E-MU Systems(イーミューシステムズ)は、かつて存在したアメリカの音響機器メーカー。シンセサイザー、サンプラーなどの電子楽器を製造・販売していた。
1993年にクリエイティブテクノロジーに買収され、Ensoniqと合併した。その後、E-MUは2011年に解散しクリエイティブテクノロジーの一部署となった。2010年以降は楽器は販売しておらず、現在はスピーカーやヘッドフォンのブランドとなっている。
概要
E-MU Systems(以下E-MU)は、1971年にデイヴ・ロッサムとスコット・ウェッジによりシンセサイザーメーカーとして設立され、モジュラー・シンセサイザー等を開発・販売した。また、シーケンシャル・サーキット社のProphet-5の開発に協力し、プログラムのコンパイラやポリフォニック・スキャン・キーボードのOEM提供を行った。
このProphet-5のライセンス収入がなくなると、E-MUは16ボイスのアナログ・シンセサイザーAudityの発売を断念し、起死回生のために低価格のサンプラーEmulatorを発売。これが大ヒットし、E-MUはサンプラーやサンプルベースのドラムマシン、低コストのデジタルサンプリング音楽ワークステーションのパイオニアとなった。
2003年以降は、PC向けのオーディオインタフェースと、ソフトウェア楽器Emulator Xを発表し、それ以前に販売していたハードウェアサンプラーや音源モジュールの一切を販売終了した。その後は2010年に発表したMIDIキーボードのSHORT BOARD49/LONG BOARD61の発売を最後に、楽器は販売していない。
1993年にクリエイティブテクノロジーに買収され、同社の完全子会社となった。1998年にはクリエイティブテクノロジー[1]によってシンセサイザーとサンプラーのメーカーであるEnsoniqが買収され、E-MUと合併した。
2011年にE-MUは解散し、クリエイティブテクノロジーの一部署となった。2018年現在、E-MUは同社内に存続し、Sound Blaster向けのパッシブスピーカーXM-7や、FOSTEXのOEMによるヘッドフォン等を発売している。
E-MUは、シリコンバレー郊外のカリフォルニア州スコッツバレーに本拠を置いていた[1]。日本の事務所も存在した[2]。
主要製品
脚注
関連項目
外部リンク