シスル (潜水艦)

シスル (HMS Thistle) はイギリス海軍の潜水艦。T級。

1937年7月20日発注^[1]。19377年12月7日起工^[1]。1838年10月25日進水^[1]。1939年7月4日就役^[1]。

1938年9月28日、ダンディーより1回目の哨戒に出発^[1]。9月30日、ドイツ潜水艦「U3」に停船させられていたスウェーデン商船「Gun」と遭遇^[1]。その際「U3」は「シスル」に対して魚雷1本を発射したが外れている^[2]。また、「シスル」側では攻撃されたことに気づいていなかった^[1]。10月16日、ロサイスに帰投^[1]。

1940年2月18日、「シスル」が加わっており駆逐艦「デアリング」、「アイレクス」などが護衛していたHN12船団がドイツ潜水艦「U23」に発見され、「デアリング」が雷撃を受けて被雷した^[3]。次いで「シスル」も雷撃を受けたが、これは外れた^[3]。2度の爆発音を聞いた「シスル」は調査に向かい、「デアリング」の残骸に行き着いた^[3]。「シスル」は「アイレクス」を呼んだが、「アイレクス」は「シスル」へ生存者救助を行うよう信号を送ると支援のボートを残さず敵潜捜索に向かった^[4]。「シスル」が発見した生存者は3名のみで、1名はすぐに姿を消し、もう1名は救助に失敗^[5]。残る1名のみ、戻ってきた「アイレクス」から送られたボートに救助され、「シスル」に収容された^[6][9]。

4月7日、スカパ・フローより出撃した^[10]。4月9日、ドイツ軍はノルウェーに侵攻。「シスル」はスタヴァンゲルへ侵入して敵艦船を攻撃するよう命じられた^[11]。同日、「シスル」は、16時4分にSkudenes Fjord（Stavanger fjord）入り口でUボートに対して魚雷6本を使用したと報告した^[12]。「シスル」が雷撃したのはドイツ潜水艦「U4」であった^[12]。同艦は17時5分（ドイツ側記録、以下同じ）に雷跡を発見し、回避後潜航して敵を探したが、電池の残量が少なくなったため22時17分に浮上した^[12]。4月10日1時57分に「U4」は潜水艦を発見し、雷撃^[12]。最初の魚雷は外れたが、続いて発射された2本目が「シスル」に命中した^[13]。「シスル」はすぐに沈没し、生存者はいなかった^[10]。

• Geirr H Haarr, No Room for Mistakes: British and Allied Submarine Warfare 1939–1940, Seaforth Publishing, 2015
• Arthur S. Evans, Destroyer Down: An Account of HM Destroyers Losses 1939-1945, Pen & Sword Maritime, 2010, ISBN 978-1-84884-270-0
• Paul Kemp, The Admiralty Regrets: British Warship Losses of the 20th Century, Sutton Publishing, 1999, ISBN 0-7509-1567-6
• Daniel Morgan, Bruce Taylor, U-Boat Attack Logs: A Complete Record of Warship Sinkings from Original Sources 1939-1945, Seaforth Publishing, 2011, ISBN 978-1-84832-118-2
• John English, Amazon to Ivanhoe, World Ship Society, 1993, ISBN 0-905617-64-9
• Geoffrey Jones, Submarines versus U-boats, William Kimber, 1986, ISBN 0-7183-0626-0

• HMS Thistle (N 24) of the Royal Navy - British Submarine of the T class - Allied Warships of WWII - uboat.net（2022年7月21日閲覧）