神奈川中央交通町田営業所神奈川中央交通町田営業所(かながわちゅうおうこうつうまちだえいぎょうしょ)は、東京都町田市野津田町字関ノ上350にある神奈川中央交通の営業所。社番などで用いられる略号は「ま」、車庫の通称および最寄バス停留所は「野津田車庫」。 運行エリアは、横浜線・小田急小田原線が交差する町田駅や町田市の東の玄関口である鶴川駅を中心に、町田山崎団地・藤の台団地などの大型団地と沿線各地へ満遍なく路線網を持つ。この他、一部路線は相模原市中央区、川崎市麻生区、稲城市、多摩市へも乗り入れる。 概要
町田営業所の歴史は、第二次世界大戦開戦直後に関東乗合自動車(現・関東バス)原町田営業所の路線を譲受したことから始まる。この原町田営業所は元々、1936年(昭和11年)12月22日に同社が原町田自動車(同年4月に設立された会社で、1921年(大正10年)9月より野渡太助が運行し、後に平井実造が経営していた路線を承継)を合併した際に継承したものだが、当時の同社の本社(現在の新宿区)から原町田は遠く離れているため、運営上不便だったことから、関東乗合自動車が原町田地区から撤退したことでそれらの路線を譲受し、原町田駅前に「原町田営業所」を開設したものである[1]。 戦後の1958年に森野に営業所を開設後、1969年に現在の野津田町へ営業所を移転した。 なお、当営業所敷地の西側にかつて、同じ小田急グループの小田急バス町田営業所が隣接していたが、小田急バス町田営業所は2022年10月15日をもって廃止され、新設された新百合ヶ丘営業所へ翌10月16日に移転[2]。なお、小田急バス町田営業所発着の営業路線は存在せず、全て回送で出入庫していたため、同営業所へのアクセスには神奈中の路線を利用する必要があった。 また一時期、当営業所内に相模神奈交バス町田営業所が存在し、主に町田バスセンター発着路線を神奈中町田営業所が直轄、主に町田駅21・22番線および鶴川駅発着の路線を神奈交町田営業所へ運行管理委託していたが、2017年1月1日付の神奈中グループ路線バス事業再編に伴い[3][4]、相模神奈交バス町田営業所は本体へ統合・廃止され、以後は町田営業所全体を神奈中本体が直轄している。 →詳細は「相模神奈交バス」を参照
サービスセンター定期券販売などの窓口業務を行う、営業所直轄のサービスセンター(案内所)を町田市内に設置している。
かつては鶴川駅前にもサービスセンターを設置していたが、2023年12月29日をもって閉鎖された。 なお、同じ町田市内にある「町田ターミナルサービスセンター」は大和営業所の所轄である。 沿革→「神奈川中央交通 § 沿革」、および「相模神奈交バス」も参照
現行路線◆印:2016年12月31日まで相模神奈交バス管理委託のダイヤと共同運行、もしくは完全委託路線だった系統 町田駅発着路線の系統番号の内訳町田駅およびその周辺を発車する路線は非常に多く、その全てが神奈川中央交通によって運行されている。山崎団地・藤の台団地などの町田市内の各団地や、JR横浜線・東急田園都市線各駅へ向かう路線など、非常に複雑である。そのため、ここでは系統番号でどの方面へ向かう路線かを一覧にまとめることとした。路線改編によって多少の例外が生じている個所もあるが、他営業所管轄の路線も含めて町田駅発着路線の番号は概ね以下の通りである。
なお町田ターミナル発着路線のうち、木曽南団地・山崎団地・小山田・藤の台団地方面の路線は、始発から8:59までと21:00以降は、一つ手前の町田バスセンター発着となる。 町田バスセンター - 玉川学園前駅方面町田バスセンターおよび町田ターミナルから小田急小田原線玉川学園前駅を結ぶ路線である。玉川学園前駅付近には折返場所が存在せず、降車後に駅北部の踏切を横断後、玉川学園前駅と奈良北団地方面を結ぶ住宅街の狭隘道路をラケット状に折り返す必要があるため、町田営業所所属の一般車で数少ない中型車であるいすゞ・エルガミオが専属で使用され、大型車は配車されない。2020年以降は路線・貸切兼用の中型車である三菱・エアロミディ-S(ま501号車)が代走する場合がある。[要出典]以前は玉川学園前駅から一つ先の松風台まで運行しており、松風台には専用の折返場が存在したが、閉鎖後に土地が売却されたことで玉川学園前駅発着へ短縮されている。 平日午前中に2往復が運行され、町田バスセンター8:36発に限っては町田ターミナル構内に乗り入れない。土曜・休日は運休するが、その際の中型車は他路線で使用される。 町田バスセンター - 境川団地 - 木曽南団地方面
町田駅からJR横浜線沿いに進み、境川団地・木曽南団地方面へ向かう主力路線で、日中時間帯でも町田ターミナルに乗り入れる唯一の路線となっている。かつては町12系統が大和営業所との共同運行だった。現在の中心は淵野辺駅へ向かう町17で、町12を木曽南団地から延伸させ、矢部八幡前からは町29(町田バスセンター - 市民病院前 - 根岸 - 淵野辺駅)と同一経路で淵野辺駅へ至る。町78は上の原 - JA忠生支店前間が独自経路となる出入庫路線で、根岸一丁目交差点を右折後に忠生地区を経由し、図師から野津田車庫へ向かう。町田営業所では管轄内に大規模団地(境川、木曽、山崎、藤の台など)が点在することから必然と駅中心部と各団地を結ぶ路線を多く担当しており、町12も当初は町11(町田バスセンター - 境川団地)と共に多く運行してきたが、2016年5月に町11が廃止され、町12も2020年9月5日のダイヤ改正で平日・土曜の早朝および夜間(木曽南団地発は平日早朝のみ)の運行に大幅減便となった。この2路線は並行路線が多数存在していることもあるが、代替として町17・78が毎時1便運行され、他に後述の町33が毎時2~3便と併せて町田バスセンター - 木曽南団地間は毎時4~5便が確保されており、以前とは系統ごとの本数が大きく変化している。 町田バスセンター - 小山田桜台・下山崎方面
