ジャレル・コットン
Jharel Cotton
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基本情報 |
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国籍 |
アメリカ合衆国 |
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出身地 |
アメリカ領ヴァージン諸島セント・トーマス島 |
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生年月日 |
(1992-01-19) 1992年1月19日(33歳) |
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身長 体重 |
180 cm 91 kg |
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選手情報 |
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投球・打席 |
右投右打 |
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ポジション |
投手 |
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プロ入り |
2012年 MLBドラフト20巡目(全体626位) |
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初出場 |
MLB / 2016年9月7日 NPB / 2023年4月25日 |
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経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) |
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ジャレル・レアンドレ・コットン(Jharel Leandre Cotton、1992年1月19日 - )は、アメリカ領ヴァージン諸島セント・トーマス島出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。
愛称は「スキーキー(Squeaky)」[1]。、「コットン・キャンディ(Cotton Candy)」[2]。
同じくプロ野球選手(投手)のジャメイン・コットンを兄に持つ[3]。
経歴
プロ入り前
マイアミ・デイド大学(英語版)在学時の2011年、MLBドラフト28巡目(全体852位)でニューヨーク・メッツから指名されたが、この時は入団せず。
プロ入りとドジャース傘下時代
イーストカロライナ大学(英語版)へ移った2012年、今度はMLBドラフト20巡目(全体626位)でロサンゼルス・ドジャースから指名され、プロ入り。契約後、傘下のパイオニアリーグのルーキー級オグデン・ラプターズ(英語版)でプロデビュー。5試合(先発1試合)に登板して1勝0敗、防御率1.20、20奪三振を記録した。
2013年はA級グレートレイクス・ルーンズ、A+級ランチョクカモンガ・クエークス、AA級チャタヌーガ・ルックアウツでプレーし、3球団合計で21試合(先発11試合)に登板して2勝7敗、防御率4.01、72奪三振を記録した。
2014年はA+級ランチョクカモンガでプレーし、25試合(先発20試合)に登板して6勝10敗、防御率4.05、138奪三振を記録した。
2015年はA級グレートレイクス、A+級ランチョクカモンガ、AA級タルサ・ドリラーズ[注 1]、AAA級オクラホマシティ・ドジャースでプレーし、4球団合計で21試合(先発11試合)に登板して6勝2敗、防御率2.45、114奪三振を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、グレンデール・デザートドッグス(英語版)に所属した。11月20日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした[4]。
2016年は開幕からAAA級オクラホマシティでプレーし、22試合(先発16試合)に登板して8勝5敗、防御率4.90、119奪三振を記録した。7月にはオールスター・フューチャーズゲームの世界選抜に選出され、当日の試合では勝利投手となった[5]。
アスレチックス時代
2016年8月1日にジョシュ・レディック、リッチ・ヒルとのトレードで、グラント・ホームズ(英語版)、フランキー・モンタスと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した[6]。移籍後は傘下のAAA級ナッシュビル・サウンズへ配属され、8月9日のラウンドロック・エクスプレス戦では9回二死まで完全試合の快投を見せた[7]。9月7日にメジャー初昇格を果たすと、同日のロサンゼルス・エンゼルス戦で先発してメジャーデビュー。6.1回1失点の投球で初勝利を挙げた[8]。この年メジャーでは5試合に先発登板して2勝0敗、防御率2.15、23奪三振を記録した。
2017年は序盤から先発ローテーションとして起用されたが、調子が上がらずAAA級ナッシュビルに降格した。すぐにメジャーに昇格するも、再びAAA級ナッシュビルに降格した。ホームとアウェーの成績が乖離しており、ホームでは4勝6敗で防御率6.98だったことに対し、アウェーでは5勝4敗で防御率3.94だった[9]。
2018年3月22日にトミー・ジョン手術を受けて、全休となった[10]。
2019年はA+級ストックトン・ポーツで投球することでリハビリを行っていたが、5月にハムストリングの怪我で挫折し、手術を受けることを選択した。7月にマウンドに復帰し、AAA級ラスベガス・アビエイターズ[注 2]で投球していた。オフの11月20日にDFAとなった[11]。
