名倉 靖博(なくら やすひろ、1959年1月10日[1] - )は、日本のアニメーター、キャラクターデザイナー、イラストレーター。静岡県浜名郡浜北町(現・浜松市浜名区)出身。
来歴
実家は織物店[1]。雑誌『マンガ少年』の中で見つけた東映動画アニメーション講座に応募し、上京して入学[1]。同講座を経て、東映動画系列のスタジオカーペンターに入り、アニメーターとしてデビューする。動画デビュー作は『SF西遊記スタージンガー』[1]、原画デビュー作は『めちゃっこドタコン』。
カーペンターには3年間在籍し、その後は東映動画を中心にフリーで活動。1984年のオリジナル作品『とんがり帽子のメモル』は、名倉が発案したキャラクターをベースとして生まれた。作画監督として参加した押井守監督の『天使のたまご』では、天野喜孝デザインのキャラクターを髪の毛のレベルで動かす場面を含む、繊細なアニメートを手がけた。
『ムーミン』のファンとしても知られ、『とんがり帽子のメモル』では、『ムーミン』のスナフキンにインスパイアされたリュックマンというキャラクターを登場させた。のちに『楽しいムーミン一家』にキャラクターデザインとして参加し、『ムーミン』のキャラクターのアニメ化を手がけるという夢を実現させている。
その後、絵本やイラストにも仕事を広げた。
前田庸生は「原画マンには滅多にいない情感派」「極端に手は遅いけど、その遅さが粘り強さにつながっていて魅力的」「パターンで絵を描く人ではないから、どんな絵が出てくるかわからない不可思議さがある。演出家としては使いにくい原画かもしれないが、他の人には絶対描けない様なカットを出してくる」と評している[2]。
押井守は「後ろ姿が絵を描いている時も、おにぎりを食べている時も、机にかじりついて背中を伸ばしている。理想的な作監です」[2]「一見弱気だけど、先輩の原画も平気で直しを入れてくる」[3]「とても無口で、いないと思って振り向くと、常に絵を描いている人物だった」[4]「絵柄で魅せるタイプで、動きに責任をとるタイプの作監ではない」[5]と評している。
アニメ作品の音響・録音を手がける名倉靖とは全くの別人である。
参加作品
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
その他
参考文献
出典
外部リンク