スズキ・エリオ
エリオ(英:Aerio )は、スズキが製造・販売していたセダン、ハッチバック型の乗用車である。 概要ミニバンの居住性とワゴンの使い勝手を考えた5ドアハッチバックを2001年1月29日に発売。プラットフォームは他車からの流用ではなく、全く新規に開発されたものを使用。月の販売台数の目標は1,000台。月に3,000台の輸出を予定。エンジンは1.5 Lと1.8 LのDOHCガソリンエンジン(M型)を搭載。なお、北米向けのエリオは2.3 Lエンジンも搭載している。 トランスミッションはATの他に当初はMTも設定された。駆動方式はFF、4WDがラインナップされている。 1.5 Lエンジン搭載モデルに比べ、1.8 Lエンジン搭載モデルはシートヒーター等の専用装備が多く差別化が図られているが、外見的な違いはフェンダー部のホイールアーチモールの有無のみにとどまっており、ほとんど差が無い。このモールの厚みだけ車幅が30 mm広がるため、1.5 Lモデルは5ナンバー車、1.8 Lモデルは3ナンバー車になっている。なお、1.8 Lのセダンはスズキ初の3ナンバーセダンとなる。 販売面余裕のある居住性などから10代の子供を持つファミリー層を中心に注目され、当時のスズキの普通車としては好調な販売実績を残した[1]。 しかし150万円台からという現在の軽自動車並みの低価格さを売りにしていたが、ハッチバックモデルは当時まだ人気の低かったクロスオーバーSUVの見た目に近かったこと、セダンモデルはすでに市場自体の終末期に差し掛かっていたこと、スズキ = 軽自動車というイメージが強いこともあり、当初から普通車全体のモデルとしては販売が低迷し、1代限りで終了となった。 初代 RA/B21S/C/D51S型 (2001年~2007年)
ギャラリー
モータースポーツパイクスピーク
同社のカルタスやエスクード同様、この車にもパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに出走するためのスペシャルモデルが存在する。ただし、エリオと名乗ってはいるがそれは外観のみであり、中身は全くの別物である。その実体は軽量なパイプフレームで構成されたシャシーに1,000ps級のエンジンをミッドに積み4WDで駆動するモンスターマシンである。 2001年、田嶋伸博はこのエリオに乗り、粟津原豊のスズキ・エスクード・パイクスピークスペシャルと共にパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに挑んだが、マシントラブルが発生し惜しくもリタイアしている。その2年後の2003年、ニュージーランドで開催された「レース トゥ ザ スカイ(クイーンズタウン・ゴールドラッシュ)」に参戦。改良された「スズキ・エリオ・ヒルクライムスペシャル」で総合優勝を果たしている。 その他
車名の由来エリオは、Air(空気)とRio(川)からの造語。 広々とした居住空間と流れるようなスムーズな走りをイメージしている。 欧州名であるリアーナは、Life In A New Ageの略である。 脚注
関連項目
|