開かれた民主党

開かれた民主党; （ヨルリン民主党）
各種表記
ハングル：	열린민주당
漢字：	열린民主黨
発音：	ヨルリンミンジュダン
日本語読み：	ひらかれたみんしゅとう; （よるりんみんしゅとう）
英語表記：	Open Democrats
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開かれた民主党
（ヨルリン民主党）
開かれた民主党; （ヨルリン民主党）; 열린민주당
創立	2020年3月8日
解散	2022年1月18日
前身政党	共に民主党
後継政党	共に民主党
本部所在地	ソウル特別市江南区島山大路81キル 41, チョンダムビルディング 3層
政治的思想	自由主義; 社会自由主義; 進歩主義
政治的立場	中道 - 中道左派
国会	3 / 300（2020年4月16日）
広域団体長	0 / 17（2020年3月16日）
基礎団体長	0 / 226（2020年3月16日）
広域議会	0 / 824（2020年3月16日）
基礎議会	0 / 2,927（2020年3月16日）
公式サイト
	開かれた民主党
	韓国の政治; 韓国の政党一覧; 韓国の選挙

開かれた民主党（ひらかれたみんしゅとう、朝鮮語: 열린민주당） ^[1]^[2]は、韓国の政党である。一部のマスメディアではヨルリン民主党（よるりんみんしゅとう）とも表記される^[3]^[4]。2020年 3月8日結成。各種疑惑の追及によって法務部長官を辞任した曺國の支持を明言する政党であったが^[2]、2022年1月18日に共に民主党へ合流することで消滅した^[5]。

概要

開かれた民主党は、第21代総選挙を目前とした2020年 2月28日に、文在寅政権の与党である共に民主党を離党した人々によって結党された。

結党の際に中心的な役割を果たした鄭鳳柱は記者会見で、「比例代表に特化した政党を作ること」が結党の目的であるとし、盧武鉉、金大中、文在寅大統領の精神を継承する為、地域での競争を促す小選挙区（地域区）で候補者を擁立しないとした。また、かつて所属していた共に民主党は「中道化・保守化により本来の姿で無くなった」としてその衛星政党であることを否定し、共に民主党とは民主的価値観と鮮明性のある政策競争を行い有権者の選択を受けるとしている。同時に、創党準備委員長に就任した李根植は未来統合党（旧自由韓国党）による未来韓国党の設立行為^{[注 1]}を「国会におけるクーデターといえる暴挙」であると非難し、未来統合党を中心とした「小賢しい政党」（朝鮮語: 꼼수 정당）が総選挙を通じて国会第1党になることを見過ごせないと主張した^[6]。

2020年 3月6日、鄭鳳柱は総選挙の公認候補者を選出する方法として、直接推薦を通じて国民が候補者の選出に参加できる方式を容認した。それを受け、不動産疑惑で共に民主党を離党した無所属国会議員である孫惠園が入党し、開かれた民主党は国会に議席を有する政党となった^[7]。そして2020年 3月8日、中央党創党大会が開催され、開かれた民主党は正式な政党となった^[8]

開かれた民主党は3月22日に記者会見を開き、曺國が法務部長官へ就任した際に各種疑惑を追及した韓国の検察とマスコミを糾弾した^[2]。これに対し、政権与党の共に民主党は困惑を示した他^[9]、法務部長官時代の曺國を擁護していた革新系新聞のハンギョレ^[10]も開かれた民主党を批判する記事を出した。ハンギョレは記事の中で、「曺國・文在寅守護」を自任する開かれた民主党とかつて「朴槿恵守護」を掲げた親朴連帯との間に類似性がある点を指摘した上で、開かれた民主党の行動は特定人物のファンダムに頼って政治的復権と立身を成就するという「私益追求」行為であり、選挙を戯画化し政党政治の根本を揺るがすものであると主張している^[9]。

2020年 4月15日、予定通りに第21代総選挙が実施され、開かれた民主党は国民の党と同じく3議席を獲得し、国会第6党となった。

2021年 12月26日、共に民主党と合流することで合意したとする文書が発表され、両党は2022年1月半ばに共に民主党の名前で合流新党を結成することとなった^[11]。これを受け、開かれた民主党は同年12月29日から30日にかけて党員投票を実施し、72.54%の賛成を得た^[12]。そして両党の合流を巡る手続きを経て、2022年1月18日の合党完了宣言を以て開かれた民主党は消滅した^[5]。

選挙結果

国会議員選挙
代	年月日	議席数と政党得票率				備考
代	年月日	合計	地域区	比例区	政党得票率	備考
第21代	2020年 4月15日	3	-	3	5.42%	比例代表のみに候補者擁立

脚注

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注釈

^ この行為は、第21代総選挙から導入される新しい比例代表制度に対応する為の措置である。新制度では比例代表47議席のうち、30議席を各党の小選挙区当選者数（連動率50％）と政党得票率（連動型比例）に基づいて、17議席を政党得票率のみ（非連動型比例）に基づいてそれぞれ配分する。政党得票率と比して小選挙区の獲得議席数が少なかった場合、公職選挙法（朝鮮語版）第189条の計算式に基づいて政党得票率に見合った総議席数が保証される仕組みとなっている（出典：「準連動型比例代表制」初導入＝最大野党は猛反発（聯合ニュース、2019/12/27配信記事））。連動型比例は、計算式上少選挙区で獲得した議席の数が多い政党に不利となる制度であるため、旧自由韓国党は党内の一部を少数政党としてあえて分党することにより、新制度でも比例代表の議席を最大限確保できるよう目論んでいた。