『怒りの荒野』(いかりのこうや、I giorni dell'ira、米題:Day of Anger)は、1967年のイタリアの映画。トニーノ・ヴァレリ監督。
リー・ヴァン・クリーフ、ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニ・ウェスタン。ヴァレリは、「荒野の用心棒」、「夕陽のガンマン」でセルジオ・レオーネ監督の助監督を務めた。劇中の「ガンマン十戒」(#ガンマン十戒(またはガンマン心得十ヶ条)参照)が有名である。
ストーリー
メキシコに近い小さな町クリフトン。スコット(ジュリアーノ・ジェンマ)は娼婦の子という生い立ちから住民たちから蔑まれ、掃除人として暮らしていた。ある日、凄腕のガンマン、タルビー(リー・ヴァン・クリーフ)が町に現れる。タルビーは酒場でスコットを侮辱した男を撃ち殺すが、正当防衛とされ町を離れる。いつかガンマンになる事を夢見ていたスコットはタルビーを追いかけ、タルビーはガンマンの心得を教えていく。10年前に強奪した金塊の分け前を取り返すため、かつて仲間だったワイルド・ジャック(アル・ムロック)から裏切り者の情報を聞き出したタルビーだが、ジャックの仲間に捕まりリンチを受ける。スコットはタルビーを窮地から助け、パートナーとして認められる。
二人はクリフトンに戻り、タルビーは裏切り者である酒場の経営者マーレイ(アンドレア・ポジック)、クッチャー判事(ルーカス・アマン)らを脅し、次第に町を支配していく。タルビーの過去の悪事を知るスコットの恩人、元保安官マーフ(ウォルター・リラ)は、スコットにタルビーと別れるよう忠告するがスコットは聞き入れない。しかし、エスカレートして行くタルビーの暴力的なやり方にも疑問を持ち始める。タルビーは保安官ナイジェル(ニーノ・ニニー)を殺し、クッチャー判事と組んで町を自分のものにしようとする。新保安官となったマーフは、町での拳銃所持を禁じ、タルビーからも拳銃を取り上げようとして射殺される。ついにスコットは、師であるタルビーと戦う決意をする。
ガンマン十戒(またはガンマン心得十ヶ条)
タルビーがスコットに「レッスン」という形で教えていくガンマンの心得。但し8番目のみスコットがタルビーに言い返す形で言う。言い回しは映画パンフレット、TV吹き替え、DVD字幕等で異なる。[1]。
- 教訓の一 決して他人にものを頼むな(1st lesson. Never beg another man.)
- 教訓の二 決して他人を信用するな(2nd lesson. Never trust anyone.)
- 教訓の三 決して銃と標的の間に立つな(3rd lesson. Never get between a gun and its target.)
- 教訓の四 パンチは弾と同じだ。最初の一発で勝負が決まる。(4th lesson. A punch is like a bullet. If You don't make the first one count good.)
- 教訓の五 傷を負わせたら殺せ。見逃せば自分が殺される。(5th lesson. You wound a man, You'd better kill him. Because sooner or later, he's gonna kill You.)
- 教訓の六 危険な時ほどよく狙え。(6th lesson. Right put it, right time, well aimed.)
- 教訓の七 縄を解く前には武器を取り上げろ。(7th lesson. Gonna untie a man, take his gun before then.)
- 教訓の八 相手には必要な弾しか渡すな。(8th lesson. Don't give a man any more bullet, You know he's gun use for.)
- 教訓の九 挑戦されたら逃げるな。全てを失う事になる。(9th lesson. Every time You have exact challenge, You lose everything in life, anyway.)
- 教訓の十 皆殺しにするまで止めるな。(Last lesson. Do not quit until you exterminate.)
キャスト
※NETテレビ版はDVD・Blu-rayに収録。
エピソード
脚注
- ^ オリジナルはイタリア語版の本項目を参照。
外部リンク