リヴィングストン島は南極大陸のロケモレール岬からは北西に110 km (68 mi)、南米大陸のホーン岬からは南東に809 km (503 mi)、ディエゴ・ラミレス諸島からは南南東に796 km (495 mi)、フォークランド諸島からは南に1,063 km (661 mi)、サウス・ジョージア島からは南西に1,571 km (976 mi)、南極点からは3,040 km (1,889 mi)の位置に存在している[3]。
南極半島からはブランスフィールド海峡を挟み、南米大陸からはドレーク海峡を挟んでいるサウス・シェトランド諸島を構成する島の一つであり、サウス・シェトランド諸島自体は合計3,687 km2 (1,424 sq mi)の面積を有している。
リヴィングストン島は西のスタート岬から東のレニアー岬にかけて東西73 km (45 mi)、幅はサウス湾とヒーロー湾の間の最も狭い部分で5 km (3.1 mi)、ボテフ岬からウィリアムズ岬にかけての最も広い部分で36 km (22 mi)、面積は798平方キロメートル (308 sq mi)である[4][5]。多くの小島や岩がリヴィングストン島のすぐそばにあり、特に島の北側に多い。その中で一番大きいのはラギット島でバイアーズ半島の目と鼻の先にある。リヴィングストン島からムーン湾を挟むとハーフムーン島が、ヒーロー湾を挟むとデソレーション島が、それ以外にもリヴィングストン島の北側にはゼッド諸島が存在している。
この島の西端を構成するバイアーズ半島から東に向かうとシレフ岬、シディンズ岬、ハンナー岬、ウィリアムズ岬、フード半島、ロジェン半島で氷に覆われていない海岸線を見る事が出来る。また、島の東部では地形が険し過ぎるために氷雪が止まる事が出来ず、山の斜面が露出している箇所も多い。島の最高峰であるフリースラント山を擁するタングラ山地、ボールズ尾根(6.5 km または 4 mi)、ヴィディン高地(8 km または 5 mi、604 m または 1,982 ft)、バーディック尾根(8 km または 5 mi、604 m または 1,982 ft)(773 m または 2,536 ft)、メルニク尾根(696 m または 2,283 ft)、プリスカ尾根(667 m または 2,188 ft)、オリャホヴォ高地(6 km または 4 mi、340 m または 1,115 ft)、ドスペイ高地(6 km または 4 mi、265 m または 869 ft)等が島の高地としてあげられる[3]。
島の海岸線は不規則であり、サウス湾、ファルス湾、ムーン湾、ヒーロー湾、バークレー湾、ニュー・プリマス湾、オソゴヴォ湾、ウォーカー湾、フード半島(10 km または 6.2 mi)、ロジェン半島(9 km または 5.6 mi)、ブルガス半島,(10.5 km または 6.5 mi)、ヴァルナ半島(12.8 km または 8.0 mi)、バイアース半島(15 km または 9.3 mi)が存在している[3]。
島の気候はとても変わりやすく、強風多湿で日照は短い。オーストラリアの登山家であるダミアン・グリデアは「リヴィングストン島はまさに世界最悪の気候だった。」と語った。バイアーズ半島で野外調査をしていた米国の調査隊は嵐に見舞われて2009年2月に救助要請を出している[7]。ホワイトアウトは当たり前で、ブリザードは一年中いつ発生してもおかしくない。他方で気温は比較的落ち着いており、夏に3 °C (37.4 °F)を超える事は珍しく、冬も−11 °C (12.2 °F)程度で体感温度も5 - 10 °C (9 - 18 °F)下がる程度である。
非常用のフィールドキャンプが島の遠いエリアの研究をサポートしている。スペインのキャンプ・バイアーズはバイアーズ半島のニコポル岬の近くに常設されている。また、バイアーズ半島ではアルゼンチンのキャンプ・リヴィングストンも季節によっては運営されている。キャンプ・アカデミアは標高541 m (1,775 ft)のヒューロン氷河上部にあり、タングラ2004-05ではベースキャンプとして用いられた。キャンプ・アカデミアはオフリドの聖クリメント基地とフアン・カルロス1世基地から11–12.5 km (6.8–7.8 mi)ほどで行く事が出来る。また、キャンプ・アカデミカは南のタングラ山地、北のボールズ尾根、ヴィディン高地、カリアクラ氷河、セアディネニエ雪原、東のヒューロン氷河、西のペルニカ氷河、ハントレス氷河へ利便である。キャンプ・アカデミアの名前はブルガリア科学アカデミーによって、同アカデミーの南極調査への貢献への謝意として命名された。また夏季限定ではあるが、併設されているタングラ1091郵便局がブルガリアン・ポスツによって2004年以来運営されている。キャンプ・アカデミアはその設立以来、英国とアイルランドで放映されているディスカバリーの南極探検にも用いられている[11]。
South Shetland Islands. Scale 1:200000 topographic map. DOS 610 Sheet W 62 60. Tolworth, UK, 1968.
South Shetland Islands. Scale 1:200000 topographic map. DOS 610 Sheet W 62 58. Tolworth, UK, 1968.
Isla Elefante a Isla Trinidad. Mapa hidrográfico a escala 1:500000 - 1:350000. Valparaíso: Instituto Hidrográfico de la Armada de Chile, 1971.
Islas Shetland del Sur de Isla 25 de Mayo a Isla Livingston. Mapa hidrográfico a escala 1:200000. Buenos Aires: Servicio de Hidrografía Naval de la Armada, 1980.
Islas Livingston y Decepción. Mapa topográfico a escala 1:100000. Madrid: Servicio Geográfico del Ejército, 1991.
Isla Livingston: Península Hurd. Mapa topográfico de escala 1:25000. Madrid: Servicio Geográfico del Ejército, 1991. (Map reproduced on p. 16 of the linked work)
L.L. Ivanov. St. Kliment Ohridski Base, Livingston Island. Scale 1:1000 topographic map. Sofia: Antarctic Place-names Commission of Bulgaria, 1996. (The first Bulgarian Antarctic topographic map, in Bulgarian)
Antarctic Digital Database (ADD). Scale 1:250000 topographic map of Antarctica. Scientific Committee on Antarctic Research (SCAR). Since 1993, regularly upgraded and updated.
^Livingston Island. British Antarctic Territory Gazetteer. UK Antarctic Place-names Committee (Narrative fragment: Ostrov Smolensk, so called by RAE after the Battle of Smolensk in 1812 (Bellingshausen, 1831a, sheet 62))
^López Martínez, J., Ed. 1992. Geología de la Antártida Occidental. Simposios T3. Salamanca: III Congreso Geológico de España y VIII Congreso Latinoamericano de Geología. 358 p.
^Headland, R. 2009. A Chronology of Antarctic Exploration: A Synopsis of Events and Activities From the Earliest Times Until the International Polar Years, 2007–09. London: Bernard Quaritch. 722 pp.