ノボロギク
ノボロギク(野襤褸菊、学名: Senecio vulgaris)は、キク科の越年生または一年生の広葉雑草。ヨーロッパ原産で、日本では帰化植物の一つ。 和名は「野に生えるボロギク」の意で、ボロギクとはサワギクのこと。オキュウクサ、タイショウクサともいう。中国名は、歐洲千里光(別名:歐洲黃菀)[1]。 形態・生態一年生の草本[2]。茎は中空で、高さ20 - 40センチメートル (cm) に直立し[2]、多数に分枝して株を形成する。色はうす緑色から赤紫色。水分が多く、まばらに毛がある[2]。 子葉は長楕円形で、葉先はややとがる。成葉は互生し、不規則に羽状の切れ込みがあり、基部で広がって茎を抱く[2]。色は濃緑色で厚く、やや光沢があり[2]、表面には毛はほとんどない。長さ3 - 5 cm、幅1 - 3 cm。 開花は通常5 - 8月、温暖な地域ではほぼ一年中[2]。花は1 cm程度の頭状花序で、黄色い筒状花だけの花をつける[2]。総苞は円同型で、総苞外片は長さ1 - 3ミリメートル (mm) で上半部は黒色、総苞内片は長さ6 mmで緑色をしている[2]。筒状花は、花冠の先端が5裂し、白色の冠毛がある[2]。 果実は痩果で、円柱状で10本の脈がある[2]。種子は長い白色の冠毛を持ち、風にのって飛散し、繁殖する。 生育適温は7 - 35℃、25℃が最適温度である。積雪地以外では、一年中発生する。 分布・生育地ヨーロッパ原産[2]。世界中の寒冷地 - 亜熱帯に分布する。日本では明治初期にヨーロッパから入り[2]、北海道から沖縄まで全国に分布する。 耕作地では一般畑、果樹園、水田転作畑によく見られ、道端や空き地にも自生する。 人間との関わり畑地では強害雑草となることがある。有毒で食用には出来ない。 収斂性過去には血止めのために鼻血などの際に使用されたが、今日はピロリジジンアルカロイドの毒性のため推薦されない。 脚注参考文献
関連項目外部リンク
|