キンコーズ (Kinko's)は、コピーサービスを中心としたソリューション事業を展開する企業である。コピーのほか、印刷・製本のような関連サービスを広く手掛ける。法人だけでなく、店舗型で一般消費者も顧客とする、いわゆるビジネスコンビニ の先駆けである。
概要
1970年 、創始者のポール・オーファラがアメリカ ・カリフォルニア州 ・サンタバーバラ にあるカリフォルニア大学 の学生街アイラ・ビスタ にコピーショップ「キンコーズ」を起業。
2004年 、アメリカの大手運輸業・フェデックス が約24億ドルで買収し、店舗名を「フェデックス キンコーズ」とする。
2008年 、北米では「フェデックスオフィス 」(FedEx Office Print & Ship Services, Inc.、本社:テキサス州 ダラス )へと改称した。
なお、「キンコーズ」の名称は、ポール・オーファラのあだ名「髪が巻き毛 = kinky hair」 に由来する。著書に、『夢は、「働きがいのある会社」を創ること。―“難読症”を乗り越えて成功したキンコーズ創業者自伝』(2006年、アスペクト刊行)が邦訳で出ている。
日本での展開
池袋西口店
1991年12月、住友金属鉱山 株式会社が米国キンコーズ・サービスと『合弁会社キンコーズジャパン株式会社の設立に関する契約』を締結。1992年2月、キンコーズ・ジャパン株式会社が名古屋市 にて「Kinko's 」1号店を初出店。以降、大都市を中心に全国へと店舗展開する。アメリカ本社がフェデックスに買収されたことを受けて、2005年2月、フェデックス キンコーズ・ジャパン株式会社 に商号 変更し、「FedEx Kinko's 」にブランド変更。
フェデックス買収以降は当初、アメリカ本社・FedEx Kinko's International, Inc.の完全子会社であるフェデックス キンコーズ・ジャパン株式会社 が運営していた。当時は、コピーサービス、印刷・製本などに加えて、フェデックス の荷物受付、梱包材の提供等も行っていた。
中国・九州 地区の店舗は、株式会社ジーエークレアスがフランチャイジー として営業している。同社の運営店舗は2009年4月1日、フランチャイズ契約の変更から、ブランド名を「FedEx Kinko's」から「Kinko's」に変更。加えて、他店舗の売掛口座の利用、フェデックス キンコーズで対応している他店舗受け取りサービス等が利用できなくなった[ 2] 。
2012年5月、コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社(現・コニカミノルタ 株式会社)が株式譲渡により買収し、完全子会社 化した[ 3] 。その後、2012年6月1日付で、キンコーズ・ジャパン株式会社 (Kinko's Japan Co., Ltd.)に商号変更し、同社が運営する全店舗のブランド名を「Kinko's 」に変更した。
この変更により、2005年1月以前のブランド名である「Kinko's」に再び統一されたが、前述の経緯により、キンコーズ・ジャパン直営の店舗とジーエークレアスのFCによる店舗では「Kinko's」のロゴデザインが異なり、キンコーズ・ジャパン直営の店舗はコニカミノルタのグループ企業ということもあり、看板類などに「KONICA MINOLTA」のコーポレートロゴも表示されている。
国内56店舗(2020年時点)中、都内を中心に18店舗で24時間営業を行っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響 で、2020年3月より営業時間を短縮。8月31日、全店舗で24時間営業を廃止することを発表した[ 4] 。
脚注
外部リンク