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この項目では、1946年の映画について説明しています。その他の子鹿物語または小鹿物語、仔鹿物語については「子鹿物語 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
『子鹿物語』(こじかものがたり、The Yearling)は、1946年のアメリカ合衆国のファミリー映画。監督はクラレンス・ブラウン、出演はグレゴリー・ペックとジェーン・ワイマンなど。マージョリー・キナン・ローリングスが1938年に発表した同名小説を原作とし、シドニー・フランクリンがプロデュースし、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーがテクニカラーで公開した。『仔鹿物語』との日本語タイトルが使われる場合もある。
1994年には、ピーター・ストラウスとジーン・スマート主演のテレビ映画としてリメイクされた[4]。
日本ではパブリックドメインDVDとして複数のメーカーから発売されており[注 3]、2021年4月1日にNHK BSプレミアム『プレミアムシネマ』で字幕スーパーで初放送された[5]。
ストーリー
キャスト
スタッフ
日本語版
製作
MGMは当初、原作者のマージョリー・キナン・ローリングスをコンサルタント兼ロケーションスカウトとして迎え、監督にビクター・フレミング、主演にスペンサー・トレイシーを起用し、1941年に製作を開始した。だが、現場では様々なトラブルがあったためトレイシーは降板。これにより、撮影開始からわずか3週間で製作は棚上げされた[9]。
その後、クラレンス・ブラウンが新しい監督として雇われた後、製作は1945年に再開。改めて主演にグレゴリー・ペックを起用した。ブラウンは完璧な映画を作ることを目指したため、1シーンの平均テイク数は20~21だったという。また、熊狩りのシーンではリアリティを持たせるため、ブラウンは撮影に本物の狩猟犬を使っている[9]。
撮影は、フロリダ州オカラ国有林内のジュニパープレーリー荒野で行われた。公開後、付近のハイキングコースは本作にちなんで「The Yearling Trail」と名付けられた。
小鹿の寝そべる場面の撮影時、カメラが接近しても小鹿は逃げたりしなかった。これについて、撮影が暑い時期であったため土の中に大量のドライアイスを仕込んだところ、小鹿がそこから離れようとしなくなったことから撮影に成功したという[10]。
評価
ハリウッド・リポーターは「めったに匹敵しない感情的な経験」を提供すると記した[13]。 バラエティでは、本作について「心温まる物語」とし、その「根底にある力は印象的」であり「アンダープレイは時々静的すぎるが、興味が遅れるのと同じように、監督は別のハイライトを注入する」と評した[14]。淀川長治は、「かかる名作となると胸を張って"お家族そろってご覧ください"としゃべれる」と『日曜洋画劇場』で本作を放送したことにも触れながら評している[10]。
米国とカナダで4,768,000ドル、その他の国で2,831,000ドルを稼ぎ、1946年にMGMで最も成功した映画になった。ただし、製作費用が高かったため利益はわずか451,000ドルだったという[15][16]。
受賞歴
脚注
注釈
出典
- ^ “The Yearling (1946) - Full Cast & Crew” (英語). IMDb. 2021年3月29日閲覧。
- ^ a b c MGM Feature film Ledger, 1928-47 (Economic Effects of Vertical Disintegration: The American Motion Picture Industry, 1945 to 1955)
- ^ Finler, Joel Waldo (2003) (英語). The Hollywood Story. Wallflower Press. p. 357. ISBN 978-1-903364-66-6. https://openlibrary.org/books/OL8767837M/The_Hollywood_Story 2024年2月12日閲覧。
- ^ The Yearling (TV Movie 1994) - IMDb(英語)
- ^ “シネマ「子鹿物語」<字幕スーパー><スタンダードサイズ>”. Gガイド.テレビ王国. 2021年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月1日閲覧。
- ^ “アーカイブス放送履歴”. NHK. 2018年9月1日閲覧。
- ^ “アーカイブス放送履歴”. NHK. 2018年9月1日閲覧。
- ^ “過去の作品リスト/映画吹き替え版 1975~1979年”. オムニバスプロモーション. 2007年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月11日閲覧。
- ^ a b “On Location: The Central Florida Of 'The Yearling'” (英語). NPR.org. 2019年2月15日閲覧。
- ^ a b テレビ朝日『映画はブラウン館の指定席で―淀川長治と『日曜洋画』の20年』全国朝日放送、1986年、116頁。ISBN 4881310798。
- ^ “七間町物語(昭和20年代)「国際劇場」”. 七間町名店街オフィシャルサイト. 2018年10月16日閲覧。
- ^ 「静岡映画館物語」編集委員会『映画館 わが青春のスクリーン 静岡映画館物語』2009年。
- ^ Tookey, Christopher (London, 1994), "The Film Critics' Film Guide", Boxtree Limited. p.950
- ^ “The Yearling”. Variety (January 1, 1946). 2021年1月16日閲覧。
- ^ The Eddie Mannix Ledger, Los Angeles: Margaret Herrick Library, Center for Motion Picture Study .
- ^ "Top Grossers of 1947". Variety (英語). 7 January 1948. p. 63.
- ^ “THE 19TH ACADEMY AWARDS | 1947” (英語). Academy of Motion Picture Arts and Sciences. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “1946年 第19回 アカデミー賞”. allcinema. 2021年3月29日閲覧。
関連項目
- 子鹿物語 (アニメ) - 本作をきっかけにMGMが原作の映像化権を有していたため、制作提携としてクレジットされた(1946年の映画制作と同様、テレビアニメ版においても、米国タイム・ワーナー(現:ワーナー・ブラザース・ディスカバリー)傘下のターナー・エンターテインメントが権利を有している)。
外部リンク
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