ウォールフラワー (小説)
『ウォールフラワー』(The Perks of Being a Wallflower) は、アメリカの作家スティーブン・チョボスキーによるジュブナイル小説である[1]。MTVから1999年2月1日に出版された。チャーリーという10代の少年が「トモダチ」に向けて書いている手紙の形式を取った書簡体小説で、思春期における経験や心理を物語った青春小説作品[2]。ドラッグ[3]や性、文学や音楽などの若者文化が多く描写されている。 アメリカ図書館協会が選ぶ『2009年度最も推奨する本』でトップ10の中で第3位を獲得した[4]。 映画監督でもある著者チョボスキーによる監督で映画化され、2012年に公開された。 →詳細は「ウォールフラワー (映画)」を参照
あらすじ1991年、チャーリーは春に友人のマイケルが自殺したことに強く動揺し、孤独と不安を抱えながら高校に進学する。学校が好きになれなかったチャーリーだが、授業の工作クラスで「ナッシング」と呼ばれる変わった面白い上級生、パトリックと出会う。その後学校のフットボールの試合を一人で観戦しに行くと、パトリックがサムという義理の妹と一緒にいるのを見つけ、2人と知り合う。チャーリーはサムに心惹かれる。 チャーリーは2人を通じて、パーティーに参加するなど、多くの人と出会い、文学や音楽、そしてドラッグに触れていく。やがてサムの友人であるメアリー・エリザベスという女の子と恋人の関係になるが、ある夜、エリザベスの前でサムにキスしたことがきっかけで2人は別れてしまう。 学期が終わり、パトリックとサムは高校を卒業する。大学に行くために街を出る前、チャーリーとサムは性的な関係になりかけるが、結局チャーリーはサムに手を出すことができない。その日の夜、夢の中でチャーリーは小さい頃に親戚のヘレンおばさんに性的な行為を受けていたことを思い出し、ショックのあまり精神病院に2か月入院する。その後、チャーリーは夏休みの間にパトリックやサム達と会話し、退院すると、もう学校に行くのは怖くないと感じるようになる。 登場人物
作中に登場する芸術・作品文学チャーリーの英語の教師、ビルが課題として読ませる。チャーリーはこれらの本をお気に入りと評している。
またE・E・カミングスによる詩、ランディ・シルツ著の『カストロ通りの市長』、アン・ライスの本や、映画『レッズ』に登場する女性作家エマ・ゴールドマンのような人物が言及されている。 映画
テレビ番組
音楽
ヴィレッジ・ピープル、ブロンディ、ジム・モリソン、ジョン・レノン、スリッツとビリー・ホリデイといった他のアーティストも言及されているが、曲目については言及されていない。 日本語訳
脚注
外部リンク |