リノ (ネバダ州)
リノ(Reno)は、アメリカ合衆国ネバダ州の北西部に位置する商業、観光都市。人口は26万4165人(2020年)で州内ではラスベガスに次ぐ規模の都市圏を形成している。また、ラスベガスと共にカジノ・シティとしても名高く、共に古くは鉱物(特に金)の集散地として栄えた。 街の愛称は、“The Biggest Little City In The World”(世界最大の小都市)。この名称は1929年に名付けられたものである。 歴史市名は南北戦争で戦死した英雄ジェシー・リー・リノ (Jesse Lee Reno、1823年 - 1862年) に因む。一攫千金のためカリフォルニアを目指した者らが1858年に定住。翌年には近辺で金や銀が採鉱され大いに潤った。1868年にはセントラル・パシフィック鉄道の開通により、拠点都市として発展した。20世紀になってからは資源の減少などから鉱業は縮小し、至る部分に廃墟が見られるようになるも、なお、世界第3位、米国最大の金の産出地として存在感を呈していた。資源枯渇などで鉱業に翳りが見られると、1930年代に離婚手続きに関する州法が改定された。これにより、6週間滞在すれば相手の同意なしに離婚できるようになったため、離婚希望者が押しかけて「離婚の町」として知られるようになった。現在でも"go to Reno"は「離婚する」という意味で使われる[2]。1957年には天然ガスの爆発事故発生により、市街地は甚大な被害を受ける。 その後、リノが本格的に発展を遂げたのは1980年代、ネバダ州におけるインディアン・カジノの規制緩和に端を発するカジノの発展である。後に、州内ではラスベガスに次ぐカジノの名所としても知られるようになり、市内ダウンタウンのゲートウェイであったリノ・アーチは、いつしかカジノシティのシンボルにもなった。一方で、周辺に広がるシエラネバダ山脈の観光拠点としても発展を見せている。 地形リノはシエラネバダ山脈西端のグレートベースンに位置する。当該山脈の谷間に位置するが海抜高度は約1300メートルとかなり高地にある。 気候ケッペンの気候区分ではステップ気候である。山脈の雨陰に当たるため降水量が少なく、特に夏季は高温かつ乾燥する。また、日較差が大きいのも特徴であり、盛夏でも朝晩は10℃を下回ることもある。
交通この都市へのアクセスは、リノ・タホ国際空港が一般的である。この空港を拠点とする、リノ・エアーという航空会社がかつては存在した。 また、サンフランシスコよりインターステイト80号を4~5時間ほど東に走行してシエラネバダ山脈を越えると、リノ市に到達する。周囲は眺望に優れるため、ドライブ、ツアーの名所となっている。 旅客列車は、アムトラックのカリフォルニア・ゼファー号が毎日一往復ダウンタウンのリノ駅に停車する。 教育ネバダ大学リノ校があり、学術都市としての一面も見せている。 スポーツ毎年9月には、飛行機によるレース、リノ・エアレースが行われることでも知られている。2011年9月16日はレース参加中の機体の墜落により、観客が死亡する事故も起こっている。 2018年冬季オリンピック開催地に立候補する意向を示していたが、アメリカ・オリンピック委員会が2016年の夏季オリンピックでシカゴが立候補していることもあり、直後のアメリカの立候補は印象が薄れることを恐れたため、2022年の冬季オリンピックまでは立候補を見送る意向を示したため、立候補は却下となった。 2006年から2008年までは、ゴールデンベースボールリーグのリノ・シルバーソックスが本拠地を置いていた。 2009年から、MLBのアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下AAAのリノ・エーシズが本拠地として使用している。 対外関係姉妹都市・提携都市
脚注
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