ヨハン・ウィスマン
ヨハン・ルーカス・ウィスマン(Johan Lukas Wissman、1982年11月2日 ‐ )は、スウェーデン・ヘルシンボリ出身で短距離走が専門の陸上競技選手。自己ベストは200mがスウェーデン記録の20秒30、400mがノルディック記録の44秒56。200mでは2004年ブダペスト世界室内選手権で銀メダル獲得、400mでは2008年バレンシア世界室内選手権で銀メダル獲得、2008年北京オリンピックで8位、2007年大阪世界選手権で7位の実績を誇る。 経歴陸上は11歳から始め、高校生になるまでは6歳から始めていたサッカーと両立していた。なお、9歳から11歳まではバドミントンをやっていた[1]。 2004年3月のブダペスト世界室内選手権男子200m準決勝を全体1位の記録となる20秒72で突破して初の世界大会ファイナリストとなったが、決勝では準決勝と同タイムの20秒72をマークするもドミニク・デメリット(20秒66)に次ぐ2位で惜しくも金メダルは逃した[2]。しかし、これは世界室内選手権の短距離種目においてスウェーデン勢が獲得した初のメダルであり[3]、屋外の世界選手権を含めても初のメダルとなった(ハードル種目を除く[注 1])[4]。 2006年8月に地元スウェーデンで開催されたヨーテボリヨーロッパ選手権男子200mにおいて決勝に進出し、決勝では20秒38(+1.6)のスウェーデン新記録を樹立。フランシス・オビクウェル(20秒01)には及ばなかったものの、この種目のスウェーデン勢としては1962年ベオグラード大会で金メダルを獲得したOwe Jonsson以来、44年ぶり史上2人目となるメダルを獲得した[5]。 2007年8月の大阪世界選手権男子400mに出場すると、予選44秒94(全体5位)、準決勝44秒56(全体7位)と、両ラウンドでスウェーデン新記録を樹立し、世界選手権の短距離個人種目においてスウェーデン勢初のファイナリストとなった(ハードル種目を除く)。決勝では44秒72と準決勝よりタイムを落としたものの、3レース連続の44秒台をマークして7位入賞を果たした[6]。 2008年3月のバレンシア世界室内選手権男子400m決勝で46秒04の自己ベスト(当時)をマークし[7]、タイラー・クリストファー(45秒67)に次ぐ2位に入り銀メダルを獲得した。これは女子も含め、400mでスウェーデン勢が獲得した初のメダルとなった。 2008年8月の北京オリンピック男子400m予選を44秒81で突破すると、準決勝では自己ベスト(44秒56)に迫る44秒64をマークし、タイムで拾われて初のオリンピックファイナリストとなったが、決勝は45秒39とタイムを落として8位に終わった[8]。しかし、この種目におけるスウェーデン人ファイナリストは、1920年アントワープ大会で銅メダルを獲得したニルス・エングダール以来、88年ぶり史上2人目という快挙だった[9][10]。 2009年3月のトリノヨーロッパ室内選手権男子400m決勝を45秒89の自己ベストで制し、自身初の主要国際タイトルを獲得した。また、これはヨーロッパ室内選手権の短距離個人種目においてスウェーデン勢が獲得した初の金メダルとなった[11]。 家族父はスウェーデンジュニア選手権男子4×400mリレーで優勝した実績を持つ[1]。 自己ベスト記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの
脚注注釈
出典
外部リンク
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