大喜利セーフ22
大喜利セーフ22(おおぎりセーフにじゅうに)は、落語家の立川こしらが2020年3月28日から2022年1月30日までの間、YouTubeで222回にわたり配信した、落語家らによる配信番組。 概要と特徴
主な出演者番組配信のスタート当初の出演者は立川志らく一門の顔ぶれだったが、回を追うごとに多彩となり、講談師や上方の落語家の参加に伴いよりバラエティに富んだ回答陣が揃った。立川こしら、立川志獅丸、立川志ら門、立川かしめ、桂竹千代、旭堂鱗林、鈴々舎馬るこ、桂優々、三遊亭ふう丈など 番組の制作・配信
投げ銭システムとスポンサー枠
派生番組と連日配信
番組名の由来開始当初、「22日後には通常の落語会も開催できているはず」という主宰者・立川こしらの目測で『大喜利セーフ22』と命名された。本来であれば、2週間プラス1日の22回をもって終了するつもりであったが、新型コロナによる自粛生活が続いている状況を鑑みて、番組を継続させた。「ギリギリセーフ」の駄洒落で「大喜利セーフ」、番組ロゴはかつて放送されていたTBSテレビのニュース番組『ニュース23』ロゴを模したとされる。 テーマ音楽配信開始時に流される、呑気なブルーグラス・ミュージック。2020年3月28日の第1回配信から第222回の最終回まで使用された。
「タ亭こしじ」ほか、バーチャルキャラクター
メディアによる報道
配信の継続と派生番組群の形成立川こしらは、2020年10月10日の自らの配信番組『音声こしらオンライン』で「毎日配信し続けることを最優先に考えた」と、長い目で見て自らの負担を減らす中で、ビジネスモデルの定着・継続を考え、弟子の立川かしめをはじめ、立川志ら門、三遊亭楽八らによる派生番組群の発足につなげた思いを語っている。
各配信番組は、それぞれのYoutubeチャンネルなどにアーカイブされ、一大娯楽コンテンツを形成している。 変遷第1次分裂騒動(この節の出典:[7]) 2020年5月10日、番組内で突然、立川かしめに『破門宣告』が言い渡され、翌11日、立川かしめが自らのYouTube「立川かしめチャンネル」で、二つ目落語家を中心とした若手大喜利番組「OOGIRI 22:22」の配信をスタートさせた。立川かしめが始めたこの番組も、月曜から日曜日までの毎日の配信で、スタートは22:22。『大喜利セーフ22』の開始時刻には終了させるスタイルを続け、視聴者にとっては連続して約一時間、多彩な顔触れでの大喜利を楽しむことができた。 第1次統合計画2020年5月28日、『大喜利セーフ22』『OOGIRI 22:22』の両番組出演者による「第一回大喜利総会」が行われた。YouTubeの3つのチャンネルで同時配信された総会では、6月以降の両番組配信のあり方を中心に両番組の課題が、出演者により議論された。「第一回大喜利総会」での議論の結果、以下の内容を決定した。
2020年6月1日から以上の棲み分けによる番組配信となった。 第2次分裂騒動(この節の出典:[7]) 2020年7月1日、第80回配信で、第1回配信時からのオリジナルメンバー、立川志ら門に『破門宣告』が言い渡された。第1次分裂騒動とは異なり、『大喜利セーフ22』の月曜日の配信枠を志ら門に譲り渡すこととし、次週からの月曜日の配信を「志ら門の思う形の大喜利」とすることとなった。これにより、2020年7月第2週から「大喜利セーフ22」の配信日が水曜日・金曜日の週2回となった。 第3次平和分譲計画 - 「大喜利戦国時代」へ2020年10月13日、三遊亭楽八による制作・配信の新大喜利番組の配信がスタートした。 楽八の新番組は、かしめの「大喜利22:22」の火曜日の配信枠を譲り受けたもの。立川かしめの「大喜利22:22」、立川志ら門の「大喜利2アウト」に続く番組の派生・独立となるが、これまでのケースは、いずれも番組内で『破門』を言い渡され手の独立で、初めて”平和裏”に配信枠が分譲された、新番組スタートとなった。 10月9日の大喜利セーフ22第108回配信で、こしらが火曜日の楽八独立の動きを紹介。竹千代が「大喜利戦国時代ですね」とつぶやいた。こしらも、「この大喜利企画は、派閥も流派も、年齢も性別も問わずにやっている。参加したい落語家がいたら連絡してほしい」と、思いを述べた。 連続配信1周年2020年3月28日にスタートした、毎日の配信は、日曜祝日盆暮正月を通じて1日も休まず継続され、1年を経過。2年目の初日となった2021年3月28日の第43回「日曜合同大喜利」[8]は、立川こしら、立川志獅丸、立川志ら門、立川かしめの、1年前の初回と同じ顔ぶれ、同じお題での配信を行った。 「大喜利セーフ22」配信200回を機に、第4次分譲。