藤懸貴志
藤懸 貴志(ふじかけ たかし、1993年2月25日 - )は、日本中央競馬会 (JRA) 栗東トレーニングセンター所属の騎手。 経歴長野県大桑村出身。子供の頃に祖父が観ていた競馬に興味を持ち、テレビゲーム『ダービースタリオン』で競馬を覚えた[1]。小学6年生の頃には漠然と騎手になりたいと思い始め、進路を決める際に競馬学校の存在を知り試験を受けた。乗馬経験は競馬学校の2次試験を受けるまでなかったという。当時は同じく乗馬未経験者から騎手になり、GIを制覇していた松岡正海に憧れており、目標にしていた[2]。 2011年に栗東・平田修厩舎からデビュー。競馬学校27期生で、同期に横山和生、嶋田純次、森一馬、杉原誠人らがいる。 2011年3月5日、阪神競馬第1競走で初騎乗を果たし、2着に入る。しかし、初勝利までは142戦かかり、8月20日の小倉競馬第6競走でハナカゲに騎乗し、勝利を挙げた。 1年目は4勝に終わったが、2年目は小倉の滞在競馬での調教により鍛えられ、4倍の16勝を挙げた。 2年目の6月17日にマーメイドステークスでクリスマスキャロルに騎乗し、重賞初騎乗。4角最後方から追い上げ、勝ち馬グルヴェイグと2馬身差の2着に入り連対を果たした[3]。 3年目の2月3日、中京6Rの返し馬で落馬し右脛骨を骨折する重傷を負い、リハビリを経て約5か月後の7月13日に実戦復帰した[4]。 2016年には主戦を務めるヤマニンボワラクテで5月1日の天皇賞(春)に騎乗するチャンスがあったが、直前の4月17日に福島10Rで斜行し4月23日から5月1日まで9日間の騎乗停止処分を受けたため、丸山元気に乗り替わりとなった[5]。 2018年6月20日、門別7RのJRA交流戦・アルビレオ特別にミスターウインディとのコンビで遠征し2着。騎乗予定はこの一鞍だけだったが、体重調整に失敗したレオナルド・サレスからの乗り替わりで10Rのバリスコアにも急遽騎乗し、地方初勝利を挙げた[6]。 2020年1月、デビューから所属していた平田修厩舎を離れ、フリーとなる。同年4月3日、JRA職員の新型コロナ感染が判明し、阪神競馬場の調整ルームで職員と接触した疑いがあったため、川須栄彦、岩崎翼と共に翌4日から騎乗を自粛し、健康状態に異常がなかったことから18日から騎乗を再開した[7]。 2021年4月24日、阪神6Rで返し馬の際に藤懸騎乗のテイエムマジックに対し岩田康誠がムチでラチ沿いまで幅寄せし、粗暴な発言をしたことが判明。発端は同日の阪神2Rで、角田大和騎乗のエムティースマイルが4角で外に斜行し、被害を受けた藤懸騎乗のシュンイのあおりを受け、その後方にいた岩田騎乗のコートゴシップも被害を受け、藤懸の位置取りに立腹した岩田がレース後に不満を消化し切れず6Rで前記の行為に及んだ。角田は斜行したことについて過怠金10,000円、岩田は4月25日 - 5月8日までの騎乗停止処分を受けた[8]。 2021年5月23日のオークスで、デビュー戦からコンビを組むハギノピリナでGI初騎乗を果たした。16番人気の低評価ながら勝ち馬ユーバーレーベンと0秒1差の3着に入り、レース後「一瞬夢を見させてもらった」とコメントした[9]。 2021年6月20日のマーメイドステークスで最軽量ハンデ(50kg)の10番人気シャムロックヒルで逃げ切って勝利。デビュー11年目で重賞初制覇となった[10]。 2021年7月31日、新潟2Rをヤマニンサンパで勝利し、JRA通算100勝を達成した[11]。 エピソード
騎乗成績
脚注
関連項目外部リンク |