町田山崎団地のすぐ北側に位置する大規模マンション「シーアイハイツ町田」のある下山崎へ向かう路線群で、前述の町17・78とは木曽南団地まで同一経路で進むものの、町田総合高校すぐ手前の交差点を右折し、山崎団地の建物を右手に見ながら裏手の「下山崎」へ向かう。かつては全て町32の経路で運行されていたが、平日の日中時間帯は毎時1便が町66(市民病院経由)で運行される。境川団地から忠生付近までの経路が一部異なるが、「町田総合高校前」停留所は往復共に前述の町17などとは異なる停留所に停車するため、利用の際は注意が必要である。以前は「忠生公園入口」「忠生二丁目」両停留所が往復共に専用停留所を使用していたが、他路線とはやや離れた場所に設置されており、2018年5月1日にそれぞれ「秋葉神社前」「山崎小学校前」へ改称された。 町田バスセンター - 山崎団地方面
町田バスセンターおよび町田ターミナルから町田市内における最大規模の団地である「町田山崎団地」「木曽山崎(町田木曽住宅)」へ向かう町田営業所の最主力路線群である。山崎団地の中央を横断する「団地いちょう通り」沿いにある山崎団地センター停留所と、その先の千代ヶ丘入口交差点を左折して団地構内へ進んだ先にある山崎団地停留所を発着する路線群から構成され、同じく町田市内に位置する大規模団地「境川団地」を経由する便と市民病院経由が運行される。山崎団地の住民は勿論、沿線に点在する各団地の住民の利用が多く、山崎団地発着のうち町15・24に関しては山崎団地構内に位置する「北二号」停留所が最寄りとなる東京都立山崎高等学校への通学路線としても利用されており、終日に渡って老若男女多くの利用者で混雑している。2016年5月30日の町田営業所管内ダイヤ改正で終日に渡って山崎団地発着が中心となるダイヤとなり、従来まで山崎団地発着と交互に運行されてきた山崎団地センター発着は、町13(ツインライナー)を除いて減便されている。ツインライナーは神奈川中央交通が導入した連節バスのことで、町田バスセンター - 境川団地間が途中無停車の急行運転となり、境川団地以遠は上横町を除いて各停留所に停車する。前述のダイヤ改正日までは夜間の一部便に一般車による運用も見られたが、現在は全便がツインライナーで運行される。 町14の系統番号は二代目で、初代は前述の町13と同様に山崎団地方面への急行バスとして運行されてきたが、山崎団地センターから先の区間が狭隘区間のために一般車使用の急行系統として運行していた。2016年5月30日のダイヤ改正で廃止された後、町田市の観光スポット「町田薬師池公園四季彩の杜」で2019年春に「ぼたん・しゃくやくまつり」、同年秋に「紅葉まつり」が開催されることとあり、会場へのアクセス路線として町田バスセンターから会場最寄りの「薬師ヶ丘」停留所までの片道運行の不定期の臨時便を設定することとなり、町13(ツインライナー)の一部を振り返る形で2019年4月16日に新設された。ツインライナー化によって山崎団地センター以遠の停車停留所を町田市主導で連節バス(ツインライナー)が停車可能なようにバスベイを整備し[11]、2019年は春と秋に運行された。2022年秋には「四季彩の杜西園前」停留所が新設され、町55などの従来系統も停車することとなったが、同年を最後に運行されていない。 町35は山崎団地センター経由で野津田車庫を結ぶ出入庫路線だが、山崎団地および山崎団地センターへの出入庫は大半が野津田車庫との回送で行われており、この路線は他の町田バスセンター発着路線の出入庫で用いられる。給水塔前から今井谷戸を抜け、後述の町55(町田駅 - 本町田 - 薬師池 - 野津田車庫)と同一経路で野津田車庫へ向かう。2018年5月1日のダイヤ改正で前述の山崎団地センター発着と同様に片方向運行へ変更され、土曜早朝の町田駅方向のみの運行となった。 町61は町35を延伸させた深夜バスで、1970年12月から設定されている歴史の古い路線である[12]。運行開始当初は原町田駅(現:町田駅)23:40発で山崎団地まで運行していたものが、後年になって出発時間が繰り下げられ、経路も今井谷戸から藤の台団地、やくし台センターを経由して野津田車庫まで延長された。この延伸によって境川・木曽・町田木曽・山崎・藤の台といった町田市中部にある大規模住宅をほぼ全て経由するようになったため、週末以外でも非常に混雑していた。平日2便(24:36発・25:02発)、土曜1便(24:36発)が設定され、平日の最終便は神奈川中央交通において最も遅い出発時刻の便だった。2020年9月5日のダイヤ改正で平日1便(24:28発)のみに減便されたが、JR横浜線東神奈川23:48発・各停橋本行きと小田急小田原線新宿23:46発・急行本厚木行き(新百合ヶ丘から各駅停車)と接続するため、これらが遅延した場合は待ち合わせのため、発車が数分遅れる。