開聞町(かいもんちょう)は、鹿児島県薩摩半島の南部にあった町で、揖宿郡に属する。1951年(昭和26年)に頴娃町から分立し開聞村として設置され[1]、1955年(昭和30年)に利永村の一部を編入するとともに町制施行し開聞町となった。
2006年1月1日、指宿市・山川町と合併して新たに指宿市となり、自治体としては消滅した。
地理
薩摩半島の南端に位置する。町域の南側は深田久弥の日本百名山に選ばれている標高924mの山、開聞岳である。また、北側には池田湖がある。
大字
開聞町には1951年に頴娃町から分割された時点で大字仙田及び大字十町の2大字から構成されており、1955年(昭和30年)に利永村の一部を編入しその区域から大字上野を設置し、1956年(昭和31年)には大字仙田の一部から大字川尻が設置された。新設合併前の2005年時点では仙田・十町・上野・川尻の4大字から構成されていた。
これらの大字は現在の指宿市開聞仙田・開聞十町・開聞上野・開聞川尻にあたる。
歴史
分村以前
- 1889年4月1日 町村制が施行されたのに伴い以下の2村が成立。
- 頴娃村 ← 別府村、上別府村、御領村、郡村、牧之内村、仙田村、十町村
- 今和泉村 ← 岩本村、小牧村、新西方村、池田村、利永村
- 1948年9月1日 今和泉村のうち大字利永の区域が分離し利永村が成立。
- 1950年8月1日 頴娃村が町制施行し頴娃町となる。
- 1951年
- 2月10日 頴娃町議会に分村請願書が提出される。頴娃町議会に「分村特別委員会」を設置。
- 6月9日 頴娃町議会において「頴娃町の境界変更並に開聞村設置」について表決が行われ、投票を行った議長を除く出席議員28名中賛成16票、反対12票という結果となり、分村が議決される。
- 9月21日 鹿児島県告示第68号により同年10月1日に開聞村を設置する旨告示される。
開聞町成立後
行政
町長
以下の町長の一覧は、1994年(平成6年)発刊の「開聞町郷土誌改訂版」の記載の通りである。
地域
教育
- 中学校
- 小学校
交通
最寄り空港は鹿児島空港。
鉄道
中心駅は開聞駅。
バス路線
- 一般路線バス
道路
有料道路の最寄りインターチェンジは指宿スカイライン頴娃インターチェンジ。
- 一般国道
- 主要地方道
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 枚聞神社(別表神社指定)
- 開聞山麓自然公園
- 開聞町夏まつり - 8月。
- 唐船峡(そうめん流し)
- 回転式そうめん流し機の発祥の地は開聞町。唐船峡は年間20万人が訪れるそうめん流しの聖地的場所。湧水と緑に恵まれた深い渓谷は夏でもかなり涼しく、マイナスイオンに満ちている。水も綺麗で、平成20年度には環境省の「平成の名水百選」に認定されている。そうめん流しといえば竹樋が一般的だが、当時揖宿郡開聞町の助役だった井上廣則(後に町長)が水圧を利用した回転式そうめん流し器を考案し、その後、特許権を同町に譲渡したという。
脚注
- ^ a b 昭和26年総理府告示第378号(町村の廃置分合、 原文)
- ^ 平成17年総務省告示第918号(市町の廃置分合、 原文)
- ^ 地方自治法施行令第1条の2の規定「普通地方公共団体の設置があつた場合においては、従来当該普通地方公共団体の地域の属していた関係地方公共団体の長たる者又は長であつた者(地方自治法第百五十二条又は第二百五十二条の十七の八第一項の規定によりその職務を代理し若しくは行う者又はこれらの者であつた者を含む。)のうちからその協議により定めた者が、当該普通地方公共団体の長が選挙されるまでの間、その職務を行う。」により兼任
- ^ 開聞町郷土誌改訂版発刊時には現役であったため退任年月が不明である
出典
関連項目
外部リンク