生きてるだけで、愛。
『生きてるだけで、愛。』(いきてるだけで、あい)は、本谷有希子による恋愛小説。雑誌『新潮』2006年6月号に掲載、前日譚である短編「あの明け方の」とあわせ同年7月31日に新潮社から刊行された。2009年3月1日に新潮文庫より文庫化されている。 表題作が第135回芥川龍之介賞候補[1]、単行本が第20回三島由紀夫賞候補になる[2]。 解説内容は「恋愛小説らしくない恋愛小説」で、深い読後感が得られると絶賛された[要出典]。 躁鬱病を抱え、過眠に悩まされている女の自立への過程も描かれており、“恋愛小説”という感じをあまりさせないが、新しい“愛”の姿が、作品全体で25歳の等身大で描かれている。 ストーリー
登場人物
書誌情報
映画
2018年11月9日公開。主演は趣里。映像ディレクターの関根光才が脚本、監督を担当し、本作が長編劇場映画のデビュー作となる[3][4]。 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』『乱暴と待機』に続き、本谷有希子の小説の3作目の映画化となる[4]。 あらすじ躁鬱病で過眠症の寧子は毎日寝てばかりの引きこもり生活で、3年前に合コンで知り合った津奈木の家で居候のような同棲をしている。姉とのLINEのやり取りが唯一の世間とのつながりで、仕事も家事も出来ない日々を送っている。 一方の津奈木はゴシップ週刊誌の編集者で、元々小説家志望だった彼は仕事に嫌気が差しているが、不満を口にせず黙々と働き、寧子のために夕食の弁当を買って帰る日々である。 そんなある日、寧子の元に津奈木の元カノ・安堂が現れ、津奈木と復縁したいので寧子に別れてくれと言う。その上、寧子の社会復帰のため知り合いのカフェバーでのバイトを押し付けてきた。初めは不安一杯の寧子だったが、仲間の励ましを受け少しずつ周囲に心を開いていく。 同じ頃、多忙な上に仕事に愛想が尽きていた津奈木は、記事を巡る言い争いから会社をクビになってしまう。一方の寧子も、職場の仲間との些細な会話で噛み合わず「自分は皆と違う」そんな思いが爆発につながってしまう。 寧子は津奈木に電話をかけて、店のトイレを壊して外に飛び出し、駆け付けた津奈木の前を服を脱ぎながら全力疾走して、それを津奈木が追いかける。津奈木はマンションの屋上で全裸の寧子を捕まえた。 寧子は「私は他の誰よりも自分自身に疲れている。私は私と別れられないの」と津奈木に感情をぶつける。それに対し津奈木は「自分も気持ちをうまくコントロールできずに、感情を押し殺すことでやり過ごしてきた」と打ち明ける。そして津奈木に強く抱きしめられた寧子は「本当に分かり合えたこの一瞬で生きていける」と心で呟いた。 キャストスタッフ
受賞歴
脚注
外部リンク
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