熊本城ホール(くまもとじょうホール)は、熊本県熊本市中央区桜町の再開発施設「SAKURA MACHI Kumamoto」内にある公益施設である。
施設設置の経緯
2012年(平成24年)に『熊本市コンベンション基本構想』がまとめられ、この中では、桜町地区と熊本駅周辺を比較検討の結果、新しいMICE施設(熊本城ホール)を桜町地区に設ける方針が掲げられた。その選定理由として、「空港や駅の交通アクセスに優れ、熊本城にも近く、宿泊施設や商業施設、美術館などの文化施設も充実している。」とした上で、熊本市民会館や熊本市国際交流会館の連携ができるとしている[1]。それに加え、「桜町地区に設置することは、その(利便性・集約性の)効果が、同(桜町)地区だけに留まらず、熊本城や桜の馬場からシンボルプロムナードを軸に」とした上で「桜町地区の再開発事業全体に及ぶもので、(熊本市の)中心市街地の再デザインの起爆剤としての効果も期待できる。」と説明している[1]。
その後、2012年(平成24年)11月27日に『桜町・花畑地区における賑わいと潤いの都市空間の新たな方向性』が発表され、この中で、桜町地区について「人、モノ、情報の交流拠点となるランドマーク施設の整備」を掲げていることから、この公共施設の整備をこのMICE施設(熊本城ホール)に集中させることが明らかにされた[2]。
それを受けて、2013年(平成25年)8月に『桜町再開発事業における新たな集客施設整備検討委員会』が設けられ、MICE施設(熊本城ホール)についていろんな意見を聞き[3]、2013年(平成25年)11月29日に委員会の答申が出された[4]。その後、2014年(平成26年)6月に『熊本市MICE施設基本計画』が策定された[3]。2014年(平成26年)10月には秋のイベント「大にぎわい市」において、MICE施設基本計画に関するオープンハウスにおいて、パネル展示を行い、アンケートも行った[3]。
その後、2014年(平成26年)12月から2015年3月(平成27年)まで、新しく熊本市長に就いた大西一史の指示を受け『施設整備事業に関する精査・再検討』を行い[5]、その間、2015年1月25日に『ウェルパルくまもと』で『MICE施設整備事業の精査・再検討に関する市民意見交換会』が行われ、熊本市側から説明が行われたうえで、施設の名称を「熊本城ホール」にしたいという意向もこの場で示された[6]。2015年3月に『精査・再検討報告書』がまとめられ、公表された[5]。
2015年(平成27年)9月には『(仮称)熊本城ホールの運営に関する懇話会』が計3回にわたって行われ、その意見も踏まえて、2016年(平成28年)3月に『(仮称)熊本城ホール運営戦略検討報告書』がまとめられた[3][7]。しかし、2016年(平成28年)4月に熊本地震が発生したことを受け、熊本城ホールを含む、桜町の再開発施設の「防災・減災機能の検証及び検討」が行われた[3]。2016年(平成28年)12月には熊本市議会の第四回定例会において『財産の取得について(熊本都市計画桜町地区第一種市街地再開発事業に係る保留床)』の議案が提出、議決を受け、熊本城ホールをおよそ283億円で買い取る契約を結んだ[3][8]。
2017年(平成29年)6月から7月の間には2017年第三回熊本市議会の施設設置の条例の提出へ向けて『「(仮称)熊本城ホール」に関するアンケート』を行い、その後、2017年8月には『「(仮称)熊本城ホール」に関するアンケート調査報告書』がまとめられ、その中で、「桜町地区に新たにできる施設の名称を「熊本城ホール」とすることについて、どう思われますか。」という問いに75.1%が「良いと思う」と回答したことにより、正式に熊本城ホールという名称にするという方針が固まり[9][10]、2017年第三回熊本市議会に熊本城ホール条例の制定議案が提出され、議決され、正式に『熊本城ホール』という名称にすることが決まった[11]。
ホールは2019年9月に竣工し、展示ホールのこけら落としである10月13日にMAN WITH A MISSIONがライブを行い、メインホールのこけら落としは山下達郎が12月1日にライブを行った。
脚注
参考資料
関連項目
外部リンク