『Deing』(ディーイング)は、DAIGOの1枚目のカバーアルバム。2018年12月5日にZAIN RECORDSからリリースされた[1][2]。
概要
DAIGO自身の提案で実現した、DAIGO名義では初のカバーアルバムである[3]。DAIGO自身40歳になる年であり、かつビーイングの設立40周年の年であったため、やるならこの年しかないとして決意したという[4]。
ビーイングのヒット曲をDAIGOがカバーしたアルバムで、ビーイングの創設者である長戸大幸がアルバムのサウンドプロデュースを務めており、T-BOLANの森友嵐士、DEENの池森秀一、大黒摩季がそれぞれ自身の楽曲と、『果てしない夢を』でゲストボーカルとして参加している[5][2]。
アルバム収録曲のうち、『もっと強く抱きしめたなら』と『このまま君だけを奪い去りたい』の2曲は、2018年11月7日に先行配信とミュージックビデオの公開がされている[6]。
アルバムリリースの12月5日にはヴィーナスフォート2F教会広場でミニライブが行われ、ゲストとして森友嵐士と池森秀一が参加。DAIGO、森友、池森による『果てしない夢を』が披露された[7]。
リリース
初回限定盤A、初回限定盤B、通常盤の3形態でリリースされた。
初回限定盤Aには、収録曲である『もっと強く抱きしめたなら』のミュージッククリップと撮影オフショット。初回限定盤Bには、DAIGOのソロデビュー15周年記念ライブ『DAIGO VS DAIGO☆STARDUST』より、『ら・ら・ら』、『Secret of my heart』、『離したくはない』のライブ映像が収録された特典DVDがそれぞれ付属している[5]。また、通常盤には封入特典として、初回生産分のみ全4種の「DAIGOカード」がランダムで1枚封入されていた[6]。
B ZONE(当時社名:ビーイング)所属アーティストのCD、DVD、グッズ、チケットなどが購入できる音楽ポータルサイト「Musing」では、「DAIGOクリアポスターカレンダー2019(2枚セット)」の特典があった。本アルバムの初回限定盤A、初回限定盤B、通常盤のいずれかを注文すると先着でプレゼントされるもので、2019年1月から6月、7月から12月のA4サイズのカレンダー2枚セットの特典だった。「DAIGO MOBILE」の会員登録者限定で、なくなり次第終了となるものだった[1]。
リリース記念イベント
2018年末から2019年3月にかけて、本アルバムのリリースを記念したイベントが6つの会場で開催された。具体には、ミニライブや特典会が催された。
アートワーク
過去のビーイング系アーティストのジャケットのオマージュが取り入れられている[14]。
通常盤のジャケットはT-BOLANの4枚目のアルバム「HEART OF STONE」のジャケット、初回限定盤AはZARDの7枚目シングル「君がいない」のMVのワンシーン、初回限定盤BはZYYGの2枚目アルバム「Noizy Beat」のジャケットのそれぞれオマージュである[15]。
収録内容
DVD収録内容(初回限定盤A)# | タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 |
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1. | 「もっと強く抱きしめたなら(Music Clip)」 | | |
2. | 「もっと強く抱きしめたなら(Music Clip Off Shot)」 | | |
DVD収録内容(初回限定盤B)
DAIGOのソロデビュー15周年記念ライブ『DAIGO VS DAIGO☆STARDUST』より# | タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 |
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1. | 「ら・ら・ら」 | | |
2. | 「Secret of my heart」 | | |
3. | 「離したくはない」 | | |
楽曲解説
- 世界中の誰よりきっと
- もっと強く抱きしめたなら
- 原曲は1992年7月1日リリースのWANDSの3rdシングル。
- 大阪のスタジオでレコーディングされた。スタジオには長戸も来た[4]。
- 原曲のディレクターでもあった寺尾広がディレクションした。DAIGOは、普段の環境や機材やマイク等が異なっており、OKテイクが録れたら次に進むという風に歌い込んだりはしなかったことから不安も多少はあったが、原曲に参加していたスタッフたちに全て委ねる形で進めたと語った[4]。
- DAIGO自身がWANDSを知るきっかけになった曲[14]。
- DAIGOは当時、原曲のシングルに収録されていたオフボーカルバージョンを部屋で流して、こっそり歌って練習していたと語った[3][16]。
- 本アルバムにコーラスで参加している「灰原大介」とは、後の第5期WANDSボーカルの「上原大史」のことであり、本アルバムの反響を受けて、長戸がスタッフの強力な推薦もあって翌年WANDS再始動へと導いた[17][18]。
- 突然
- 永遠
- 原曲は1997年8月20日リリースのZARDの22ndシングル。
- DAIGOは、「永遠」というタイトルのこの曲が、このタイミングで歌われることによって違った意味を感じさせる楽曲になるのではないかと思い、選曲した[4]。
- DAIGOは、この曲のようなスローな曲だと、感情が先行して多少走り気味になってしまう癖があるため、そこに注意を払ったと語った[4]。
- 離したくはない
- 原曲は1991年11月21日リリースのT-BOLANの1stアルバム「T-BOLAN」収録曲にして1991年12月18日リリースの4thシングル。アルバム版とシングル版で一部歌詞が異なるが、今回のカバーはシングル版準拠。
- 森友は、この楽曲のカバーにおけるDAIGOの良さを認めた[19]。
- また森友は、この楽曲は数十分で仕上げてしまった曲であることを明かし、「男が一つになれる曲」だとした[19]。
- DAIGOは、この楽曲のレコーディングで森友の存在感に感銘を受け、タイム感や歌い方など森友の個性が非常に深いと語った[20]。
