ベン・ヘンダーソン(Ben Henderson、1983年11月16日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。コロラド州コロラドスプリングス出身。MMAラボ所属。元UFC世界ライト級王者。元WEC世界ライト級王者。ベンソン・ヘンダーソン(Benson Henderson)とも表記される。
来歴
国際結婚した両親は幼い頃に離婚し、12歳の頃から母親の勧めでテコンドーを経験。高校からレスリングを始めた。ネブラスカ大学卒業後は警察官になるつもりでいたが、大学の友人に煽られて総合格闘技の試合に出た事をきっかけに総合格闘家を目指す。その後、ホイス・グレイシーの弟子ジョン・クラウチの下でブラジリアン柔術を学んだ[1]。大学では犯罪司法学と社会学を専攻して卒業している。
総合格闘技では大学在学中の2006年にプロデビュー。3戦目で初めての敗北を喫したものの、その後2008年までローカル大会で5連勝を収めた。
WEC
2009年1月25日、WEC初参戦となったWEC 38でアンソニー・ヌジョクアニと対戦し、ギロチンチョークで一本勝ち。
2009年10月10日、WEC 43でWEC世界ライト級王者ジェイミー・ヴァーナーが負傷により防衛戦を行えず、WEC世界ライト級暫定王座決定戦でドナルド・セラーニと対戦し、3-0の判定勝ちを収め王座獲得に成功。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2010年1月10日、WEC 46で正規王者ジェイミー・ヴァーナーとWEC世界ライト級王座統一戦で対戦し、ギロチンチョークで一本勝ちを収め王座統一に成功した。
2010年4月24日、WEC 48でドナルド・セラーニとWEC世界ライト級タイトルマッチで再戦し、ギロチンチョークで一本勝ちを収め王座の初防衛に成功[2]。サブミッション・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2010年12月16日、WEC 53でアンソニー・ペティスと防衛戦を行うも、非常に珍しい金網を蹴ってからの三角飛び蹴りでダウンを奪われ0-3の判定負け[3][4]。約3年半ぶりの敗戦で王座から陥落した。
UFC
2011年4月30日、UFC初参戦となったUFC 129でマーク・ボーチェックと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。
2011年11月12日、UFC on FOX 1のライト級王座挑戦者決定戦でクレイ・グイダと対戦。熱戦を制し3-0の判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2012年2月26日、日本で開催されたUFC144のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者のフランク・エドガーに挑戦し、3-0の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2012年8月11日、UFC 150のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者のフランク・エドガーと再戦。前回以上に接戦となり2-1の判定勝ちを収め王座の初防衛に成功した。
2012年12月8日、UFC on FOX 5のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者のネイト・ディアスと対戦し、3-0の判定勝ちを収め2度目の王座防衛に成功した。
2013年4月20日、UFC on FOX 7のUFC世界ライト級タイトルマッチでStrikeforce世界ライト級王者でライト級ランキング1位のギルバート・メレンデスと対戦し、2-1の判定勝ちを収め3度目の王座防衛に成功した。勝利者インタビューでブーイングを浴びながら恋人にプロポーズを行った。
2013年6月、ジョン・クラウチからブラジリアン柔術黒帯を授与された。
2013年8月31日、UFC 164のUFC世界ライト級タイトルマッチでライト級ランキング2位の挑戦者アンソニー・ペティスと再戦。ミドルキックを効かされ、最後は下からの腕ひしぎ十字固めで1R一本負けで王座から陥落した。当初は同大会でTJ・グラントと対戦する予定であったが、グラントの負傷欠場により対戦相手がペティスに変更された。
2014年1月25日、UFC on FOX 10でライト級ランキング4位のジョシュ・トムソンと対戦し、2-1の判定勝ち。
2014年6月7日、UFC Fight Night: Henderson vs. Khabilovでライト級ランキング11位のルスタム・ハビロフと対戦。4Rにパンチでダウンさせてからリアネイキドチョークで一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2014年8月23日、UFC Fight Night: Henderson vs. dos Anjosでライト級ランキング5位のハファエル・ドス・アンジョスと対戦。左フックを顎に受けダウンした瞬間レフェリーに失神したとみなされKO負け。レフェリーの裁定に不満のある観客からブーイングが起きるも、ヘンダーソンは「いいことだけでなく悪いことも受け入れなきゃいけないんだ」と裁定を受け入れる旨のコメントをした[5]。
2015年1月18日、UFC Fight Night: McGregor vs. Siverでライト級ランキング3位のドナルド・セラーニと対戦し、0-3の判定負け。
2015年2月14日、ウェルター級転向初戦となったUFC Fight Night: Henderson vs. Thatchでブランドン・ザッチと対戦し、リアネイキドチョークで一本勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
Bellator
