イタロ・ディスコ
イタロ・ディスコ(伊: Italo disco, Italo-disco)[1]は、イタリアで生まれ、主に1980年代に制作された音楽ジャンル。当時のアンダーグラウンドなダンス・ミュージックやポップ・ミュージック、電子音楽、国内や海外の音楽(アメリカのHi-NRG、フランスのユーロ・ディスコ(英語版))から進化し、多様なジャンルへと発展した。主に電子ドラム、ドラムマシン、シンセサイザー、時にはヴォコーダーなどを使用する。通常英語で歌われ、イタリア語とスペイン語ではあまり歌われない。 このジャンルの名前の由来は、1982年にイタリア国外で音楽のライセンス供与とマーケティングを開始したレーベル「ZYX Music(英語版)」のマーケティング活動と強く結びついている[注釈 1]。1990年代初頭には衰退し、その後は多くのジャンルに分割された(ユーロビート、イタロ・ハウス、ユーロダンス)。 用語
歴史
サブジャンル・関連ジャンルスペース・ディスコ
スペース・ディスコ(Space disco)は1970年代半ばから後半にかけてヨーロッパに登場したディスコのジャンルの一つ。スペース・シンセと混同され、その同義語として使用されることもある。 これは当時のスター・ウォーズの絶大な人気(と程度は低いが未知との遭遇)や、フランスのバンド「Space(英語版)」の「Magic Fly(英語版) / Ballad for Space Lovers」、フランスのディスコミュージシャン「Cerrone(英語版)」の「Supernature(英語版) / In the Smoke」などの先駆的なシングル曲による。 1977年から1980年にかけて、SFの影響を受けた「Space Invaders(英語版)」「I Lost My Heart to a Starship Trooper(英語版)」等のスペース・ディスコの曲がチャートに現れた[2]。 イタロ・ディスコといくつかの類似点があるが、スペース・ディスコはメロディーに依存せずに、スペイシーな音の雰囲気に依存しているのに対し、イタロ・ディスコはよりクッキリとした音響で、残響のないドラムマシンのビートが特徴である。また宇宙を想起させるサウンドエフェクト(レーザー銃、宇宙船など)や、SF映画を思わせるオーケストラセクション、スペース・ロックから着想を得た音響なども特徴で、120~140BPMのミドルテンポである[2]。 1980年代初頭の後には人気が衰退する。1990年代のフレンチ・ハウスに影響を与えた[2]。 スペース・シンセ
スペース・シンセ(Space Synth)は1980年代初頭にスペース・ディスコとシンセポップの影響を受け、イタロ・ディスコの系統の一つとして始まったジャンル [3]。 大きく渦巻く陶酔感のあるメロディー、変調されたシンセサイザー、オーケストラル・ヒット、シンセブラスの和音、リンドラム(英語版)、宇宙的な効果音、控えめなボーカル、ヴォコーダーなどが特徴である[3]。
脚注注釈出典
関連書籍
外部リンク
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