天龍寺 (飯能市)
子の権現 天龍寺(ねのごんげん てんりゅうじ)は埼玉県飯能市にある天台宗の寺院である。武蔵野三十三観音霊場32番札所[2]。標高640 m。正丸峠、伊豆ヶ岳から東側に続く山々の山頂にあり、登山で訪れる者も多い。入口には鳥居があり、神仏習合の寺として知られている。 歴史縁起によると、延喜11年(911年)6月13日、子ノ聖が初めてこの地に十一面観音を祀り、天龍寺を創建した。その後、弟子の恵聖上人が子ノ聖を大権現と崇め、子ノ聖大権現社を建立した。 子ノ聖は昇天の折、「我、化縁につきぬれば寂光の本土に帰るべし。然れども、この山に跡を垂れて永く衆生を守らん。我登山の折、魔火のため腰と足を傷め悩めることあり。故に腰より下を病める者、一心に祈らば、その験を得せしめん」と誓いをたてた。以来、足腰守護の神仏として信仰されている[3]。その後出羽国羽黒山末として、法子相続をしてきたが、宝永2年(1705年)輪王寺宮の末寺となり、明治元年(1868年)維新の改変により延暦寺末となった[4]。 足腰守護と鉄の大わらじ古くから足腰守護の神仏として広く信仰を集め、本尊へ履物を奉納し、各自の願をかける慣しがあり、境内にある重さ2トンある日本一の鉄わらじは、その信仰的シンボルとされている。現在も祈念のため、数多くのわらじや履物が掲げられている[5]。 足腰の調子が良くない者を始め、古くは人力車、荷車関係者、農林漁業従事者、相撲力士、陸上競技・野球・サッカー・バスケット・スポーツサイクルなどのスポーツ関係者、トレイルラン・ハイキング愛好者が年間を通じてお参りを行う。 近年では、人間の足を転じて自動車や自転車・バイクの無事故交通安全を祈願する者も多い[3]。
その他埼玉県天然記念物に指定された樹齢800年の二本杉、仁王像、本堂、本坊、見晴らし処などがある[6]。 漫画『ヤマノススメ』にも登場した[7]。
アクセス
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付近の山、寺社脚注
参考文献外部リンク |