株式会社浜学園(はまがくえん)は、兵庫県西宮市に本部を置く進学塾。主な業務は小学生を対象とした中学受験学習指導。
概要
主力事業である学習塾から、通信教育、出版事業などを手掛ける日本の企業である。学習塾として中学受験指導を行う進学教室浜学園は、塾生数約8000名を擁する主力事業。シンボルカラーは黄色で、標語として常在戦場を掲げている。通信教育としてeラーニングを利用した浜学園Webスクールを提供しており、出版事業として小学館と協力し有名中学合格事典を発売。その他、個別指導を行う「Hamax」、幼児教室「はまキッズ」、自学自習プログラム「はま道場」を展開するほか、小学館、小学館集英社プロダクションとテレビドラゼミの運用も行っている。理事長は竹森勝昭。副理事長は橋本憲一。学園長は松本茂。浜学園マスコットキャラクターはオルパス。
沿革
- 1959年 - 上治貞子により兵庫県尼崎市潮江に創立。当時の名称は「英語・数学塾」。
- 1960年 - 尼崎市・浜に教室を移転し「浜学園」と改称。当時の浜学園は上治貞子とその夫の上治義雄、そして理事長の弟の3人によって運営された。塾生は創設時2名であった。
- 1964年 - 尼崎市・下坂部に教室移転。
- 1972年 - 灘中に創設以来最初の合格者を出す(1名)。
- 1973年 - 伊丹に最初の分教室を開設。第一回公開学力テストの実施。
- 1974年 - 西宮進出。上治義雄が理事長に就任。浜学園教育基本方針や公開学力テスト・復習テストのフォーマット作成、生徒による授業アンケートの導入といった現在までに至る浜学園の根幹を創る。
- 1978年 - 浜学園の入塾資格が得られなかった生徒を対象とした「同学社」設立。現浜学園西宮本部開設。
- 1979年 - 高校部開設。
- 1981年 - 灘中合格者日本一(31名)達成。
- 1982年 - 塾生数5000名突破。
- 1991年 - 四条烏丸教室開設に伴い京都進出。
- 1992年 - 上治夫妻に浜学園の後継者として指名され、経営を任されていた当時の学園長前田卓郎と主力講師が、「専任講師不要論」を唱える経営陣に反発し、退職。浜学園の、受験生を含む多くの生徒を引き連れて独立し希学園を設立した。これに対し、浜学園は生徒名簿持ち出し、教材の盗用の2点で前田らを訴える事態に発展する。
- 1993年 - 浜学園授業宣言「疲れた身に鞭打ち、時間をかけて遠方より来てくれた子供たちに応え、彼らが心から満足する授業を私たちは提供します。」制定。
- 1995年 - 阪神・淡路大震災により多くの設備が破損。同年1993年より途絶えていた灘中合格者日本一(64名)を奪還。
- 1996年 - 西大寺教室開設をもって奈良へ進出。
- 2002年 - 学校週5日制に伴い、浜学園土曜スクール開講。竹森勝昭が理事長に就任。
- 2003年 - 名古屋教室開設をもって名古屋に進出。Hamax開講。新体制の経営方針に反発した、当時の学園長宗清勝安とこれに賛同した主力級を含む講師陣がWinの母体である投資会社の支援を受け、FELIXを立ち上げ独立。これを受けて、新学園長に歴代最年少の学園長として橋本憲一(算数科)、副学園長に八幡義治(社会科)が就任。
- 2005年 - 和歌山教室を開設し和歌山県へ進出。また岡山教室も開設され、岡山県に進出を果たす。はまキッズ開講。
- 2006年 - 姫路教室開設。
- 2007年 - 神戸住吉教室開設
- 2008年- 2月に京橋教室、加古川教室開設、7月に千里中央教室と伊丹教室開設、9月に名古屋初の平日授業校千種教室開設。
- 2009年 - NTTレゾナントとインタラクティブウェブをテーマにした「みんなでチャレンジ・全国統一難関中学模試」を発表[1]。一般コース、公開解説講義、説明会の映像化ならびに塾生向けインターネット配信を開始し、eラーニングに参入した。
- 2010年 - 一部教室で河合塾マナビスの運営を開始。マスターコースの映像を中心とした浜学園Webスクールの開講。草津教室開設をもって滋賀県に進出。NTTラーニングシステムズ、NTTスマートコネクト、西日本電信電話、デジタルアーツ[2]、SOBAプロジェクトとの協業[3] を開始。テレビ電話システムを活用した個別指導サービスに参入。
- 2011年 - YouTubeのコンテンツパートナーとなり、パートナーチャンネルを開設[4]。NTTぷららのひかりTVを活用したEラーニング環境トライアル。日本電信電話、西日本電信電話とのAndroidタブレットを活用した共同研究[5]、日立ソリューションズとの電子黒板を活用したデジタル教材の共同研究[6] を発表。JR京都駅前教室、神戸元町教室開設。