アスレチックス退団後
2019年11月23日に金銭トレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[12]。
公式戦での登板がないまま、2020年8月16日にDFAとなり[13]、20日にマイナー契約となった[14]。その後9月5日に自由契約となった[15]。
レンジャーズ時代
2020年12月15日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだ[16]。
2021年は5月のマイナーリーグ開幕から傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスでプレーし、 7月30日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[17]。この年メジャーでは23試合に登板して2勝0敗、防御率3.52、30奪三振を記録した。
ツインズ時代
2021年11月5日にウェイバー公示を経てミネソタ・ツインズへ移籍した[18]。
2022年は開幕をメジャーで迎えるも4月13日にDFAとなり、20日にマイナー契約で傘下のAAA級セントポール・セインツへ配属された[19]。その後、5月10日に再びメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りしたが[20]、17日に再びDFAとなり、20日にマイナー契約でAAA級セントポールへ配属された[21]。6月3日には三度メジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りするも[22]、6日にマイナー契約でAAA級セントポールへ配属され[23]、8日にこのシーズン4度目となるメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[24]。その後、9月15日にDFAとなった[25]。
ジャイアンツ時代
2022年9月18日、サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した[26]。ジャイアンツでは5試合の中継ぎ登板で2勝0敗、防御率6.75に終わり、オフにFAとなった。
オリックス時代
2023年1月24日、オリックス・バファローズへの入団が発表された[27][28]。背番号は42[27]。
4月25日の対北海道日本ハムファイターズ戦(エスコンフィールド)に3番手で登板したのが一軍初登板となり、4回を投げて被安打3、1失点、9奪三振と好投を見せ、来日初勝利を挙げた。しかしその後は6試合の登板にとどまり、NPBで挙げた勝利はその1勝止まりだった。ウエスタン・リーグでは11試合の登板で2勝2敗1セーブ、防御率3.79の成績を挙げていたが、8月30日を最後に登板しておらず、10月9日、右肘のセカンドオピニオンを受けるために帰国した[29]。12月1日に自由契約となった[30]。
投球スタイル
スクリューボールのような変化を見せるチェンジアップが武器[31]。バッグス・バニーのように急に止まってまた動き出す、それぐらいブレーキがのかかった変化のイメージから「バッグス・バニー・チェンジアップ」と名付けている[32][33]。
詳細情報
年度別投手成績
年
度 |
球
団 |
登
板 |
先
発 |
完
投 |
完
封 |
無 四 球 |
勝
利 |
敗
戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝
率 |
打
者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬
遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴
投 |
ボ 丨 ク |
失
点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P
|
2016
|
OAK
|
5 |
5 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
1.000 |
112 |
29.1 |
20 |
4 |
4 |
0 |
0 |
23 |
1 |
0 |
10 |
7 |
2.15 |
0.82
|
2017
|
24 |
24 |
0 |
0 |
0 |
9 |
10 |
0 |
0 |
.474 |
566 |
129.0 |
133 |
28 |
53 |
1 |
4 |
105 |
9 |
2 |
91 |
80 |
5.58 |
1.44
|
2021
|
TEX
|
23 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
0 |
3 |
1.000 |
137 |
30.2 |
28 |
2 |
15 |
0 |
2 |
30 |
1 |
0 |
12 |
12 |
3.52 |
1.40
|
2022
|
MIN
|
25 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
2 |
0 |
2 |
.500 |
144 |
35.0 |
23 |
7 |
16 |
0 |
2 |
31 |
2 |
0 |
13 |
11 |
2.83 |
1.11
|
SF
|
5 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
1.000 |
37 |
8.0 |
11 |
0 |
4 |
0 |
0 |
8 |
1 |
0 |
4 |
4 |
6.75 |
1.88
|
'22計
|
30 |
0 |
0 |
0 |
0 |
4 |
2 |
0 |
2 |
.667 |
181 |
43.0 |
34 |
7 |
20 |
0 |
