芳野藤丸は1970年代に西城秀樹、郷ひろみ、バンバンなどの曲でギターを演奏。またSHŌGUNとしてドラマ「探偵物語」のテーマ「Bad City」を演奏。1982年、芳野の1st・ソロ・アルバム「YOSHINO FUJIMAL」レコーディング参加メンバーで集まって結成。芳野、松下、渡辺がAB型、安藤、岡本がA型だったこと[1]、アルファベット順に表記した際上位に来ること等から、バンド名をAB'Sと決定後このメンバーを中心に、桑名晴子「MOONLIGHT ISLAND」のレコーディング・サポートしている。1982年12月にシングル「GIRL」を発表、1983年1月に1stアルバム「AB'S」をリリース。1984年にロンドンでレコーディングした2ndアルバム「AB'S-2」をリリース。このロンドン・レコーディングがきっかけとなり、1stアルバム収録「DEJA VU」がイギリスで12インチ・シングルとして発売、UKアルバムチャート100位以内にランクイン。その後、松下誠が脱退。1985年、同じくロンドン録音した3rdアルバム「AB'S-3」をリリースしたが、間もなく活動休止となる。1988年、芳野が新たに、長谷部徹、松原秀樹、小島良喜を迎えて「AB'S-4」を発表。しかし、これを最後にしばらくAB'Sは活動が途絶える。2003年、突如オリジナル・メンバーにて活動を再開。2004年、サイトとライブ会場のみでミニアルバム「A5B3S」をリリース。2005年、安藤に代わり、山田秀俊がキーボーディストとして加入。Crossover Japan '05での二人の競演を最後に、安藤は作詞家としてのみAB'Sに協力する形となった。その後、全メンバーがスタジオやライブ・サポート、プロデュースなどの仕事を抱えながら合間を縫って2枚のフル・アルバムを2005年に「NEW」、2007年に「BLUE」をリリース。ライブハウス・ツアーも敢行。2枚のアルバムはタワーレコードの企画・販売でボーナス・トラックを加え、デジタルリマスター、HQCD仕様で再発された。2013年、MOON RECORDS時代のアルバム4枚(「AB'S」,「AB'S-2」,「AB'S-3」,「AB'S-4」)が金澤寿和監修・解説のもとSHM-CD化、紙ジャケット仕様で限定販売。ライナーノーツには金澤による芳野と松下へのインタビューを挿入。2019年2月3日、オリジナルメンバーである芳野、松下、岡本に加え、目黒郁也(B)竹越かずゆき(Key)を加えた新編成で復活ライブを開催。2020年3月12日、芳野、松下、岡本、竹越、遠山陽介の5名による新アルバムのレコーディングの進行過程がFacebookで公開。同年に「AB'S-7」を発表。
エピソード
芳野藤丸ソロアルバム(2013年再発)ライナーノーツで紹介されているインタビューによると、新田一郎がスペクトラム結成にあたりメンバーを探していた際、渡辺直樹と岡本郭男を紹介したのが芳野藤丸であったと述べている[2]。同インタビューで芳野は、松下誠の1stアルバム「First Light」収録楽曲「 Love Was Really Gone」のような音楽をやりたいとディレクター小杉理宇造に言い小杉に勧められたことがきっかけで、ソロ・アルバムを制作することになったとしている。NEWのライブツアー会場で配布されたフライヤーには、8曲目の「Can You Keep It Up?!」はレコーディングの際、クリックがあるとノリきれないという岡本の希望でクリックなしでレコーディングしたが、冒頭の岡本のカウントが通常より相当長いのでイントロが始まる直前は全員でずっこけた、とある。2019年2月のライブ以降、オフィシャル・ウェブサイト等で「AB'S THE 3RD」という表記が使われることがある。これはオリジナルメンバーがほぼ揃っていた「AB’S(1stアルバム)」~「AB'S-3」を第一期、「New」~「Blue」を第二期と捉えていると推測される。