2024年7月8日のダイヤ改正で発車時刻が10分繰り上げられた(24:18発) 時刻表・行先表示などの表記や乗客への案内において、山崎団地センターを「山団センター」と略すことがある。またツインライナーは、2009年頃からの町田市の連節バス導入構想[13]に基づいて、2012年5月28日より町13急行に限定して導入されたもの[14]だが、2016年2月からは後述の野津田公園を結ぶ臨時直行バスでも使用される。ツインライナーの運行開始に合わせ、急行は途中の境川団地も停車するようになったため、朝9時までの町田駅方向を除いて従来の運賃前払いから後払いへ変更となった。 2020年9月25日から、旧・町田市立本町田中学校と旧・町田市立本町田西小学校の跡地に開校した「桜美林大学東京ひなたやまキャンパス」への最寄り停留所が山崎団地センターとなったため、同校へのアクセスをこの路線群が担うこととなった。これに合わせ、平日8:00~20:59に町田バスセンターを発車する「ツインライナー」を含む山崎団地方面(町13・15・24)は同校学生の乗車専用停留所として「町田バスセンター15番線」に停車するようになった[9][注釈 1]。 町田バスセンター - 日大三高方面
両路線とも急行運転を行う通学専用路線で、記載停留所のみ停車する。「横町」停留所は境川団地 - 木曽南団地間に位置する停留所で、境川・木曽の両団地および近隣の山崎団地周辺から、日本大学第三中学・高等学校への通学を考慮している。日大三高方向が平日・土曜の早朝7時台に両路線と日曜・休日に図師大橋経由が1便(8:00発)、町田バスセンター方向は下校時刻に合わせて平日14時以降と土曜11時以降、日曜・休日に1便(14:45発)が全て図師大橋経由で運行される。日大三高方面に乗車した場合の降車可能停留所は日大三高、町田バスセンター方向では横町または町田バスセンターとなり、町田バスセンター - 横町・図師大橋間または横町 - 図師大橋間のみの利用は不可能である。 日大三高の学生や関係者が最優先となるが、一般客も利用可能である。前述のように日曜・休日は図師大橋経由が1往復のみ運行されるのみだが、実際には曜日を問わず学校行事や登校・終業・部活動などの時間にあわせて柔軟な臨時便の運行が実施される。 町田バスセンター - やくし台センター方面
他の山崎団地方面への路線群と若干異なる経路を採用しており、小田急不動産が分譲した住宅地「やくし台」へ向かう。当初は町25(町田バスセンター - 市民病院前 - 木曽入口 - 山崎団地センター - 薬師池 - 野津田車庫)と同一経路で薬師池まで進み、右折した先にある薬師トンネル経由でやくし台団地へ行く経路(現在の町61と逆経路)だったが、薬師台地区の開発進展で折返場および新道の整備が進んだことや、市民病院への路線運行申請などから藤の台団地経由やくし台センター発着へ変更され、さらに町田木曽住宅住民からの要請で木曽中原経由になるなど、住民要望を多く取り入れた路線となった。現在は木曽中原付近が独自経路となっているが、木曽中原経由に変更された当初は、従来まで経由していた山崎団地センターを経由しなくなることから町37専用の乗り場が設けられたが、従来の山崎団地センター乗り場とは離れ過ぎていたため、分離させたうえで名称を「町田木曽会館前」に変更している。 町田バスセンター - 市民病院 - 市立室内プール方面
町田バスセンターと町田市立室内プールを経由し野津田車庫まで結ぶ路線。過去に存在した市立室内プール停留所の折返場は閉鎖され、町田市のゴミ収集車などが使用するCNGガススタンドとなった。そのため、町38も現在は市立室内プール方向への片方向運行のみになっている。 町田バスセンター - 市民病院 - 上宿・図師方面
町21は市民病院正門まで行く短距離路線で、病院到着後はそのまま直進して滝の沢交差点を左折し、市民病院前を経由して町田バスセンターへ戻る。経路上では循環で通し運行も存在したが、[要出典]現在では市民病院正門で営業が打ち切られるために乗り通すことは出来ない。病院発着だが通院路線ではなく平日早朝の通勤時間帯における浄水場前 - 町田バスセンター間の混雑緩和を目的としており、上宿始発の町22も同様に平日早朝に片道のみ運行される(上宿7:00発)[注釈 3]。2019年4月より、まちっこ公共施設巡回ルートの経路変更に伴い、旭町交差点付近から市民病院正門の区間に「旭町」停留所(片方向のみ)が新設され、町21が停車するようになった。 町26は野津田車庫への基幹の入出庫路線となっており、比較的運行本数が多いが近年漸減傾向にある。 町27は図師大橋から逸れて都道155号経由で小山田へ向かう路線で、桜橋 - 大泉寺は道路の拡幅整備中で狭隘だが大型車で運行される。多摩営業所と共同運行となっており、以前は他の町田ターミナル発着系統に日中の町田バスセンター発着が存在しないのに対し、町27は日中でも一部が町田バスセンター発着となっていたが、2022年10月16日のダイヤ改正より他の路線と同様に日中は全て町田ターミナル発着に変更された。 町31は町田市北部に位置する多摩丘陵病院へのアクセス路線で、当初は多摩丘陵病院から先の多摩センター駅または唐木田駅までの路線延伸計画が存在し、唐木田駅行きとして「町40」の方向幕まで用意されていた。しかし京王帝都電鉄(現:京王バス)との調整など諸般の事情で実現せず、その後も「町40」の系統番号は一度も使用されたことはなく、幻の系統番号となっている。[要出典]2023年5月1日より多摩丘陵病院の移転等に伴い、それまでの旧・多摩丘陵病院停留所は病院名の変更に伴い「多摩丘陵リハビリテーション病院」に変更され、さらに、扇橋と多摩丘陵リハビリテーション病院の間に新たな「多摩丘陵病院」の停留所[注釈 4]が新設された[15]。 町36・45は都立野津田高校への通学路線で、町36は野津田高校の正面へは乗り入れない。どちらの系統とも独自区間が存在するものの、元々沿線の人家や通学外需要が少ないこともあり、[要出典]運行本数は非常に少ない。 町田バスセンター - 藤の台団地・金井方面
