二塁打(にるいだ)とは、野球やソフトボールで打者が打った安打のうち、打者走者が一度に二塁まで進んだ場合を指す。
概要
ツーベース(ヒット)とも呼ばれる。なお、アメリカの「Official Baseball Rules」(日本でいう公認野球規則にあたる)での表記は"two-base hit"だが、一般的には"double"という呼称が定着している。日本ではスライディングせずに二塁へ到達する、余裕のある二塁打のことを「スタンディングダブル」と表現することがあるが、これは和製英語であり、本来の英語では"stand-up double"と言う。
打球がグラウンド(フェアゾーン)に一旦落ちてからフェンスを超えるなどして野手がこれ以上追うことができない場所に出た場合(ファウルゾーンに面した客席に入った場合や、フェンスの隙間に挟まった場合も含む)には、ボールデッド(一時中断)となって打者走者を含む全ての走者に2個の安全進塁権が与えられる。この場合、打者には二塁打が記録され、これを日本ではエンタイトルツーベース(英語圏では"ground rule double")と呼んでいる。ただし、三塁走者がサヨナラの得点者となった場合には単打となるほか、サヨナラエンタイトル二塁打となる場面でも打者自身が二塁に到達しなければ単打となる[1]。また、打者走者が三塁への進塁(三塁打)を試みて三塁ベース到達前に刺殺でアウトになった場合でも打者には二塁打が記録され、凡打扱いにはならない。
なお、打者が二塁まで進むことができても、その進塁に野手の失策や野手選択によるものが含まれていた(と記録員が判断した)場合は二塁打ではなく、単打と失策(野手選択)による進塁と記録される。
日本プロ野球
個人通算記録
シーズン記録
個人
チーム
その他の記録
個人
記録 |
選手名 |
所属球団 |
記録年月日
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連続シーズン二塁打
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27年
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谷繁元信
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中日ドラゴンズ
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1989年 - 2015年
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連続試合二塁打
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8試合
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岡大海
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千葉ロッテマリーンズ
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2024年6月16日 - 6月30日
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連続打席二塁打 |
5打席 |
牧秀悟 |
横浜DeNAベイスターズ |
2021年10月23日 - 10月26日
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月間最多二塁打 |
16本 |
W.クロマティ |
読売ジャイアンツ |
1985年5月
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1試合最多二塁打 |
4本 |
門前眞佐人 |
大阪タイガース |
1937年6月13日
|
藤井勇 |
大洋ホエールズ |
1951年8月5日
|
基満男 |
大洋ホエールズ |
1979年5月9日
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渡辺進 |
ヤクルトスワローズ |
1981年9月24日
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高沢秀昭 |
ロッテオリオンズ |
1984年5月30日
|
大野久 |
福岡ダイエーホークス |
1992年7月5日
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イチロー |
オリックス・ブルーウェーブ |
1994年9月11日
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柴原洋 |
福岡ダイエーホークス |
2001年4月29日
|
井口資仁 |
福岡ダイエーホークス |
2003年7月26日
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糸井嘉男 |
北海道日本ハムファイターズ |
2010年6月15日
|
岩村明憲 |
東京ヤクルトスワローズ |
2014年6月14日
|
雄平 |
東京ヤクルトスワローズ |
2017年5月7日
|
近藤健介 |
北海道日本ハムファイターズ |
2020年10月15日
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1イニング最多二塁打 |
2本 |
記録多数
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最年長二塁打 |
46歳8か月 |
浜崎真二 |
阪急ブレーブス |
1948年8月17日
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チーム
記録 |
チーム |
記録年月日
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連続打者二塁打 |
5打者 |
広島東洋カープ |
1986年6月3日
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1試合最多二塁打 |
11本 |
読売ジャイアンツ |
1948年10月16日
|
東北楽天ゴールデンイーグルス |
2013年8月4日
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1イニング最多二塁打 |
7本 |
東北楽天ゴールデンイーグルス |
2013年8月4日
|
メジャーリーグベースボール
個人通算記録
個人シーズン記録
脚注
関連項目