野球ブンデスリーガ (オーストリア) |
---|
競技 | 野球 |
---|
開始年 | 1985年 |
---|
参加チーム | 7 |
---|
国 | オーストリア |
---|
前回優勝 | ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット (2023年; 2年ぶり2回目) |
---|
最多優勝 | ウィーン・メトロスターズ (15回) |
---|
野球ブンデスリーガ(ドイツ語: Baseball Bundesliga)は、オーストリアのプロ野球リーグ。かつてはオーストリアン・ベースボールリーグ(英語: Austrian Baseball League)及びベースボールリーグ・オーストリア(英語: Baseball League Austria)と呼ばれていた。2024年現在、2チームが欧州における野球クラブチームの国際大会システムで2部相当のヨーロピアンカップ(英語: Baseball European Cup)に参戦している。下部組織として2部リーグにあたる野球2.ブンデスリーガ(東西2地区、各2組8チーム)、3部リーグにあたる野球ランデスリーガがある。
歴史
オーストリアでは1940年代から1950年代にかけて、当時ウィーンに駐留していたアメリカ人たちによって野球が行われていた。しかし、1955年にアメリカ軍が撤退すると、その発展は終わりを告げた。
再びオーストリアで野球がプレーされるようになったのは1980年代初頭のことであり、1982年にはウィーンで3つのクラブ(WBVホームランナーズ、ロードランナーズ、シティボーイズ)が活動を開始した。なお、このうち現在も活動しているのはホームランナーズ(現在のウィーン・メトロスターズ)だけである[1]。
1984年には、ウィーンとリンツから4チームが参加して第1回オーストリア野球選手権が開催された。この選手権大会を母体として、翌1985年には4チームによるリーグ戦(オーストリアン・ベースボールリーグ)が開始された。
その後、参加チーム数は徐々に増加し、8チーム制が定着した1997年からはプレーオフに進出するチーム数が2から4に拡大された。2013年から2016年までは6チームでの実施となっていたが、2017年には10チームに拡大されるとともにベースボールリーグ・オーストリア(BLA)へと改称され、プレーオフに進出するチーム数も6へと増加した。
2020年には1部リーグが野球ブンデスリーガと再び改称され、2021年からは東西2地区制を導入。2023年からは1地区制に戻るなど、近年は開催形式が頻繁に変更されている。
試合形式
レギュラーシーズンでは各チームが24試合を戦い、上位4チームがトーナメント方式のプレーオフに出場する。5試合制(3戦先取)の準決勝を突破した2チームが同じく5試合制(3戦先取)の決勝に進出し、年間チャンピオンを決める。
参加チーム
2024年シーズンの参加チームは以下の通りである[2]。
年度別成績
年度別優勝・準優勝チーム(勝敗は決勝シリーズの結果)
回 |
年 |
球団数 |
優勝チーム |
優勝回数 |
勝 |
敗 |
準優勝チーム
|
オーストリアン・ベースボールリーグ[3][4]
|
1 |
1985 |
4 |
WBVホームランナーズ |
初優勝 |
|
|
ウィーン・ロードランナーズ
|
2
|
1986
|
3
|
WBVホームランナーズ
|
2年連続2回目
|
|
|
ウィーン・ロードランナーズ
|
3 |
1987 |
5 |
WBVホームランナーズ |
3年連続3回目 |
|
|
ウィーン・バックス
|
4
|
1988
|
5
|
WBVホームランナーズ
|
4年連続4回目
|
|
|
ウィーン・バックス
|
5
|
1989
|
6
|
WBVホームランナーズ
|
5年連続5回目
|
|
|
SCシュヴァーツ・タイガース
|
6
|
1990
|
6
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
初優勝
|
|
|
WBVホームランナーズ
|
7
|
1991
|
6
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
初優勝
|
|
|
WBVホームランナーズ
|
8
|
1992
|
7
|
WBVホームランナーズ・ウィーン・ライオンズ
|
3年ぶり6回目
|
|
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
9
|
1993
|
8
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
2年ぶり2回目
|
|
|
WBVホームランナーズ・ウィーン・ライオンズ
|
10
|
1994
|
7
|
WBVホームランナーズ・ウィーン・ライオンズ
|
2年ぶり7回目
|
|
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
11
|
1995
|
7
|
SCシュヴァーツ・タイガース
|
初優勝
|
|
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
12
|
1996
|
8
|
WBVホームランナーズ・ウィーン・ライオンズ
|
2年ぶり8回目
|
|
|
SCシュヴァーツ・タイガース
|
13
|
1997
|
8
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