町田市中部にある大規模団地「藤の台団地」への路線で、藤の台団地のみならず沿線のほぼ全域に町田警察署・町田郵便局・町田市民球場・サン町田旭体育館などの公共施設や旭町の工業団地、東京都立町田高等学校などが点在することから終日に渡って混雑している。かつては藤の台団地発着の急行便(町42)も存在しており、日中でも10分間隔以内での高頻度で運行されていたが、2016年5月30日および2018年5月1日に実施されたダイヤ改正で本数が見直され、町42が2016年に、藤の台団地を経由しない町52(町田バスセンター - 市立博物館前 - 金井 - 鶴川駅)が2018年にそれぞれ廃止されたほか、町41も日中を中心に減便された。2024年7月8日のダイヤ改正では深夜バスが廃止された。 町50・54は鶴川街道を経由して金井方面へ向かう路線で、2017年3月21日の経路変更で町田駅発着から町田バスセンター発着となったため、町田バスセンターから藤の台団地まで町41と同経路で運行されるようになった。以前の町54は日中数本程度が走るほどで廃止された町52が主力だったが、二度のダイヤ改正で立場が逆転、町52は2018年に町54へ統合された。 町50は、市内の団地住民の交流促進や買物の利便性向上のため開設された「買物バス」の路線である。かつては他にも買物バスが存在した(後述)が現在はいずれも廃止され、同系統が現存する唯一の買物バスである。鶴川駅より先は後述の鶴11(鶴川駅 - 鶴川団地)と同一経路で鶴川団地まで運行され、鶴川駅以遠で小田急バスとの共通定期券が利用可能である。また、従来の支払方法は前乗り中降りの運賃前払い(目的地申告方式)だったが、2015年9月25日から後述の鶴21・22とともに前乗り前降りの運賃後払い(整理券方式)に変更されていた。 町田バスセンター - 南大谷都営前 - 三ツ又 - 成瀬台方面
かつては大和営業所の路線だったが、相模神奈交バスへの運行委託により町田へ移管されて現在に至る。町田市南地域ではほとんどの路線を大和営業所が担当する中[16]、前述の経緯から同路線のみ唯一、町田営業所が担当する[17]。元々は町田バスセンターから市民ホール前、第四小学校前、消防署前を経由するかなり大回りな経路で運行しており、この区間の所要時間だけで10分を要していたが、鵜野森交差点の慢性的な渋滞で遅延が恒常化していたため、消防署前(現:町田第一小学校入口)で下車して徒歩で町田駅へ向かうよう案内することも少なくなかった。[要出典] 2015年1月、新道の開通と運行環境改善のため、町田バスセンターからの大回り経路を大幅に変更し、町田市役所交差点から中町三丁目へ短絡する経路に変更され、運行時間の短縮と遅延改善が図られた。これに伴い、経由地表記が「あけぼの病院前・三ツ又」経由に変更されている[18]。この経路変更に伴い、途中の中町一丁目(旧・市役所前)は停留所位置の関係から成瀬台方面のみ停車し、町田バスセンター方面は通過するようになった。しかし2015年9月、町田バスセンター方面の中町一丁目が旧・市役所跡地の町田シバヒロ前(従来より南東に約200m移動)に移設されたため、再び両方向停車するようになった[19]。沿線の三ツ又から徒歩圏内には昭和薬科大学が存在するため、通学・帰宅時間帯が重なると学生で混雑する場合が多い。 町田駅 - 本町田 - 鶴川駅方面
小田急町田駅発着路線で、踏切近くのPOPビル前にある「町田駅」(旧・新原町田駅)停留所を発着する。町田駅には折返場が無いため、町田郵便局前 → 中町一丁目(旧・市役所前) → 町田駅 → 中町二丁目(旧・森野三丁目) → 町田郵便局前の循環経路で運行されるが、町田駅を跨いでの乗車は出来ない。中町一丁目 → 町田駅間は歩行者の多い狭隘区間である。 町53・55は鎌倉街道を経由して本町田・薬師池方面へ向かう。町53は(旧)袋橋を右折して芝溝街道を鶴川駅へ、町55は(新)袋橋を左折して野津田車庫へ至る。袋橋は両系統でかなり離れた停留所を使用しており、実際の分岐点は一つ手前の野津田神社入口(旧・国本学園前)となる。主力は町55で町田駅発着路線の中では最も運行本数・利用客が多い。前述の町26と同じく一部が出入庫を兼ねている。町53は毎時1本程度の運行だが、前述の町50・54より遠回りのため乗車区間によっては運賃が高額になる。この路線は古くに小田急バスと共同運行で新原町田駅と調布駅や、江ノ島と吉祥寺駅を結んだ路線の名残で、町53と後述の鶴22(2024年廃止)の経路で運行されていた。2022年10月16日より今井谷戸~薬師池間に「四季彩の杜西園前」停留所を新設した。 町51は、町田駅を出ると菅原神社・日向台交差点を右折して、養運寺 - ストアー前 - 団地南口 - 南大谷都営前を経由し、町田第一小学校入口から直進して町田駅へ至る(中町一丁目は停車しない)。なお、「本町田団地」という名称の停留所は存在せず、路線名・バスの行先案内と定期券の券面表示だけの名称である。 鶴川駅 - 岡上方面
