ハリー・ジェローム(Henry "Harry" Winston Jerome、1940年9月30日- 1982年12月7日)は、カナダの陸上競技選手。1964年東京オリンピックの銅メダリストである。
経歴
ジェロームは、サスカチュワン州プリンス・アルバート出身。12歳のときにブリティッシュコロンビア州のノースバンクーバーに転居している。ジェロームの祖父も陸上競技の選手として1912年ストックホルムオリンピックのカナダ代表として100mで準決勝まで残った選手であった。
ジェロームは、アメリカのオレゴン大学に進学。著名なコーチであったビル・バウワーマンの指導を受ける。ローマオリンピック直前の1960年7月には西ドイツのアルミン・ハリーに次いで2人目となる、100m10秒0の世界記録を樹立。しかし、ローマでは、100mで準決勝で6位最下位に沈んでしまう。さらに、1962年には、コモンウェルスゲームズにおいて、医者から再起不能ともいわれるような大けがをしてしまう。
しかし、ジェロームは1964年東京オリンピックで復活。100mでは3位で銅メダルを獲得。200mでも4位入賞を果たした。さらに、1966年のコモンウェルスゲームズの100yd、1967年パンアメリカンゲームズの100mと連勝する。
ところが、翌年の1968年メキシコシティーオリンピックでは100mで7位、200mは2次予選で敗退。1969年に現役を引退した。
ジェロームは、現役引退後、ピエール・トルドー首相のもと、スポーツ省の新設に尽力。1970年にカナダ勲章受章。1982年に42歳の若さで脳動脈瘤破裂のためこの世を去った。
ブリティッシュコロンビア州バーナビーのスポーツセンターは、ジェロームの名を冠しハリー・ジェロームスポーツセンターと名づけられている。またバンクーバーのダウンタウンの西にあるスタンレーパークには高さ9フィートの彼の銅像が建てられている。
主な実績
外部リンク