FA女子プレミアリーグ
FA女子ナショナルリーグ (英:FA Women's National League) は、フットボール・アソシエーション(FA)により1991年から開催されているイングランドの女子サッカーリーグ。以前はWFAナショナルリーグ (英:WFA National League) 、FA女子プレミアリーグ (英:FA Women's Premier League) と呼ばれていた。 リーグ創設時から2009-10年シーズンまで置かれていた「ナショナルディヴィジョン」はイングランドにおける最上位リーグであった。 2011年よりFA WSL(FA女子スーパーリーグ)が新規発足したことで2部相当となり、さらに2014年よりWSLが2部制を敷いたことで3部以下のリーグとなっている。並列リーグのナショナルリーグ・ノース、ナショナルリーグ・サウス(3部相当)とディヴィジョン・ワン・ノース、ミッドランド、サウスイースト、サウスウエスト(4部相当)で「プレミアリーグ」を構成する。 ノースおよびサウスの優勝チームはFA女子選手権に昇格するにあたり、プレーオフを行い勝利チームが昇格する(プレーオフで負けたチームは翌シーズンも同じリーグに所属する)。 沿革
→「FA女子プレミアリーグ・ナショナルディヴィジョン」も参照
ナショナルリーグへ制度が移行する以前、イングランドの女子サッカーは地域リーグの参加クラブが女子 FAカップ (WFA Cup (Women's FA Cup)) (1970創設) で順位を決めたが、ナショナルリーグは初の正式な全国レベルのリーグとして位置する。 女子サッカー・アソシエーション (WFA) は女子ナショナルリーグを1991–92 シーズンから開設[1]、資金援助はスポーツ協議会 (the Sports Council) から受けている[2]。その年の最上位リーグには8クラブが参加した。当初から1部相当のナショナルプレミア・ディヴィジョン、2部相当のノーザンとサザンのディヴィジョンに分かれており、下位リーグの優勝者を最上位リーグへ昇格させ、入れ替えてきた。 ナショナルプレミア・ディヴィジョンは、1991–92シーズンから 2012–13シーズンまでノーザンとサザンの両ディヴィジョンの上位に置かれた。創設年の 1991–92シーズンから、ノーザンとサザンは昇格・降格の基準において平等に扱われ、これは2021年10月[update]も踏襲されている。用語としての「女子プレミア」Women's Premiership および「レディース・プレミア」Ladies Premiership は通常はナショナルディヴィジョンのみで使用される。 現在FA はこのリーグの3シーズンを終えると、競技に対する責任を鑑みてディヴィジョン改革を決定、1994–95シーズンから新しいリーグ名「FA WPL」を使うと発表する[3]。 こうした経緯があった女子プレミアリーグは、女子サッカーの1、2部相当のまま2009–10 シーズンを終える。その翌年の2000年から2008年までの期間は、WPL の覇者は例年開催のFA女子コミュニティ・シールドへの出場権を与えられた。 歴代のナショナルディヴィジョンの覇者を優勝回数の順に並べると次のとおり。アーセナル (12冠)、クロイドンLFC (3冠)、ドンカスター・ベルズ (2冠・準優勝7回)、エヴァートン (1冠・準優勝5回)、サンダーランド (2部で3冠)。 女子プレミアリーグ (WPL) から脱退するクラブの数は2010–11シーズンまでに累積し、ナショナルディヴィジョンはFA WSL開設 (2011年) に伴って2部に改編された[4][注釈 1]。奇妙なことに、下位リーグはその後も8年にわたって「プレミアリーグ」 と呼ばれ続けた (最上位のリーグという意味)。ノーザンとサウザンのディヴィジョンは参加クラブ数が12から10に減った。ナショナルディヴィジョンに至っては、12クラブから8まで落とし、10クラブに持ち直したのは2011–12シーズンと2012-13シーズンである。 その WPL ナショナル・ディビジョンは2部のまま3シーズン目の2012-13シーズンを終えると廃止され、FA の決定を受けて2014年に新「WSL 2」(翌年以降のFA女子選手権) が始まる。