鶴01は鶴川駅とフェリシアこども短期大学(旧・鶴川女子短期大学)を結ぶ路線で、かつては三輪までの運行だったものを延伸させた。全体的に狭隘路を走行するものの大型車で運行される。2020年4月1日に鶴川女子短期大学が「フェリシアこども短期大学」へ名称変更された。鶴08は鶴川緑山住宅を循環する路線で、どちらも起終点は東京都町田市内であるものの、途中の岡上停留所が神奈川県川崎市内(飛地)のため、岡上での乗降もしくは岡上を跨いで利用した場合、運賃は川崎市内運賃(220円)が適用されるが、小田急バスは2024年6月1日に再度運賃改定を実施したため、現在は両社間で運賃が異なる。全日の最終便および日曜・休日の17:50以降の全便は小田急バスが担当する。 フェリシアこども短期大学から、鶴08のけやき通り停留所までは300m程度とかなり近い。[要出典] 鶴川駅 - 平和台循環・真光寺公園方面
鶴川駅北側および鶴川団地北側にある新興住宅地への路線である。鶴10・鶴26は小田急バスとの共同運行となっている。鶴10の経路上にある「妙行寺前」停留所は神奈川中央交通においては「妙行寺前」、小田急は「妙行寺」という名称を使用していたが、2015年12月21日から「妙行寺前」に名称が統一された。 鶴川駅 - 鶴川団地方面
鶴川駅と鶴川団地を結ぶこの路線は、1970年7月26日に神奈川中央交通で初めて深夜バスの運行を開始した路線である。交通ジャーナリストの鈴木文彦はこれを「日本初の深夜バス」と提唱したが、1952年には大阪・京都で深夜バスが運行されており、これは誤りである(詳しくは日本の深夜バスを参照)。1970年7月の運行開始時点では、鶴川駅23:10発・23:30発が設定され、運賃は通常の3倍である60円(当時)で定期券は利用できなかった[20]ため、この深夜バスに対して鶴川団地住民は反対運動によるボイコットをおこした。1970年7月27日の運行開始の第1便に対して、住民は自家用車13台を動員し、初便に乗客が1人も乗らないという状況をつくりだした[21]。こうした反対運動を受けて、運行から半年後に運輸省が深夜時間帯のバス運行について事業者へ検討を呼びかける通達を出す[20]という点でも非常に特筆されるべき出来事である。しかし、深夜バスは2020年9月5日のダイヤ改正で小田急バス担当便が廃止され、2021年9月27日のダイヤ改正で神奈川中央交通担当便も廃止されたため、約50年の歴史に幕を下ろした。 以前は、鶴11・鶴12(循環)・鶴13の各系統と、日中のみ運行される前述の町50(町田バスセンター - 鶴川駅 - センター前 - 鶴川団地、買物バス)と併せて高頻度に運行されていたが、2015年11月4日のダイヤ改正で町50以外の全ての鶴川団地関連系統が大幅減便、鶴12(鶴川団地循環)に至っては鶴12北回り循環が小田急バスの免許維持1便を残して廃止された。全体の運行本数は、小田急バスと半々程度の受け持ちである。 鶴川団地の停留所・折返場は、交差点を挟んで鶴21・鶴23系統が使用する「和光学園」停留所と至近距離で隣接していることから、同校の生徒および国士舘大学の学生も多く利用する。(和光学園までの定期券は特例で神奈川中央交通運行便のみ利用可能である)。なお六丁目経由の鶴13は、鶴11をショートカットする経路であるため所要時間も数分程度短く、団地の中心部を経由しないため乗客も比較的少なく、運行本数が頻発していた当時は鶴川駅 - 広袴を挟んで利用する場合は後発の鶴13が先に到着する場合があった。[要出典]また鶴川団地停留所は神奈川中央交通が「鶴川団地」、小田急は「鶴川団地引返所」という名称を使用していたが、2015年12月21日から「鶴川団地」に名称が統一され、同時に途中の鶴川病院前停留所は「鶴川中央公園」に、鶴川第二小学校停留所は「能ヶ谷二丁目」にそれぞれ名称変更された。 鶴川駅 - 和光学園 - 若葉台駅方面
鶴21は鶴川駅から若葉台駅方面へ向かう路線で、若葉台駅の一つ手前の下黒川が終点であったが、若葉台駅のバスターミナル供用開始に伴い、若葉台駅まで乗り入れるようになった。支払方法は、これまで前乗り中降りの運賃前払い(目的地申告方式)だったが、2015年9月25日から前述の町50と共に前乗り前降りの運賃後払い(整理券方式)に変更された。2024年3月に鶴22・柿26・柿27が廃止以降は、神奈中として唯一の稲城市内乗り入れ路線となった。 鶴23は鶴川駅と和光学園を結ぶ通学路線で、平日の登校・下校時間帯を中心に運行される。基本的には土曜・休日は運休するものの学園側の要請で臨時運行・増便されることがある。急行は消防署前~和光学園間の各停留所に停車する。平日朝1本の和光学園方面のみ全停留所に停車する下大蔵経由が設定されているが、急行は芝溝街道を通らずに鶴川一丁目付近を走行するため、同じ系統番号ながら下大蔵経由と急行で運行経路が一部異なる。 鶴川駅 - 消防署前 - 街道口で小田急バスの鶴12と経路重複しているが、各系統とも神奈川中央交通単独運行のため、小田急バスとの鶴川団地線共通定期券は利用できない。 鶴川駅 - 野津田車庫 - 淵野辺駅方面