- 2012年 - 2月小学館とデジタルコンテンツの共同研究[7] を発表。11月小学館、西日本電信電話、NTTラーニングシステムズとの4社協業とテレビドラゼミ、浜学園シラベテを発表[8]。泉大津、堺東の両教室開講。また12月27日名古屋市にいりなか教室を開講[9]。
- 2013年 - 2月浜学園シラベテ正式サービス開始、4月テレビドラゼミ開講。小学館の学習漫画の一部を監修開始、9月小学館と協力し有名中学合格事典発売。10月駿台予備学校と合弁で「駿台浜学園」設立、お茶の水教室開講。
- 2014年 - 2月NTTスマートコネクト、西日本電信電話、NTTラーニングシステムズとの4社協業による光Webスクールを発表[10]。8月NTTラーニングシステムズと浜学園シラベテへの画像認識機能追加を発表。愛知県高校受験専門「浜進学会」設立。「台湾浜学園」設立(海外に進出)、大阪府小学校受験対応「はまキッズ小学校受験コース」開始
- 2015年 - 進学会と合弁で「浜進学会」を設立、3月に金山駅前校を開設。
- 2018年 - 11月に浜学園円町教室開校。翌年2月から授業を開始する。
- 2019年 - 60周年を迎え、塾生にオリジナルノートと本のしおり、リングファイルをプレゼントする。通算31回目の灘中合格者数日本一で初の100名突破(102名)。
- 2020年 - 12月に一宮教室開設。
- 2021年 - 2月に那覇教室開設をもって沖縄県に進出。
- 2022年 - 2月に刈谷教室開設。4月に橋本憲一学園長が副理事長に、八幡義治副学園長が常務理事に就任。後任の新学園長に松本茂(社会科)が、新副学園長に小澤博則(算数科)、川畑清之(国語科)、加藤博規(理科)の3名が就任する新体制が発足。
- 2023年 - 2月に奈良県4教室目となる奈良学園前教室開設。また、日能研西宮教室本部を買収し、西宮教室(5号館)とした。
教室一覧
- 兵庫県
- 西宮本部
- 西神中央本部
- 三田本部
- 明石本部
- 伊丹教室
- 六甲教室
- 神戸元町教室
- 川西教室
- 宝塚教室
- 神戸住吉教室
- 姫路教室
- 加古川教室
- 芦屋教室
- 大阪府
- 上本町本部
- 天王寺本部
- 豊中本部
- 枚方本部
- なかもず本部
- 茨木教室
- 天六教室
- 京橋教室
- 千里中央本部
- いずみ教室
- 堺東教室
- 泉大津教室
- 高槻教室
- 愛知県
- 名古屋本部
- 千種教室
- 八事教室
- 御器所教室
- 藤が丘教室
- 豊田教室
- 一宮教室
- 刈谷教室
- 浜進学会 金山駅前校
- 浜進学会 八事滝川校
- 神奈川県
- 東京都
- 駿台浜学園 お茶の水教室
- 駿台浜学園 吉祥寺教室
- 駿台浜学園 成城教室
- 駿台浜学園 自由が丘教室
- 駿台浜学園 豊洲教室
- 国外
学習システム
マスターコース 塾生必修。
土曜マスターコース 土曜日に1週間分の授業をこの日1日で実施する。
Web マスターコース マスターコースや土曜マスターコースのように塾に行かずに家でWebを見て勉強する方法。マスターコース・土曜マスターコースと選択可能。
最高レベル特訓算数 小学1年生~小学6年生
最高レベル特訓国語 小学5年生~小学6年生
最高レベル特訓理科 小学6年生
最難関レベル特訓算数 小学6年生(2月~7月)
最難関レベル特訓国語 小学6年生(2月~7月)
神女算数特訓 小学6年生(2月~7月)
日曜錬成特訓 小学6年生(2月~6月)
日曜志望校別特訓 小学6年生(7月~12月)
入試直前特訓 小学6年生(12月~1月)
灘中合格特訓 小学1年生~小学6年生
不祥事
著作権侵害問題
- 同学園が、学園が使用する小学校の社会科用テキストについて、出版社の許諾を得ないままコピーしたものを、少なくとも約10年以上にわたり使用していたことが、2012年になって発覚した。同学園は謝罪し、今はそのテキストは使用されていない。
教え子に対する猥褻事件
- 2013年8月21日、大阪府警は茨木教室に勤務していた、28歳男性講師を強制わいせつ罪で逮捕した(起訴後懲戒解雇)と発表した。この講師は“ご褒美”と称して教え子の小学生女子児童(事件後に退塾)の体を触っていた。「褒美」として児童らにキャラクター入りの文房具をプレゼントしており、人気講師の一人だったというが、わいせつ行為をした後にも文房具をあげていたという。
脚注
関連項目
外部リンク