リューシアナッサ(古希: Λυσιάnassa, Lȳsianassa)は、ギリシア神話の女神あるいは女性である。長母音を省略してリュシアナッサとも表記される。主に、
が知られている。以下に説明する。
ネーレーイス
このリューシアナッサは、海の女神ネーレーイスの1人である。ヘーシオドスの『神統記』やアポロドーロスの『ビブリオテーケー』に名前が挙げられている[1][2]。
エパポスの娘
このリューシアナッサは、エジプトの王エパポスの娘で、リビュエーと姉妹[3][4]。アポロドーロスによると母の名はナイル河の河神ネイロスの娘メムピス[3]、ヒュギーヌスによるとカッシオペイアである[4]。海神ポセイドーンとの間にブーシーリスを生んだが、彼女の息子は後に残虐なエジプト王となり、ヘーラクレースに退治された[5]。
ポリュボスの娘
このリューシアナッサは、シキュオーンの王ポリュボスの娘である。パウサニアースによるとアルゴス王タラオスの妻で、アドラーストスの母[6]。同様の伝承を伝えているヘーロドトスはポリュボス王の娘の名前について言及していない[7]。
プリアモスの娘
このリューシアナッサは、ヒュギーヌスによるとトロイアの王プリアモスの娘の1人[8]。
脚注
- ^ ヘーシオドス、258行。
- ^ アポロドーロス、1巻2・7。
- ^ a b アポロドーロス、2巻1・4。
- ^ a b ヒュギーヌス、149話。
- ^ アポロドーロス、2巻5・11。
- ^ パウサニアス、2巻6・6。
- ^ ヘーロドトス、5巻67。
- ^ ヒュギーヌス、90話。
参考文献