鶴33は鶴川駅発着系統の出入庫で、比較的短距離だが経由する芝溝街道は渋滞が発生しやすく、渋滞時は通常の数倍の時間がかかることがある。2013年7月1日のダイヤ改正で、鶴66(後述)の開設と一部便の振り替えに伴い減便され、併せて「川島入口」経由と案内されるようになった。鶴川第一小学校・鶴川中学校への通学輸送目的で、並木始発の鶴川駅行きが平日早朝の1便のみ設定されている。 鶴37は野津田車庫より先の淵野辺駅まで通して運行するが、平日早朝1往復のみに抑えられている。野津田車庫 - 淵野辺駅北口間には後述の淵23が毎時1本程度運行されるほか、土曜には橋本営業所担当の淵24が登戸から鶴川駅・野津田車庫経由で淵野辺駅まで運行される。 鶴66は2013年7月1日に開設された新路線で、2000年代半ばの山王ガーデンシティ住宅地造成時より運行の協議が行われ、不動産会社側も路線開設を前提とした分譲販売を行っていたがなかなか実現していなかった。[要出典] 淵23は淵野辺駅と忠生地域(根岸・図師)を経由して野津田車庫へ至る路線で、元々は相模原営業所の担当だったが、多摩営業所開設時に多摩へ移管された。2006年4月3日からは多摩との共同運行になり、町田担当は1往復のみだったが、2022年10月16日から町田の単独運行となった。 2020年9月5日のダイヤ改正で、鶴川駅の乗り場が0番から5番(前述の町53と淵野辺向けの淵24も同様)に移動した。このため、金井方面は0番乗り場(現・1番乗り場)、大蔵方面は町36と多摩営業所所管路線と同様に5番乗り場(現・6番乗り場)へ整理された。 鶴川駅 - やくし台センター方面
小田急不動産の分譲住宅地「森の丘」および「やくし台」への路線で、金井までは町50・54と同じ経路で進む。金井東交差点から先は終点まで新興住宅地であり、朝夕の利用客はかなり多い。鶴川発着の他の系統と同様、芝溝街道や鶴川街道の渋滞に巻き込まれてしまうと数倍の所要時間がかかる場合がある。前身は、三井不動産の分譲住宅地「榛名坂ヒルズ」の居住者用に運行されていたシャトルバスで、榛名坂ヒルズからやくし台へ新道が延伸された後に鶴57が開設された。2011年2月16日から深夜バスも運行していたが、2021年9月27日に廃止された(最終運行日は9月24日)。前述の鶴11と同時に深夜バスが廃止されたことに伴い、鶴川駅を発車する全ての深夜バスが廃止された(小田急バスは2020年内に廃止済み)。 町田市民バス「まちっこ」
町田市民バス「まちっこ」は、町田市のコミュニティバスである[22]。町田市の公式サイトでは「市民バス」として紹介されている[22]。町18「公共施設巡回ルート」、町28「相原ルート」の2路線が運行され、どちらも土休日および年末年始は運休となる[22][23][24]。1997年11月4日から「相原ルート」を運行開始[24]、1999年10月20日に「公共施設巡回ルート」を運行開始[23]した。町田市のコミュニティバスとしては初の路線となる[25]。1990年代後半の開業は東京都多摩地域のコミュニティバスの中でも早期の開業で、武蔵村山市内循環バス・日野市ミニバス・武蔵野市ムーバスに続く4番目の開業となる[25]。町田市のコミュニティバスはこのほか、2000年代に入ると2005年の玉川学園コミュニティバス(小田急バス新百合ヶ丘営業所が受託)、2007年の町田市金森地区コミュニティバス「かわせみ号」(神奈川中央交通大和営業所を経て、現在は神奈中タクシー座間営業所が受託)が運行開始している[25]。 交通不便地域の解消と公共施設の利便性向上のため、市が運行を補助している[22]。そのため「まちっこ」の運賃は、町18「公共施設巡回ルート」は100円均一運賃[23]、町28「相原ルート」は距離に応じて100円・200円・300円の3段階[24]と、市内の一般路線バスより安価に設定されている。運賃は大人・小児とも同額で障害者手帳による割引はないが、東京都シルバーパスは利用できる[23][24]。また、PASMO・Suicaなどの交通系ICカードは利用できず[23][24]、神奈川中央交通の定期券や[23][24]各種割引乗車券(敬老定期券「かなちゃん手形」、環境定期券制度、一日フリー乗車券など)[26]も利用できない。 町18「公共施設巡回ルート」は、町田市中心部に点在する公共施設へのアクセス向上のために設定された路線で、町田バスセンターを起点とした片方向循環で運行される。元々は反時計回りで運行されており、2015年1月からは市役所閉庁時間帯の2便を除いて町田市役所の外周道路を周回し、市役所南に新設された「町田市役所南口」を経由していた[18]が、2019年4月の経路変更で時計回りへ変更された[27]。乗車区間によっては乗継券を受け取ることで、町田バスセンターを挟んだ乗車が可能である。 町28「相原ルート」は、町田市民病院 - 久保ヶ谷戸間が急行運転となり、忠生公園前・忠生三丁目・市立室内プール・桜橋・常盤・小山小学校前・片所・田端の各停留所に停車する。渋滞の激しい町田街道を長距離走行するため定時運行が困難な場合がある。2023年4月より「青少年センター入口」が施設名称変更に伴って「ネイチャーファクトリー東京町田」に名称変更された[28]。 