4年ぶり3回目
|
|
|
WBVホームランナーズ・ウィーン・ライオンズ
|
14
|
1998
|
8
|
SCシュヴァーツ・タイガース
|
3年ぶり2回目
|
|
|
シュポルトウニオン・ウィーン・ブルドッグス
|
15
|
1999
|
8
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
初優勝
|
|
|
リンツ・バンディッツ
|
16
|
2000
|
8
|
ウィーン・ブルドッグス
|
3年ぶり4回目
|
|
|
クーフシュタイン・ヴァイキングス
|
17
|
2001
|
8
|
ハルト・ブルズ
|
初優勝
|
|
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
18
|
2002
|
6
|
クーフシュタイン・ヴァイキングス
|
初優勝
|
|
|
ハルト・ブルズ
|
19
|
2003
|
6
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
4年ぶり2回目
|
|
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
20
|
2004
|
8
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
2年ぶり2回目
|
3
|
0
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
21
|
2005
|
8
|
ウィーン・メトロスターズ
|
9年ぶり9回目
|
3
|
2
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
22
|
2006
|
8
|
ウィーン・メトロスターズ
|
2年連続10回目
|
3
|
1
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
23
|
2007
|
8
|
ウィーン・メトロスターズ
|
3年連続11回目
|
3
|
1
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
24
|
2008
|
8
|
アスレチックス・アットナング=プッフハイム
|
初優勝
|
3
|
1
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
25
|
2009
|
8
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
19年ぶり2回目
|
3
|
0
|
シュヴァーツ・タイガース
|
26
|
2010
|
8
|
アスレチックス・アットナング=プッフハイム
|
2年ぶり2回目
|
3
|
0
|
シュヴァーツ・タイガース
|
27
|
2011
|
8
|
ウィーン・メトロスターズ
|
4年ぶり12回目
|
3
|
1
|
アスレチックス・アットナング=プッフハイム
|
28
|
2012
|
8
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
3年ぶり3回目
|
3
|
0
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
29
|
2013
|
6
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
2年連続4回目
|
4
|
3
|
ウィーン・メトロスターズ
|
30
|
2014
|
6
|
ウィーン・メトロスターズ
|
3年ぶり13回目
|
4
|
3
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
31
|
2015
|
6
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
2年ぶり5回目
|
4
|
1
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
32
|
2016
|
6
|
アスレチックス・アットナング=プッフハイム
|
6年ぶり3回目
|
4
|
2
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
ベースボールリーグ・オーストリア[5]
|
33 |
2017 |
10 |
アスレチックス・アットナング=プッフハイム |
2年連続4回目 |
4 |
3 |
ウィーン・ワンダラーズ
|
34 |
2018 |
10 |
ウィーン・メトロスターズ |
4年ぶり14回目 |
4 |
2 |
ドルンビルン・インディアンズ
|
35 |
2019 |
9 |
ドルンビルン・インディアンズ |
16年ぶり3回目 |
4 |
0 |
ウィーン・メトロスターズ
|
野球ブンデスリーガ
|
36 |
2020 |
8 |
ウィーン・メトロスターズ |
2年ぶり15回目 |
3 |
1 |
トライスキルヒェン・グラスホッパーズ
|
37[6] |
2021 |
9 |
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット |
初優勝 |
3 |
1 |
ウィーン・メトロスターズ
|
38[7] |
2022 |
9 |