全6番組に「大喜利セーフ22」が、2021年8月27日に200回目の配信を迎えたことを機に、9月以降の水曜日の配信を、鈴々舎馬るこの「大喜利22バンケット」とすることとなった。 馬るこは、同年春頃より、自らの発信によるストリーミング生配信に目覚めており、7月13日には立川こしらからノートPCを無料で譲受[9]。番組制作のためのOBS操作も、こしらから公開で指南を受けた[10] 「立川かしめ」の休養2021年10月、しくじりが続いた立川かしめが、師匠の立川こしらと相談のうえ、10月7日から1か月をめどにした休養を決断。かしめが司会担当する「OOGIRI22:22」木曜、土曜の週2日の配信は、22:22出演陣が交代で司会を務めた。 「大喜利セーフ22」100回目の配信2020年3月の番組配信スタート以後の変遷を経て、2020年7月以降『大喜利セーフ22』としての配信は、毎週水曜日、木曜日の2回となったが、2020年9月11日に100回の配信回数を重ねるに至った。 同日の第100回目配信では、「100回記念」として、こしらが視聴者プレゼント企画を実施。投げ銭アプリ「pring」で、こしらに祝福メッセージを送信した視聴者全員に、100円を送金した。 『大喜利セーフ22』としては100回となったが、派生番組『大喜利22:22』も2020年9月11日の時点で65回の配信を数えているほか、『日曜合同大喜利』が14回、『大喜利2アウト』も10回と、グループ番組合計で189回の配信となった。このすべての配信が、それぞれのYoutubeチャンネルなどにアーカイブされている。 感染症の状況変化と番組の終了
日曜合同大喜利222020年5月末の「第1次統合計画」により、新たにスタートした配信番組。毎週日曜日、22:30頃からYouTube「自宅が客席」チャンネルなどで配信。「大喜利セーフ22」「OOGIRI22:22」両番組の出演者が参加。両番組にはない実験的な番組制作手法も取り入れられた。 同時配信2020年6月14日の第2回から第4回まで、YouTube「立川かしめチャンネル」での同時配信を行った。単なる同時配信ではなく、メインチャンネルでの大喜利解説の実況(第2回)、メインチャンネルに出演する立川かしめの発言をコントロール(第3回、第4回)など、ライブ視聴の後のアーカイブ視聴も楽しめる内容。 投げ銭総取り2020年7月5日の第3回配信から取り入れられた、新方式。これまで、視聴者に呼びかけられていた、各出演者への投げ銭について、通販カートに設置された特設カートにより一つにまとめることが呼びかけられ、配信ごとに優秀な回答者が全額手にする方法を導入。 大喜利くん2020年6月28日の『日曜合同大喜利22』第2回に突如登場した、自称「大喜利の妖精」。3Dアバターの動物キャラクタで、声は、落語立川流真打の立川こしらに似ている。大喜利演者としては致命的な「挙手できない」仕様となっている。 配信番組を見る限り、好物は柳家緑助、桂優々には厳しい半面、立川かしめに対しては絶対的なパワーを発揮することがある。そして、落語立川流真打の立川こしらの過去に詳しい。 大喜利さん『日曜合同大喜利22』の第3回から登場した、3D老婆アバター・キャラクター。背後に熊の「バギー」を従え、「おばあちゃん」と言われると怒る。挙手できる仕様など「大喜利くん」より完成度が高く、『おいしいクッキーが焼けましたよ』のきめ台詞を持っている。 スピンオフ企画リアルイベント「大喜利セーフ22EURO」2020年6月19日(金)19:00から、東京・渋谷のユーロスペースを会場として「大喜利セーフ22」出演者により行われた、大喜利イベント。 リモート配信番組「大喜利セーフ22」を、出演者が一堂に会して行ったらどうなるかを試した実験企画。政府の緊急事態宣言が解かれ、ホール・イベント会場などにも制限の中で観客を入れることができるようになったことから、急遽開催されることになった。 舞台上に出演者が立ち、観客の前で配信番組同様のプログラムを進行した。配信番組同様、演者の「投げ銭」獲得が主旨であり、観客には、来場前に送金アプリpringの設定と事前チャージが求められた。観客には、通常の公演では御法度とされる公演中のモバイル機器操作について、「電源は切らないように!」と呼びかけられた。 事前販売された入場チケットは、全席指定の前売りで販売された。番組配信スポンサー・投げ銭協力者を対象とする先行販売を、6月2日にスタート。一般販売は、1週間後の6月8日からパスマーケットを通じて行われた。当日券は販売しなかった。 当日の会場は、感染症対策のため1席おきの全席指定としたほか、入場時の検温・手指の消毒、途中休憩1回、換気タイムも2回実施。