デザインズオンローム(英:Designs On Rome[2]、香港:威爾頓[3])とは、アイルランドで生産・アイルランド及び香港で調教されていた競走馬である。主な勝ち鞍は、2014年のクイーンエリザベス2世カップ、香港カップ、2015年・2016年の香港ゴールドカップ。
戦績
2012年5月に、アイルランドのゴウランパーク競馬場で行われた未勝利戦にてデビュー[4]。同年のナショナルステークスではドーンアプローチの2着に好走[5]、計5戦1勝の成績を残して香港へ移籍した。
移籍後はハンデキャップ戦で順当に勝利を重ね、2014年2月の香港クラシックカップに出走。レースでは同厩のエイブルフレンドを抑えて勝利し、続く香港ダービーでも外からエイブルフレンドを強襲して連勝、香港クラシック三冠の内二冠を達成した[6]。勢いそのままに挑んだ次走のクイーンエリザベス2世カップでは、前年覇者のミリタリーアタックや日本馬のエピファネイアらを退けてGI初勝利を飾った[7]。これらの活躍が評価され、7月4日に行われた2013/2014シーズンの香港チャンピオンアワードセレモニーでは「香港馬王(香港年度代表馬)」に選出された(同時に「最優秀中距離馬」と、ファン投票で選出する「最高人気馬」にも選ばれている)[8]。その後は4戦するも勝ち星を挙げることができず、そのまま年末の香港カップへ出走した。精彩を欠いた近走にもかかわらず1番人気に推されて挑んだレースでは、直線で抜け出しを図ったクライテリオンやシリュスデゼーグルを捕らえると、最後はミリタリーアタックとの激しい追い比べを制してGI2勝目を挙げ、その人気に応えてみせた[9]。
翌2015年には、センテナリーヴァーズを叩きで勝利した後香港ゴールドカップに出走。レースでは残り200mで先頭に立つとそのまま押し切ってGI3勝目を挙げた[10]。しかし、その後はドバイシーマクラシックや連覇を狙って挑んだクイーンエリザベス2世カップ、香港カップでいずれも4着に敗れるなど勝ちきれないレースが続いた。
翌2016年は香港スチュワーズカップを8着に敗れるも、連覇を狙って香港ゴールドカップに出走した。レースでは残り100mで先頭に立って前年同様に後方勢の追撃を抑えて優勝、GI4勝目を挙げるとともに同レース連覇を達成した[11]。その後はGIなどを3戦し、10月のシャティントロフィーを勝利するがこれ以降は勝ち星を挙げることはできず、2017年のチャンピオンズ&チャターカップの6着を最後に現役を引退した[12]。
現役引退後はオーストラリアのメルボルンにある養老牧場「リビングレジェンド」で余生を過ごしていたが、2025年1月12日に疝痛のためこの世を去ったことが、17日に香港ジョッキークラブから発表された[13][14]。
血統表
脚注
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)“The LONGINES World's Best Racehorse Rankings”. 2024年7月3日閲覧。
- ^ “Designs On Rome | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “威爾頓 - 馬匹資料 - 賽馬資訊 - 香港賽馬會”. racing.hkjc.com. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “Designs On Rome | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “Full Result 6.40 Curragh (IRE) | 15 September 2012 | Racing Post”. www.racingpost.com. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “デザインズオンロームが完勝、同厩のライバルを斥けて2冠”. 競馬ブック. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “クイーンエリザベス2世カップ(G1) 2014/4/27(日) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “香港の年度代表馬にデザインズオンローム”. 競馬予想のウマニティ (2014年7月5日). 2024年7月2日閲覧。
- ^ “香港カップ(G1) 2014/12/14(日) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “Full Result 8.00 Sha Tin (HK) | 1 March 2015 | Racing Post”. www.racingpost.com. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “香港ゴールドカップ 2016/2/28(日) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “Out of the shadows: Designs On Rome gets his chance to shine”. South China Morning Post. 2024年7月2日閲覧。
- ^ “香港の年度代表馬デザインズオンローム死す!エイブルフレンドや日本馬エピファネイアと名勝負(日刊スポーツ)”. Yahoo!ニュース. 2025年1月18日閲覧。
- ^ “Announce the passing of HKJC legend Designs On Rome (Romeo)”. Living Legends. 2025年1月19日閲覧。
外部リンク
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国際G1昇格前:
第01回(1975年) Nazakat
第02回(1976年) Super Win
第03回(1977年) Wing Take
第04回(1977年) Nazakat
第05回(1979年) Go-Getter
第06回(1980年) Allegro
第07回(1981年) Classic Boy
第08回(1982年) Alex Flyer
第09回(1983年) Fire Ball
第10回(1984年) Yau Wai
第11回(1985年) Champion Joker
第12回(1986年) Powerhouse
第13回(1987年) Forever Gold
第14回(1988年) Top Grade
第15回(1989年) Star Mark
第16回(1990年) Quicken Away
第17回(1991年) Galway
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