2016年4月22日、Bellator初参戦となったBellator 153のBellator世界ウェルター級タイトルマッチで王者のアンドレイ・コレシュコフに挑戦し、0-3の判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2016年11月19日、Bellator 165のBellator世界ライト級タイトルマッチで王者のマイケル・チャンドラーに挑戦し、1-2の判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2023年3月10日、Bellator 292のBellatorライト級ワールドグランプリ1回戦として行われたBellator世界ライト級タイトルマッチで王者ウスマン・ヌルマゴメドフに挑戦し、リアネイキドチョークで1R一本負け。グランプリ1回戦敗退となり、試合後に引退を発表した[6]。
人物・エピソード
戦績
プロ総合格闘技
総合格闘技 戦績
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42 試合
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(T)KO
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一本
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判定
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その他
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引き分け
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無効試合
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30 勝
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3
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11
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16
|
0
|
0
|
0
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12 敗
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2
|
3
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7
|
0
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アマチュア総合格闘技
勝敗
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対戦相手
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試合結果
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大会名
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開催年月日
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× |
チャド・クリンゲンスミス |
2R 1:47 TKO(パンチ) |
Ring of Fire 27: Collision Course |
2006年12月9日
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グラップリング
勝敗
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対戦相手
|
試合結果
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大会名
|
開催年月日
|
× |
マルセロ・マフラ |
ポイント2-4 |
世界ノーギ柔術選手権 【ミドル級 準決勝】 |
2014年10月4日
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○ |
ホムロ・カバウカンテ |
ポイント |
世界ノーギ柔術選手権 【ミドル級 2回戦】 |
2014年10月4日
|
○ |
リオ・イトゥラーデ |
ポイント |
世界ノーギ柔術選手権 【ミドル級 1回戦】 |
2014年10月4日
|
× |
オタービオ・ソウザ |
腕ひしぎ十字固め |
ADCC Worlds 2013 【77kg未満級 2回戦】 |
2013年10月19日
|
○ |
レオナルド・ノゲイラ |
ポイント |
ADCC Worlds 2013 【77kg未満級 1回戦】 |
2013年10月19日
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獲得タイトル
表彰
- ブラジリアン柔術 黒帯
- テコンドー 黒帯
- UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(3回)
- UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(1回)
- WEC ファイト・オブ・ザ・ナイト(2回)
- WEC サブミッション・オブ・ザ・ナイト(1回)
- SHERDOG ファイト・オブ・ザ・イヤー(2009年)
- SHERDOG ファイター・オブ・ザ・イヤー(2012年)
- ESPN ファイター・オブ・ザ・イヤー(2012年)
- ESPN ファイト・オブ・ザ・イヤー(2012年/フランク・エドガー第1戦)
- USAトゥデイ ファイト・オブ・ザ・イヤー(2010年/アンソニー・ペティス戦1戦)
- スポーツ・イラストレイテッド ファイト・オブ・ザ・イヤー(2009年/ドナルド・セラーニ第1戦)
脚注
関連項目
外部リンク
前王者 王座新設
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WEC世界ライト級暫定王者
2009年10月10日 - 2010年1月10日
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次王者 王座廃止
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