Microsoft Office Specialist
Microsoft Office Specialist(マイクロソフト オフィススペシャリスト、略称 MOS)は、マイクロソフトが認定するMicrosoft Officeに関する国際資格である。日本では、オデッセイコミュニケーションズが運営・実施している。かつてはMicrosoft Office User Specialist(略称MOUS)という名称であったが名称が長すぎるなどの理由で2003年11月に改名された。 概要Microsoft Office(以下、Office)の基本操作ならびに応用的な操作を実践的に行う資格。 国籍や年齢を問わず誰でも挑戦できるMicrosoft Office Specialist資格は、Officeの各バージョン及び各アプリケーションごとに最低限必要な操作方法を出題する一般レベル(旧:スペシャリスト)と、基礎的な内容を踏まえた上でより応用的な操作ができるかどうかを問う上級レベル(旧:エキスパート)の2段階に分かれている(Word・Excel以外は原則一般レベルのみ)。 公式発表によれば、日本国内における累計受験者数は2022年7月31日現在で4,802,148名。Microsoft Office Masterの日本国内における累計認定者数[1]は2021年12月31日現在で91,284名である[2]。 Office 2007とWindows Vistaの発売を期に、Microsoft Office Specialistの代わりにMicrosoft Certified Application Specialist(マイクロソフト認定アプリケーションスペシャリスト、略称:MCAS)とMicrosoft Certified Application Professional(略称:MCAP)が新設される(MCAPにおいては2008年12月現在、国内試験の実施予定なし)。MCASは、それまでのMicrosoft Office Specialistと同内容の5科目にOSの操作に関する試験が追加された。また、WordとExcelにあったスペシャリストレベルとエキスパートレベルが統合された。 2010年、MCASと比較してMOSの方が知名度が高いという理由で、MCASはMOSへと統合された。 Microsoft Office Master資格また、Office 2000バージョンの試験においては、試験が行われている全てのアプリケーションにおいて合格(WordとExcelは一般と上級の2コースあるが上級だけの合格でよい)すると、Microsoft Office Master(マイクロソフト オフィス マスター、MOS マスター)に認定される。 Office XPバージョン以降(Office 2013バージョン以外、MOS 2013マスターは後述)の試験では、WordとExcel(2段階に分かれている場合はエキスパートレベルの方だけで良い)、及びPowerPointの3科目の合格は必須だが、あとはAccessとOutlookのどちらか1科目の合格でMicrosoft Office Masterに認定されるようになった。 2005年11月以降Microsoft Office Master資格は、Microsoft Office Specialist試験を同一受験IDで受験した場合、受験者の4科目目の合格と同時に自動的に認定される。その場合、改めて認定を申請する必要はない。 試験名称の変更2003年11月1日より、従来のMicrosoft Office User Specialistから「User」を除いた、現行のMicrosoft Office Specialistへと変更となった。両者に試験内容自体の変更はない。 なお名称変更直後は、Microsoft Office Specialistという世界統一表記とされたため、頭文字をとった「MOS」という短縮表記は公式で認められていなかった。 試験科目この試験は各バージョン・アプリケーションごとに実施されるため、随時、試験科目が更新・変更される。 現在2021年1月現在、受験・取得可能な試験は以下の通り。 試験時間は、全て50分間。 Office 365 & 2019
○印4科目のうち3科目合格すると「MOS Associate」認定 Office 2016
●印3科目及び○印選択1科目(合計4科目)に合格するとMOS 2016 マスター認定 過去に提供された試験2023年3月末時点、提供が終了している試験は以下の通り。ただし、この資格に失効はないため、現在も有効。 なおここでは、2003年11月1日にMicrosoft Office Specialist (MOS)試験として名称変更される前の、Microsoft Office User Specialist (MOUS)試験でのみ提供された試験も含む。 Office 2013
※Office 2013のみWord 2013 エキスパート及びExcel 2013 エキスパートはPart1、Part2の両科目に合格するとエキスパートレベル認定 Office 2010
●印3科目及び○印選択1科目(合計4科目)に合格するとMOS 2010 マスター認定 Office 2007
Office 2003
Office XP
Microsoft Office User Specialist (MOUS) 試験では、「一般」/「上級」/「総合」にレベルが分別されていた。現在でいうExpertレベルが「上級」、PowerPointのみ「総合」、その他は「一般」となっていた。 Office 2000
XPトラックと違いPowerPointのレベルは「一般」だった。 Office 97
受験会場基本的には決められた日時に全国一斉で試験が行われるが、一部のパソコンスクールや専修学校では随時試験が開催される。他の試験と異なり任意の時間に利用できる為、いつでも受験できるメリットがある。 合格者の特典
他の資格試験との関係MOSの各科目の合格者は、他のオデッセイ コミュニケーションズの認定試験の受験料の割引制度や、科目免除制度を利用できる場合がある。
Microsoft Official Trainer(MOT)Microsoft Office Specialist資格の他に、Microsoft Officeを使用する人のトレーナーとしての資格を証明するためのMicrosoft公認資格として、Microsoft Official Trainer (MOT) がある。MOTに関してはMicrosoft Windowsの項を参照。また、Microsoft Office Specialist各試験内の全セクションにおいて、50%以上の正解率を挙げて合格する事を特別に「MOTレベルで合格」と言う。これはMOT2002、MOT2003に認定されるための条件として、当該Microsoft Office Specialist試験の全セクションにおいて50%以上の正解率を求めている事による。 2010年5月現在、MOTはMicrosoft Certified Trainer (MCT) へ統合されることになり、また新たにMOT2007となるための申請期限が過ぎたため、早急にMCTへの移行が望まれる。 脚注注釈出典関連項目
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