大前均
来歴・人物大学を卒業後、日本ケーブルに就職。学生時代から続けていた柔道経験を活かし、会社の実業団チームに所属した。実業団対抗の柔道大会で部を優勝に導き、銀座で祝賀会を催していた店で中村錦之助と出会い、スカウトされる。大前は酔った勢いもあって快諾、翌日には京都に行く中村に付いていき、東映京都撮影所と契約を交わして入社した[4]。 1960年、東映映画『若き日の次郎長 東海の顔役』でデビュー。特撮・時代劇・アクション映画・ヤクザ映画・刑事ドラマとジャンルを問わず、幅広く活躍した。デビュー当初は髪を伸ばし、いわゆる二枚目俳優として活動していた。しかし二枚目俳優としては伸び悩んでいたこと、また、恵まれた体躯を大いに生かせる利点を考え、悪役への転向を試みる。髪を剃りおとし海坊主のような強面、プロレスラー並の巨体を活かした容貌魁偉で、用心棒やボディーガードなどパワーファイター系の役を演じる機会が増えた。千葉真一主演の格闘映画にも複数出演した。また、日本未公開のマカロニウエスタンや香港映画などにもゲスト出演している。1965年に東映との契約が満了し退社、その後、各映画会社の作品に精力的に出演する。 悪役だけではなく個性豊かな役柄を演じるようになる。映画『戦国自衛隊』での懐刀としての重臣、『武士道ブレード』で柔和な笑顔を見せる人の良い力士、テレビドラマ『人造人間キカイダー』での冴えない刑事をコミカルに、『探偵物語』第20話では善人だがアル中の悲運なボクシング・トレーナーなどで幅広い演技を披露している。大林宣彦監督作品の常連でもあり、『ふたり』のトラックの運転手役や『あした』の船長役など、ダンディな声質を生かして薄幸な善人やロマンチストを演じた[5]。 特撮作品で演じたキャラクターでは、『電子戦隊デンジマン』の悪役・バンリキ魔王、素顔での出演ではなかったが『猿の軍団』における猿世界の実力者・ビップ大臣などが知られる。 一男一女の父。妻とは死別している[4]。俳優業の傍ら、池袋西口でスナックを経営していた。料理も得意であり、趣味の釣りで釣り上げた魚を調理して店で振る舞うこともあった。 2011年3月1日、死去。75歳没[6]。 出演映画
など テレビドラマ
バラエティ
CM脚注注釈出典
参考文献
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