2012年12月より、両系統とも町田市民病院正門停留所脇のスロープから病院玄関前へ新設されたロータリーへ乗り入れるようになり、市民病院正門の停留所は原則として通過となった。2019年4月より、町18「公共施設巡回ルート」の経路変更に伴い、旭町交差点付近から町田市民病院の区間に「旭町」停留所(片方向のみ)が新設され、まちっこ「公共施設巡回ルート」「相原ルート」と町21が停車するようになった[27]。 「まちっこ」で使用する専用車両については「#車両」の節を参照。 小山田桜台 - 多摩南部地域病院方面2017年12月18日に開設された町田市の検証運行路線で、市が運行経費の一部を補助して試験的に運行し、専用の日野・ポンチョが用いられる[29]。運賃は距離制を採用しており、大人は210円または300円、小児は現金の場合は半額(ICの場合は一律50円)だが、小山田桜台にて他の一般路線バスとの乗り継ぎの場合は現金に限り100円で、ICカードも利用可能だが東京都シルバーパス、定期券・回数券は利用できない。唐木田駅東停留所は小山田桜台発は降車のみ、多摩南部地域病院発は乗車のみのクローズドドアシステムを導入している。 車両は、運行開始時は専用のトヨタ・ハイエースが運行に用いられていたが、朝方に満員で乗り切れない状態が発生していたことから、2019年8月1日から小型バス(日野・ポンチョ)に変更された[30]。この車両変更に伴い、先払い(目的地申告方式)から後払い(整理券方式)に支払い方式が変更された。2024年11月16日付けで多摩営業所から移管された。当営業所では多摩市内に乗り入れる唯一の路線である。 臨時系統サッカー輸送
2007年頃に運行していた、FC町田ゼルビア(当時JFL所属)の試合観戦用として野津田車庫 - 競技場線の貸切扱いでの臨時路線(100円)が前身である。その後、シーズンごとに無料化や予約制による貸切運行化などへの移行、ゼルビアの2012年シーズンにおけるJ2加入やスポーツ祭東京2013(多摩国体)の開催計画などに対して路線開設が検討された後、2013年3月より乗合バスとして開設された。野津田公園あるいは町田GIONスタジアム(町田市立陸上競技場)でゼルビアのホームゲーム他、各種イベントやスポーツの試合が開催される際にも臨時運行される。原則として町田営業所が単独で運行するものの、多客時には多摩営業所と相模原営業所による共同運行も実施され、2024年のシーズンからは橋本営業所も運行に加わった。 往路と復路で経路が異なり、往路は鶴川駅から新袋橋交差点までは鶴33と同様で、新袋橋交差点から先は綾部原トンネルを通り、野津田公園へ向かう。復路は鶴32と同一経路で鶴川駅へ向かう。鶴川駅では以前まで5番乗り場(現・6番乗り場)手前の臨時乗り場で乗車(降車は西口停留所もしくは鶴川駅ロータリー)していたが、2024年2月に新たな北口交通広場が仮使用開始したのにあわせ、北口4番乗り場に発車場所が変更され[10]、同時に連節バス「ツインライナー」による運行も開始された。但し、大型車も引き続き使用する。無料シャトル時代は、永山駅・聖蹟桜ヶ丘駅・多摩センター駅方面との乗り継ぎのため、五反田に停車していた。なお、現在は運行されていない野津田車庫発着のシャトルバスは、路上の野津田車庫停留所ではなく操車所内(営業所社屋横)で乗降を扱っていた。 運賃は通常の多区間制運賃(武相運賃地区、片道270円)で、途中停留所は停車しない。小児IC運賃一律50円は一般路線と同様に対象路線で、一日フリー乗車券も利用できるが、かなちゃん手形・東京都シルバーパス・金額式IC定期券・神奈中オフピークチケットは利用できない。 さくらまつり輸送
毎年春に尾根緑道で開催される「町田さくらまつり」への臨時直行路線で、町田バスセンター15番乗り場から尾根緑道入口までを結び、途中停留所は停車しない。2022年春の運行を最後に、開催の有無に関わらず運行が取り止められている。 廃止・移管路線停留所名は、廃止・移管当時の名称のままとする。 ◆印:2016年12月31日まで相模神奈交バス管理委託のダイヤと共同運行、もしくは完全委託路線だった系統 移管路線移管後に廃止された路線を含む。
廃止路線
車両まちっこ用の小型車3台と町03用の中型車2台、連節バス「ツインライナー」を除き、在籍車両は全て三菱ふそう製大型車に統一されている。大型車はUDトラックスからのOEM供給車である三菱ふそう・エアロスター-Sも在籍する。 大型路線車大型車はエアロスターK以降、本営業所ではほとんどがホイールベースM尺の車両のみ導入されていたが、1998年より順次導入されたノンステップバスは、従来の車両に比べ車体長が若干長くなることから、全てK尺が選択されている(ノンステップバスはフロントオーバーハングの都合上、ホイールベースが同じ「尺」であってもワンステップ・ツーステップバスより若干車体長が長くなるため、M尺では町田駅前などに存在する狭隘路を通行できなくなるおそれがあるため)。 2000年代に入ると、ワンステップバスとノンステップバスが約半数ずつ並行導入されていたが、2008年度からはバリアフリー推進の観点から、東京都と町田市の方針(補助金等)により、路線用の新車は原則としてノンステップバスのみの導入となった。それ以前に導入されたワンステップバスは新車導入に伴う玉突きで他の営業所へ転出し、所属車両は(委託車も含め)ノンステップ車で占められるようになった。