2 |
39 |
3 |
0 |
20 |
17 |
3.56 |
1.26
|
2023
|
オリックス
|
7 |
3 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
1 |
.500 |
84 |
18.1 |
24 |
4 |
4 |
0 |
1 |
22 |
2 |
0 |
13 |
12 |
5.89 |
1.53
|
MLB:4年
|
82 |
29 |
0 |
0 |
0 |
17 |
12 |
0 |
2 |
.586 |
996 |
232.0 |
215 |
41 |
92 |
1 |
8 |
197 |
14 |
2 |
133 |
116 |
4.50 |
1.32
|
NPB:1年
|
7 |
3 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
1 |
.500 |
84 |
18.1 |
24 |
4 |
4 |
0 |
1 |
22 |
2 |
0 |
13 |
12 |
5.89 |
1.53
|
年度別守備成績
年 度 |
球 団 |
投手(P)
|
試
合 |
刺
殺 |
補
殺 |
失
策 |
併
殺 |
守 備 率
|
2016
|
OAK
|
5 |
1 |
1 |
0 |
1 |
1.000
|
2017
|
24 |
8 |
10 |
0 |
1 |
1.000
|
2021
|
TEX
|
23 |
1 |
1 |
0 |
0 |
1.000
|
2022
|
MIN
|
25 |
1 |
2 |
0 |
0 |
1.000
|
SF
|
5 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1.000
|
'22計
|
30 |
2 |
2 |
0 |
0 |
1.000
|
2023
|
オリックス
|
7 |
0 |
0 |
0 |
0 |
----
|
MLB
|
82 |
12 |
14 |
0 |
2 |
1.000
|
NPB
|
7 |
0 |
0 |
0 |
0 |
----
|
記録
MiLB
NPB
- 初記録
- 投手記録
背番号
- 45(2016年 - 2017年、2021年 - 2022年9月)
- 47(2022年9月 - 同年終了)
- 42(2023年)
脚注
注釈
- ^ 2015年よりドジャース傘下
- ^ 2019年よりアスレチックス傘下
出典
- ^ Explaining A's Players Weekend nicknames MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月18日閲覧
- ^ “【オリックス】“戦車”と“わたあめ”が来た!新外国人のシュウィンデル&コットンが愛称披露 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年10月22日閲覧。
- ^ Kelsie Heneghan (2014年7月7日). “Cotton brothers square off in Lancaster”. milb.com. 2017年5月10日閲覧。
- ^ Ken Gurnick (2015年11月20日). “Cotton, Stripling added to 40-man roster”. MLB.com. 2017年5月10日閲覧。
- ^ http://www.truebluela.com/2016/7/10/12116220/jjharel-cotton-willie-calhoun-futures-game-dodgers-minor-league-report
- ^ “ドジャース、アスレチックスからR.ヒルとJ.レディック獲得”. ISM. Yahoo! JAPAN. (2016年8月2日). オリジナルの2016年8月6日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20160806162806/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160802-00000211-ism-base 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Cotton Just Misses Perfect Game in Sounds Win”. milb.com (2016年8月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ Susan Slusser (2016年9月7日). “Zach Neal strong in A’s win; Jharel Cotton set for debut”. San Francisco Gate. 2017年5月10日閲覧。
- ^ https://www.mlbtraderumors.com/2018/03/al-west-notes-ohtani-vogelbach-whalen-as-cotton-puk.html
- ^ “Jharel Cotton has Tommy John surgery”. ESPN. March 22, 2018閲覧。
- ^ Martin Gallegos (2019年11月20日). “Cotton designated; Jefferies added to A's roster” (英語). MLB.com. 2019年11月25日閲覧。
- ^ Jordan Bastian (2019年11月20日). “Cubs land RHP Cotton from A's for cash” (英語). MLB.com. 2019年11月25日閲覧。
