳細は 大会公式記録 を参照。
第6回、2005年5月28日 - 29日、アメリカ合衆国・カリフォルニア州。詳細は 大会公式記録 を参照。
第5回、2003年5月17日 - 18日、ブラジル・サンパウロ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第4回、2001年4月11日 - 13日、アラブ首長国連邦・アブダビ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第3回、2000年3月1日 - 3日、アラブ首長国連邦・アブダビ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第2回、1999年2月24日 - 26日、アラブ首長国連邦・アブダビ。詳細は 大会公式記録 を参照。
第1回、1998年3月20日 - 22日、アラブ首長国連邦・アブダビ。詳細は 大会公式記録 を参照。