感染拡大防止のための十分な措置が取られた。会場ロビーには、出演者が各々への投げ銭箱が置かれ、現金での投げ銭を受け入れた。この日出演が叶わなかった立川志ら門の箱も置かれた。 この日のイベントは、YouTubeでライブ配信された。また、21:30過ぎのイベント終了後、22:30からの第74回の通常配信も行われ、終演後、出演者は打ち上げをする暇もなくそれぞれ帰宅した。 リアルイベント 第2回「大喜利セーフ22EURO」大喜利セーフ22の100回配信を記念し、2020年10月8日、東京・渋谷のユーロスペースで第2回リアルイベントが開かれた。 2020年6月の第1回イベント同様、舞台上の出演者が、配信番組同様の大喜利を展開。「投げ銭」による演者の収入確保を重視し、500円のチケットで入場した観客には、開演中の送金アプリpringによる「投げ銭」が求められた。 現金での投げ銭のために、会場ロビーに置かれた演者各々の投げ銭箱には、乾電池も投げ込まれた。 リアルイベント直後の配信番組(#108大喜利22)で、「目の前のお客様からたくさんの投げ銭をいただいた。こんなにいただけるのなら、毎日やっても良い」(馬るこ)、「プリンというシステムは金になる」(竹千代)、「このシステムで、コロナ期間中も生命を維持できた」(志ら門)などと出演者が語っており、通常の番組配信以上の「投げ銭効果」があったとみられている。 休憩時間には、姉妹配信番組「大喜利22:22」メンバーによる大喜利コーナーを展開。感染拡大防止のために演者の人数を抑制するため、「大喜利さん」による司会で進められたこのコーナーは、演者が自宅からつないだZoomによるリモートで会場に配信された。 第1回と同様、十分な感染拡大防止策がとられる中で開かれた。会場への入場時の混雑を避けるため、チケットは全席指定の前売りとしたほか、東京都によるイベント開催制限が緩和される中でも、販売客席を千鳥格子の一つおきとし、50人弱が入場した。開演中も、換気タイムや休憩時間を設定。終演後の演者による打ち上げも行わなかった。 この日のイベントの模様は、YouTubeでもライブ配信された。イベント当日はの天候は、初回のイベントと同じ、雨模様だった。 人狼スペシャル2020年8月23日の「日曜合同大喜利」第12回配信企画で、初めて『人狼ゲーム』を体験した桂竹千代の熱望により実現した企画。タイトルには「桂竹千代プレゼンツ」の冠がかかっている。< 23時もしくは24時過ぎに始まる番組は、Zoomにより接続した出演者をプレイヤーに、文字通り”朝まで”ゲームする有様を配信する内容。連日配信される、大喜利番組群の出演陣に加え、出演者に関係の深い落語家、視聴者も参加している。 『人狼ゲーム』は、ゲームが進むにつれて主戦場からプレイヤーが外れていくが、番組では外れたプレイヤーが別Zoom会議室「脱落部屋」に集まり、ゲーム解説、進行中のゲームについての推理、世間話をする模様を、Youtube別チャンネルで配信。新たな形を生み出した。 『朝まで人狼スペシャル』配信日:2020年9月14日 配信開始当初人員不足の事態に見舞われ、参加者各自繋がりのある演者や視聴者の参加を募りながらのスリリングなスタートとなった。 徐々に参加者は増え、スターティングメンバー(立川こしら・立川かしめ・桂竹千代・桂優々)に加え、三遊亭楽八、立川志ら門、立川志獅丸、立川談洲、三遊亭遊子、林家木りんと視聴者2名が入れ替わり立ち代り参加した。 終了までのゲーム数は7ゲームに至り、この日のゲームマスターは全て立川こしらが務めた。
『本当のワンナイト人狼』配信日:2021年1月28日 大喜利22落語会(この節の出典:[11])
大喜利22対談スペシャル
大喜利ンピック
大喜利22名古屋落語会
ご当地落語プロジェクト(この節の出典:[25])
大喜利22落語会全国ツアー
大喜利セーフ22 EURO リアルイベント Vol.3
各番組の配信リスト「大喜利セーフ22」 配信日・出演者・お題第1回 - 第20回
第21回 - 第40回
第41回 - 第60回
第61回 - 第80回
第81回 - 第100回
第101回 - 第120回
第121回 - 第140回
第141回 - 第160回
第161回 - 第180回
第181回 - 第200回
第201回 - 第220回
第221回 - 第222回(最終回)
「日曜合同大喜利22」配信リスト第1回 - 第20回
第21回 - 第40回
第41回 - 第60回
第61回 - 第80回
第81回 - 第87回(最終回)
脚注
外部リンク
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