- ^ George Miller (2020年8月16日). “Cubs DFA Jharel Cotton, Place Tyler Chatwood On IL” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年8月17日閲覧。
- ^ MLB公式プロフィール参照。2020年8月21日閲覧。
- ^ “Cubs Claim Ildemaro Vargas, Release Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “Rangers sign revival project Cotton, 2 others” (英語). MLB.com. 2021年11月6日閲覧。
- ^ “Rangers Select Contracts of RHP's Drew Anderson and Jharel Cotton from Triple-A Round Rock; Activate RHP Josh Sborz from Paternity List” (英語). MLB.com (2021年7月30日). 2022年3月11日閲覧。
- ^ “Twins Claim Jharel Cotton, Outright Rob Refsnyder” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年11月6日閲覧。
- ^ Steve Adams (2022年4月20日). “Twins Outright Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
- ^ Mark Polishuk (2022年5月10日). “Twins Place Carlos Correa, Chris Paddack On 10-Day IL; Select Mark Contreras, Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
- ^ Steve Adams (2022年5月20日). “Twins Outright Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
- ^ Anthony Franco (2022年6月3日). “Twins Select Jharel Cotton, Ian Hamilton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月4日閲覧。
- ^ Anthony Franco (2022年6月6日). “Twins Sign Aaron Sanchez, Tyler Thornburg To Minors Deals” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月9日閲覧。
- ^ Anthony Franco (2022年6月8日). “Twins Reinstate Carlos Correa, Select Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月9日閲覧。
- ^ “Twins Designate Jharel Cotton For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors (2022年9月15日). 2023年1月24日閲覧。
- ^ “Jharel Cotton Elects Free Agency” (英語). MLB Trade Rumors (2022年10月20日). 2023年1月24日閲覧。
- ^ a b “オリックスが新外国人・コットンとシュウィンデルの獲得を発表”. サンケイスポーツ. (2023年1月24日). https://www.sanspo.com/article/20230124-F22LROJ7LVJWFEML7QDLT3DL5M/ 2023年1月24日閲覧。
- ^ “新外国人選手獲得のお知らせ”. オリックス・バファローズ. 2023年4月10日閲覧。
- ^ 「【オリックス】コットンが右肘セカンドオピニオンのため帰国 今季1勝1敗1H、防御率5・89」『日刊スポーツ』2023年10月10日。2024年1月10日閲覧。
- ^ “【今日のプロ野球情報】バウアー、安樂智大ら|12月1日発表の自由契約 退団選手 移籍情報一覧”. ベースボールチャンネル (2023年12月1日). 2024年1月10日閲覧。
- ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2017』廣済堂出版、2017年、246頁頁。ISBN 978-4-331-52084-0。
- ^ 「オリックス・コットンが入団会見 自慢のチェンジアップは「バッグス・バニーのように止まって、また動き出す」」『サンスポ』2023年2月11日。2024年1月10日閲覧。
- ^ 「【オリックス】コットン、救援で強烈な日本デビュー「バックス・バニー・チェンジアップ」さく裂で4回9奪三振」『中日スポーツ』2023年4月25日。2024年1月10日閲覧。
- ^ a b “【オリックス】コットンが来日初登板で初白星 宮城早期降板の危機救い4回1失点9奪三振”. 日刊スポーツ. (2023年4月25日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202304250001407.html 2023年4月25日閲覧。
- ^ “次も期待!来日初先発のオリ・コットン 「いけるところまでいこう」4回途中2失点で連敗脱出に貢献”. スポーツニッポン. (2023年5月22日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/05/22/kiji/20230522s00001173097000c.html 2023年5月22日閲覧。
関連項目
外部リンク