- 君が欲しくてたまらない
- あなただけ見つめてる
- 原曲は1993年12月10日リリースの大黒摩季の6thシングル。
- 大黒は、ヒット曲を連発していた1990年代当時は365日スタジオにいたため、この楽曲含め自分の曲がヒットしていることを知らなかったというエピソードを明かし、DAIGOを驚かせた[21]。
- DAIGOは、この楽曲のアレンジについて最高の仕上がりだとしたうえで、大黒の声に圧倒されたと語った。大黒も、DAIGOの声をもう少し前に出しても良かったと認識している[20]。
- 甘いKiss Kiss
- 原曲は1993年4月14日リリースのREVの1stシングル。
- DAIGOは、当時REVの大ファンで、出口雅之のバンダナのファッションを真似する程だった。ロックなのにキャッチーな本楽曲は絶対にカバーしたかった曲だと語った[4][14]。
- DAIGOは、印象的なイントロからAメロへの転調が何度やっても難しく、今回キーを半音上げが、歌っている途中で上げなければ良かった少し後悔したという[4]。
- このまま君だけを奪い去りたい
- 原曲は1993年3月10日リリースのDEENの1stシングル。
- 池森は、DAIGOの歌唱を称賛しつつ、ヒットした曲は自分たちの手を離れるが、25年経過しこのようにデュエットという形でカバーされたことに感慨深さを感じた[21]。
- 当初、池森はコーラスで参加する予定だったが、とりあえず一曲フルで歌うよう指示があり、フルで歌った[4]。そのためDAIGOは、届いたミックスダウン済みの曲を聴くとAメロの途中で池森の声が入っており驚いたという[20]。
- 池森は、この楽曲について「新橋の飲み会でデュエットできるような曲になったらいいね」という話をしていた。DAIGOも、まさに男同士のデュエットソングとして仕上がっていると語った[16]。
- Secret of my heart
- 原曲は2000年4月26日リリースの倉木麻衣の3rdシングル。
- DAIGOは、二度とできないのではないかと思う程の奇跡のワンテイクが何とか出たと語った[4]が、この曲は本アルバムのレコーディングにおける難関だったとしている。大サビあたりで人生でこれ以上ないほどの挫折を経験したと語った[20]。
- 果てしない夢を
- 原曲は1993年6月9日リリースのZYYG, REV, ZARD & WANDS featuring 長嶋茂雄 のコラボレーションシングル。
- DAIGOは、巨人の大ファンでこの楽曲に元気づけられていたと語り、「夢を追い続けてきてよかったな」「明日から頑張ろう」と思える、締めに相応しい一曲だったとしている[14]。
ミュージック・ビデオ
2018年11月7日、本アルバム収録曲のうち「もっと強く抱きしめたなら」と「このまま君だけを奪い去れたい」がBREAKERZの公式YouTubeチャンネルにて公開された[6]。いずれもフルバージョンではない。
「もっと強く抱きしめたなら」は、原曲のMVと同じ場所で撮影された。撮影スケジュールが一日しか取れず、さらに当日の予報は雨だったが、運良く同じ幕張の公園での撮影が成功した[3]。
参加ミュージシャン
- 森丘直樹 from dps:Guitars (#1,2,3,4,5,6,7,8,9,11)
- KEI from magenta blue:Guitars (#2,3,5,6,7,9,10,11)
- 竹田NINJA京右:Guitars (#4)
- 鶴澤夢人
- Guitars (#1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11)
- Chorus (#1,9,10)
- 灰原大介:Chorus (#1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11)
- 図画泉美:Chorus (#1,3,4,5,7,9,11)
- 森川七月:Chorus (#4,6,8,10,11)
- 徳永暁人 from doa:Chorus (#7,11)
- 寺尾広:Chorus (#9)
- HIROKI from Qyoto appears:Violin (#9)
- Tommy:Guest Trombone (#10)
チャート成績
アルバム「Deing」は、「Billboard Japan」の「Hot Albums」で初登場24位[22]、「Download Albums」で初登場42位[23]、「Top Albums Sales」で全国推定4,803枚の売上枚数で初登場23位[24]を記録した。
また、「オリコン」の「週間アルバムランキング」では最高23位[25]を記録した。
脚注
外部リンク
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シングル | |
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アルバム | |
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参加作品 | |
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現在出演中の番組 | |
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準レギュラー番組 | |
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過去の出演番組 | |
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主演映画 | |
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関連人物 | |
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関連項目 | |
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