旧 WPL から移項して新ディヴィジョンに参加したクラブもあれば、旧ブランドのまま2013-14プレミアリーグ・シーズンを迎えたのは3部相当のノーザンとサザンの両ディヴィジョンのみであった。 2014-15シーズンを迎えるにあたり、WPL は既存のコンビネーション女子サッカーリーグ (4部相当) の全4地区を組み込むと、プレミアリーグのディヴィジョン・ワンと呼び、内訳をノース、ミッドランズ、サウスイースト、サウスウエストとした[5]。FA は WPL 全体のブランディングをFA女子選手権リーグに再構築するよう提案し[6]、6ディヴィジョンは2018年までの移行期間に「WPL」(女子プレミアリーグ) の名称を存続することになった。 ノーザンとサザンの両ディヴィジョンの覇者は2014-15シーズンまで、WPL ナショナルリーグのチャンピオン戦および2部相当への昇格をかけて中立の会場でプレーオフを1戦するシステムを続けた。2015年の新システム起動により、WSLへの初の昇格を賭けて対戦したのはポーツマスとシェフィールドである。ストラットフォードFC (Stratford FC) のホームグラウンドを借り、シェフィールドが試合終了ぎりぎりにゴールを決めて勝利した。 2018–19シーズンより、旧 WPL 6ディヴィジョンは女子ナショナルリーグ(Women's National League=WNL)と改称された。 ナショナルディヴィジョンの結果
ノーザン・ディヴィジョン、サザン・ディヴィジョン→詳細は「FA女子プレミアリーグ・ノーザンディヴィジョン」および「FA女子プレミアリーグ・サウザンディヴィジョン」を参照
第2部の覇者
第3部の覇者
ディヴィジョン・ワンの歴代優勝チーム「ディヴィジョン・ワン」とは地域4リーグ[注釈 2]のことである。2014年のFA女子ピラミッドの改変に合わせ、旧来のコンビネーション・リーグをFA女子プレミアリーグに併合。格付けはウィメンプレミアリーグ、同ナショナルリーグ(ノーザンとサザン)の下位に置いた。 第4部の覇者
フォーマットと所属クラブリーグ参加クラブは合計72で、南北のプレミアディヴィジョン(サッカーピラミッドの3部相当)、その下にノーザンとサザンのディヴィジョンと、ディヴィジョン・ワンで構成される。 ディヴィジョン・ワンは第4部相当である。北から南へ、ノーザン、ミッドランズ、サウスイースト、サウスウェストの4地域を置く[7]。 女子サッカーの構造の変化につれ、それぞれの階層の定数は時代ごとに変化してきた。 現在の所属チームナショナル・ディヴィジョンの2021-22シーズンには、ノーザンとサザンで合計27チームが出た (ノーザン14チーム、サザン13チーム)。同シーズンのディヴィジョン・ワンは、合計47チームが参加する (4ディヴィジョンごとに12チーム、ただしサウスイーストのみ11チーム。前シーズンにサウサンプトン・セインツが解散したため。) プレミアディヴィジョン
ディヴィジョン・ワン各ディヴィジョン内はアルファベット順。
カップ戦→詳細は「FA女子ナショナルリーグカップ」および「FA女子ナショナルリーグ・プレート」を参照
ナショナルリーグのカップ戦のメインは総当たり戦のFA女子ナショナルリーグカップであり、当リーグの6部全てのクラブに参加資格がある。当初は純粋な総当たり戦であったこのカップ戦は、女子サッカーの機構改革の影響を受けると予選ステージを設け、グループ戦で絞り込んでから本戦の総当たり戦に進む形式を採用した。初代の覇者は1991–92シーズン のアーセナル。なお1部所属ではないながら優勝したクラブもあり、2010–11 FA 女子プレミアリーグ・カップを獲得したバーネットFCレディースである(現ロンドン・ビーズ)。 2014–15シーズン に創設された旧称「女子プレミアリーグ・プレート」はFA女子ナショナルリーグ・プレートとして存続している。現行の形式では、前出のリーグカップの緒戦で敗退したクラブがプレートを賭けて対戦する。 歴代のスポンサー
脚注注釈出典
外部リンク
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