ウィーン・ワンダラーズ |
7年ぶり6回目 |
3 |
2 |
ドルンビルン・インディアンズ
|
39[8] |
2023 |
7 |
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット |
2年ぶり2回目 |
3 |
2 |
ウィーン・メトロスターズ
|
統計
球団別優勝回数
チーム名
|
回数
|
優勝年
|
ウィーン・メトロスターズ
|
15
|
1985, 1986, 1987, 1988, 1989, 1992, 1994, 1996, 2005, 2006, 2007, 2011, 2014, 2018, 2020
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
6
|
1990, 2009, 2012, 2013, 2015, 2022
|
ASAKアスレチックス
|
4
|
2008, 2010, 2016, 2017
|
ウィーン・ブルドッグス
|
4
|
1991, 1993, 1997, 2000
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
3
|
1999, 2003, 2019
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
2
|
2021, 2023
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
2
|
2002, 2004
|
シュヴァーツ・タイガース
|
2
|
1995, 1998
|
ハルト・ブルズ
|
1
|
2001
|
※2023年シーズン終了時点。太字は2024年シーズンの参加チーム。
球団別通算成績
レギュラーシーズン(2004年以降)
チーム名
|
年数
|
試合
|
勝
|
敗
|
勝率
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
20
|
504
|
334
|
170
|
0.663
|
ウィーン・メトロスターズ
|
20
|
504
|
327
|
177
|
0.649
|
ASAKアスレチックス
|
19
|
478
|
281
|
196
|
0.588
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
18
|
444
|
246
|
198
|
0.554
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
16
|
368
|
198
|
170
|
0.538
|
ストックシティ・カブス
|
14
|
352
|
133
|
219
|
0.378
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
12
|
324
|
151
|
173
|
0.466
|
ハルト・ブルズ
|
8
|
204
|
69
|
135
|
0.338
|
トライスキルヒェン・グラスホッパーズ
|
7
|
176
|
84
|
92
|
0.477
|
シュヴァーツ・タイガース
|
6
|
166
|
66
|
100
|
0.398
|
シュヴェヒャート・ブルーバッツ
|
6
|
163
|
56
|
107
|
0.344
|
フェルトキルシュ・カージナルス
|
6
|
151
|
29
|
123
|
0.192
|
トゥルン・レイヴンズ
|
2
|
52
|
7
|
45
|
0.135
|
グラマシュテッテン・ハイランダーズ
|
1
|
28
|
7
|
21
|
0.250
|
リンツ・バンディッツ
|
1
|
28
|
4
|
24
|
0.143
|
グラーツ・ダーティソックス
|
1
|
28
|
4
|
24
|
0.143
|
ロールバッハ・クレイジーギース
|
1
|
28
|
3
|
25
|
0.107
|
※2023年シーズン終了時点。太字は2024年シーズンの参加チーム。
プレーオフ(2004年以降)
チーム名
|
年数
|
試合
|
勝
|
敗
|
勝率
|
ウィーン・メトロスターズ
|
17
|
143
|
83
|
60
|
0.580
|
ウィーン・ワンダラーズ
|
18
|
135
|
72
|
63
|
0.533
|
ASAKアスレチックス
|
14
|
93
|
51
|
42
|
0.548
|
ダイビング・ダックス・ウィーナー・ノイシュタット
|
11
|
80
|
39
|
41
|
0.488
|
ドルンビルン・インディアンズ
|
11
|
73
|
36
|
37
|
0.493
|
BSCクーフシュタイン・ヴァイキングス
|
7
|
46
|
21
|
25
|
0.457
|
シュヴァーツ・タイガース
|
4
|
25
|
8
|
17
|
0.320
|
ストックシティ・カブス
|
3
|
18
|
7
|
11
|
0.389
|
トライスキルヒェン・グラスホッパーズ
|
4
|
17
|
6
|
11
|
0.353
|
ハルト・ブルズ
|
4
|
9
|
0
|
9
|
0.000
|
フェルトキルシュ・カージナルス
|
2
|
4
|
0
|
4
|
0.000
|
シュヴェヒャート・ブルーバッツ
|
1
|
3
|
0
|
3
|
0.000
|
※2023年シーズン終了時点。太字は2024年シーズンの参加チーム。
脚注
関連項目
外部リンク