ただし運用数や廃車発生などの理由により、他の営業所からワンステップバスが転入する場合もあった。 2009年7月には新型エアロスター・ノンステップが先駆けて導入されたが、これらのうち初期に導入された数台は、神奈中の一般路線車で初めてとなる緑色のUVカットガラス・三角形のつり革・LED路側灯などを試験導入した。窓のサッシも従来のエアロスターとは違い黒色で、緑色のガラスと相まって引き締まった外観となり、印象が大きく変わった。当該車両の車内ではUVカットガラスなどに関するアンケートが実施された。なお、それら初期導入車以外の車両及び多摩車は従来通りの仕様(銀色サッシ・ガラス)での導入となったが、アンケートの結果が好評だったためか、2009年9月以降に導入されたエアロスター(ワンステップも含む)には、営業所を問わず全て黒色サッシ・UVカットガラスが本格採用されている。 2015年3月には大型車全車のノンステップ車化を達成し、ワンステップバスは町03用の中型車(後述)2台のみとなった。 中型・小型車2012年6月には、一般路線用としては十数年ぶりに三菱ふそう以外のメーカーの新車であるいすゞ・エルガミオワンステップが1台導入された。これは、大型車が運行に就けない町03用に1台のみ在籍していたエアロミディの代替として導入されたものである。2020年には路線・貸切兼用車として横浜営業所からエアロミディ-S(西日本車体工業製車体)が転入し、エルガミオの予備車として運用される。 小型車は、町田市民バス「まちっこ」用の日野・ポンチョ2台及びBYD・J61台[35][36]と、町田市検証運行路線(小山田桜台~多摩南部地域病院)用の日野・ポンチョ3台が在籍する。まちっこ用のポンチョへの代替以前は、三菱ふそう・エアロミディMEのCNG車2台(ま176・177)が使用され、うち1台は町田市金森地区コミュニティバス「かわせみ号」町田駅ルート試験運行開始に購入したものだが、町田ルート廃止による余剰車を「まちっこ」予備車として大和営業所から転属(や36→ま177)させたものである。 なお、玉川学園コミュニティバス「玉ちゃんバス」専用車のエアロミディMEは、小田急バスの車両は町田市と小田急バスの共同所有で車体表記も連名となっているが、神奈中のまちっこ用車両は町田市との共同所有ではなく補助金による自社購入であり、車体表記も連名ではない。 →「玉川学園コミュニティバス」も参照
連節バスツインライナーは、厚木営業所の連節バスと同じメルセデス・ベンツ・シターロGが導入された。ただし厚木営業所の車両とは異なり、導入当初の車両には警視庁との協議により、夜間の視認性向上など安全性がより高まるよう、側面窓枠下側に銀色の帯(反射テープ)を設置するなどの対策を採っている[37]。 2019年度には、ネオプラン・セントロライナー1台が綾瀬営業所から転入し、増備車導入までの期間、既存のシターロとともに運用に就いていた。2021年春には増備車として新型のシターロGが1台導入され、セントロライナーを代替した。 指定車両・機器
神奈川中央交通の車両前面LED行先表示器の表記は、一般的に上部に小さく経由地を表示し、その下に大きく行先が表示するレイアウトをとっている。町田営業所でもLED化当初はその一般的なレイアウトだったが、音声合成放送装置導入より、かつての「方向幕」の表示内容(左に経由地、右に行先)に近づけたレイアウトに変更された。また、「深夜バス」「買物バス」などの表記に関しては、系統番号の枠の高さを低くした上で、系統番号枠の上に表記されている。2017年の中乗り前降り導入後は、中乗り路線では系統番号の下に「中乗り」と、前乗り路線では系統番号の上に「先払」と表記されている(まちっこ及び野津田公園直行バスを除く)。 乗降方式原則として、同じ東京都内の多摩営業所の対キロ多区間路線と同じく、中乗り前降り運賃後払い方式である(一部系統を除く)。 前述のとおり、2017年3月20日までは一部路線を除いて前乗り前降り(「券なし」となる起点停留所から1区間に限り中乗り)であった。元々この方式は神奈川中央交通の多くの営業所で採用されていたが、後年になってほとんどの営業所で、中乗り前降り運賃後払い方式、あるいは前乗り中降り運賃先払い方式に変更したため、同日まで前乗り前降り方式を採用していたのは、都内の当営業所と多摩営業所のみだったが、翌3月21日より現行方式に改められた。この乗降方式変更に伴い、町田営業所管内では前面行先表示機に「中乗り」または「先払」と表示されるようになった(野津田公園直行バスと「まちっこ」を除く)。 ただし、鶴川駅発着路線のうち、「能ヶ谷二丁目」停留所と「岡上」停留所を経由する路線(町50・鶴25を除く)と、町13の一部(始発から8時台までの山崎団地センター発の便)では従来通り、前乗り中降り運賃前払い方式を採用している。 なお、当営業所管内で乗降方式が変更された2017年3月20日までは、町03・16・51の他、町田駅および町田バスセンター到着が午前9時59分までの便も、町田駅での降車時間短縮を目的に、前乗り中降り運賃前払い方式を採用しており、降車時の運賃収受がないため、終点の町田駅では前扉・中扉両方を開放して乗客を降車させていた。 脚注注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク |