キン肉スグルキン肉スグル(キンにくスグル)は、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』および、その続編『キン肉マンII世』に登場する架空の人物。『キン肉マン』の主人公であり、通称「キン肉マン」。 概要作品中に多数登場する「超人」または「超人レスラー」と呼ばれる、普通の人間を超えた能力を持つ者たちの1人。仲間やライバルなどの超人レスラーたちからは「キン肉マン」、親族やキン肉族の一部、ハラボテ・マッスルからは本名の「スグル」、ミートからは「王子」(『キン肉マンII世』では「大王様」)、翔野ナツコと二階堂マリには「キンちゃん」と呼ばれている。当初は地球の日本出身であるかに思われていたが、実は地球から500億光年離れたキン肉星に住むキン肉族の王子だと判明。後に宇宙中の超人たちの頂点であるキン肉星第58代大王となる。 真ん丸い団子っ鼻にタラコ唇という面相の持ち主だが、これはマスクであり素顔ではない。キン肉族には生涯をマスクをかぶって過ごし、もしも誰かに素顔を見られたら死ななければならない、という独特な掟があるためである。このマスクのため、容姿に関しては「ブタ」「ブ男」などの酷評を受けがちだが、キン肉星王位争奪編で幾度か描かれているマスクをめくり上げ素顔を半分ほどをさらすシーンでは、黒髪で鼻筋の通った精悍な顔つきの持ち主のように描写されている[注 1]。作者ゆでたまごの嶋田隆司は素顔の公開については「永遠に秘密」と答えている[1]。額には「肉」の1文字[注 2]があり、尻にはキン肉族の証である「KINマーク」を持つ。 初期にはニンニクをエネルギー源、牛乳(アニメではラッキョウ)を弱点としており、巨大化して怪獣や悪の宇宙人たちと戦っていた。第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイトの時にはカナヅチとされ父・キン肉真弓からキン肉式水泳術を伝授されるが、それが言及される以前のアメリカ遠征の際にはハワイから北米西岸まで泳いで渡っている。アニメではその際に鮫に襲われたショックでカナヅチになったと説明されているが特訓により克服、辛うじてキン肉泳法によるバタ足で泳げるようになった。 超人オリンピックV2をはじめとする数々のタイトルを獲得しており、シングルマッチでの敗戦はプリンス・カメハメとの対戦をはじめとして4回だけ。ただし、初期の非公式戦ではしばしば負けていた。「キン肉バスター」などの必殺技のほか、カメハメから伝授された「48の殺人技」と「52の関節技」からなる「カメハメ100殺手」など多彩な技を持つ。マスクの下の素顔から「フェイスフラッシュ」と呼ばれる万能光線を放つことも可能。またピンチに陥った際は潜在能力である火事場のクソ力が発動し、逆転勝利を収める。 性格は明るく、お調子者かつ下品。臆病者で、ラジオのギャグ怪談で恐怖したり、旧作アニメでは「頭が脚気で足が頭痛」と仮病を使い、風呂敷包みを担いで逃げようとして試合を辞退しようとする行動がパターン化していたり、恐怖のあまり度々失禁することもある。一方で、正義感が強く、仲間の危機を見過ごせない性格。それゆえに憎めない部分も多く、かつては敵であっても心を開き、絶大な信頼を寄せるようになることも多い。その一方で頑固で疑り深い部分もあり、素性の怪しい超人に対してはなかなか心を開かない場面も多い(後述の『究極の超人タッグ編』ではそれが顕著である)。7人の悪魔超人編でのモンゴルマン、夢の超人タッグ編での2代目キン肉マングレート(テリーマン)、キン肉星王位争奪編でのザ・サムライおよびその正体のネプチューンマンなど、正体・目的の知れないタッグチームメイトを必要以上に疑い、協力を拒否して自ら試合運びを不利に持っていった例も多々ある。ゆでたまごは「人の家に図々しく上がりこんで、冷蔵庫の中の物を勝手に食べそう」なので、友達にはしたくないタイプだと述べている[2]。一方では「ダメな奴でも頑張ればどんどんカッコ良くなるというのを、漫画にしながら教わった」とも述べる[3]。2019年のインタビューで嶋田隆司は「今の漫画キャラクターは1回強くなると無双じゃないですか?だけどスグルって絶対に一旦ビビるじゃないですか」と恐怖心と戦うリアルなレスラーであると分析している[4]。 一人称は「わたし」(原作連載再開後は漢字読みの「私」)だがごくまれに「オレ」、女性にお世辞を言う際は「ボク」と言う時もある。『II世』において年齢を重ねてからは「わし」(まれに「わたし」。 口癖は「へのつっぱりはいらんですよ」。自信があるときに言う台詞であり、作中では「言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信だ」と評される。なお本来、「へのつっぱり」とは関西地方の方言で頼りない人や役に立たないものを貶すときに使われる言葉である[5]。このセリフは連載第1回目に作画担当の中井義則が入れたものであり、中井が住んでいた大阪では役に立たない人に「おまえは屁のつっぱりにもならんやつやな」などと言うが、それとは違い全く意味が通じない言葉だとされる[6]。アニメ版でスグルを演じた神谷明は自らのブログのタイトルに使用している。アニメでは「へ、へ、屁が出る五秒前」もよく用いる(元々は与作の台詞)。 キン肉族の闘いの三カ条「強く・激しく・楽しく」を遵守し、闘いは強く激しいだけではなく観客を飽きさせないユーモアも必要としており[7]、入場時のパフォーマンスは欠かさない。息子のキン肉万太郎が幼い時から「観客が100人いたら99人は絶対に笑わせるのが真の超人レスラーだ」と言い聞かせている[7]。入場テーマには吉野屋のテーマ[8]、カンヌ映画祭グランプリ『影武者』のテーマ[9]を使用したことがある。 キン肉ハウス地球では自らの顔を模した掘建て小屋「キン肉ハウス」を住居としている。所在地は田園調布・美波理公園、アニメでは公園のトイレの裏に建てられている。調度品は、こたつ、テレビ、箪笥、電話。リングを設置することもできた。当初、経済的な困窮と不人気の象徴であったが、キン肉星の王子という身分が明かされ、さらに名実共にアイドル超人となった後も、スグルは正式な王位継承までの20年間この1Kの質素な家に住み続けた。スグルの仲間もこの家を正義超人の象徴のひとつと捉えており、取り壊しの危機にあったときはかつての仲間たちがここに集まった。 しかしミートの冷凍睡眠の場所として使用されたため、取り壊しは免れた。その後、息子の万太郎もまた地球での住居として使用している。 『キン肉マン』でのキン肉マン生い立ち地球暦の1960年4月1日、キン肉星第8病院(番外編ではキン肉城)で、キン肉真弓の次男として生まれる。番外編によると、誕生後間もなくキン肉星の法律が変わった影響で、マスクを自由に選べなくなり、コンピューターにより現在のブタ面マスクを着けるように指示される[11]。これは『II世』では設定が変更され、真弓が選んだとされている[12]。 誕生前に兄・アタルが真弓のスパルタ教育に耐えかねて家出したため、第1位の王位継承権保有者となる。三輪車で遊んでいた際の事故で左脇腹を怪我し、その古傷が弱点になった。頭は良くなかったが、キン肉星の王子なので王立幼稚園に入園できた。しかし、幼稚園入園のお祝いに行った家族旅行[注 3]の最中、たまたま紛れ込んだブタ(キング・トーン)を放り出そうとした際にマスクのデザインが災いしてそのブタと取り違えられ、地球に捨てられた。 やむを得ず地球で生きていくことになり、田園調布の空き地に小屋を建て暮らしだした。ウルトラマンなどのスーパーヒーローに憧れ、地球の平和を願う気持ちと正義を心に燃やしていたが、実力が伴わない上になにかと臆病な一面もあるキン肉マンに対して人々の態度は冷たく、白眼視といじめの中で育った[注 4]。 怪獣退治編それから十数年後、あらゆるスーパーヒーローに色々な理由で怪獣退治を断られた地球防衛軍から依頼を受ける。意気揚々として怪獣たちの襲来を待ち構えていたが、ダメ超人と呼ばれるキン肉マンと真面目に戦うことがバカらしいという理由で怪獣に引き返され、結果として被害を一切出すことなく地球の危機を救う。 その後も怪獣退治に情熱を燃やしはするものの、連戦連敗ダメ超人と呼ばれる日々が続いた。そんな中キン肉星から来たミートが現れて、実はキン肉星の王子であるということが判明。ミートとはお目付け役として共に地球で暮らすことになる。それでもダメ超人の汚名は張り付いたままだったが、その情熱と、いざというときは自分の利益を蹴ってでも周りを助ける行動に次第に周囲にも認める人々が現れ始めた。この頃、生涯の親友となるテリーマンの他、二階堂マリや翔野ナツ子といったキン肉マンを取り巻く人物たちとも出会う。 超人オリンピック出場超人のチャンピオンを決める超人オリンピックが開催されることになり、前チャンピオン・ロビンマスクの粋な計らいによって日本代表になり、運良くまたキン骨マンらの妨害にもめげず決勝トーナメントに進む。残虐超人の集中したBブロックに入るも持ち前の運とまだ世間も自分自身も気付いていない実力でカレクック、ラーメンマンを破り[注 5]、決勝戦へ進出。戦いの中で生まれたラーメンマンの友情の激励、テリーマンのセコンド、火事場のクソ力を駆使しロビンマスクを破り優勝する。超人オリンピック覇者は世界遠征が義務付けられているため、ミートと共に世界へ旅立った。 ザ・マシンガンズ結成最初の遠征地・ハワイで後に師匠となるプリンス・カメハメに出会い、完敗した後に48の殺人技を伝授され、鋼のような肉体を得る。そしてハワイチャンピオンのジェシー・メイビアを48の殺人技の3つ目となる風林火山で破り、世界超人協会会長ドーロ・フレアースのいるアメリカ本土へと渡る。 しかし、アメリカはWSC(超人評議会)、WSF(超人同盟)の2つの団体の領地が占めており、WSA(超人協会)の領地はほぼ無に等しかった。さらにWSCとWSFは手を組み、WSAを滅亡させようとしていた。そこで、キン肉マンは姿を変えてアフリカの残虐超人「ザ・シャネルマン」を名乗り、試合後や試合前を狙い、ニューヨークでのビューティー・ローデスを皮切りにWSCの各地区チャンピオンたちから倒していった。こうすることで、団体の仲間割れを図ったが、両団体ともシャネルマンの正体を知っていた。 WSFのスカル・ボーズにオリンピック覇者というところに目をつけられ、仲間に迎え入れられる。そして、WSF開催のランバージャックショーでロビンマスクと再会した際にシャネルマンの正体がバレる。その3日後、ロビンとオリンピックタイトルを賭けグランドキャニオンで再戦するが、キン骨マンらと結託したスカル・ボーズの策略でリングを爆破され、キン肉マンは運良く助かったが、ロビンは谷底へ転落する。その後WSCの超人たちが現れ、抜け駆けは許さないとばかりに乱闘が起こり、現れた各団体の会長たちの師匠ゴッド・フォン・エリックにより乱闘が制止され、タッグリーグ戦で決着をつけるようにと説かれる。 こうして3団体+怪人チームでタッグリーグ戦が行われることになり、キン肉マンはテキサスに行き、左足を失ったテリーマンに対し義足をつけて再び戦うよう説得し、ザ・マシンガンズを結成する。WSA代表として出場し、テリーマンとのコンビプレーを次第に完成させて行き優勝する。 その後、次の遠征地に行こうとしたところに日本で怪獣ブルゴラスが現れ、急遽帰還して退治するが制限時間内に戻れず超人オリンピックのタイトルを剥奪される。 日本に戻ったキン肉マンは、以前と同じく怪獣退治をしていた。また、キン肉星に里帰りをしている最中に将来の妃となる、ビビンバと初めて出会い、彼女と同棲生活(といってもビビンバが勝手にすみついているだけだが)をすることになった。この時期、ビーンズマンの求めに応じてラッカ星に乗り込み、宇宙野武士を退治している[注 6]。 アニメでは超人評議会と超人同盟は一つにまとめられて、超人同盟のみが敵として登場。テリーマンとタッグを組む展開がなくなっており、超人同盟の刺客と一対一の対決で倒していき、最後にロビンマスクと戦い、これが超人同盟との決着となっている。 第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイト編第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイトが開催。本来なら日本代表はウルフマン(アニメではリキシマン)だったが、前チャンピオンということで特別に出場が許された。 再び持ち前の運と火事場のクソ力で決勝トーナメントへ進出。Bブロック1回戦でキングコブラを、2回戦ではベンキマンを破り、準決勝ではウルフマン[注 7]を自分に不利な相撲ルールにもかかわらず、逆転勝ちをおさめた。 一方Aブロックでは、ソ連のロボ超人ウォーズマンのベアークローでラーメンマンが再起不能になる事態になる。それを見たキン肉マンは、決勝戦前に逃走。しかし廃人になりながらも自分を応援してくれるラーメンマンに心打たれ、ラーメンマンとの友情を胸に決勝のリングへと上がった。 決勝戦では両者はマスク超人のため、ウォーズマンのセコンド・バラクーダ(正体はロビンマスク)の提案で“覆面はぎデスマッチ”という特別ルールが設けられた。ウォーズマンに苦戦しながらも陰で応援するラーメンマンの存在もあって、30分以上戦うとショートする相手の弱点を突き、48の殺人技の1つであり、後にキン肉マンの代名詞となった必殺技キン肉バスターでウォーズマンを破り、父キン肉真弓と共に史上初の親子2代のV2の偉業を達成する。 アニメでは、この頃からマリがメインヒロインとして再登場。彼女が引き取った病魔に蝕まれる少年ケンジの存在によって2人は急接近。手術の成功を祈って試合に必ず勝つことを述べ、苦戦の末キングコブラに勝利。ケンジの手術もうまくいき、マリのキン肉マンに対する評価が大きく変化することになった。その後、ウォーズマンに敗北したラーメンマンの仇を討つべく、ブロッケンJr.、テリーマンらと特訓に励む。この際にキン肉バスターを披露しており、ウォーズマンとの戦いでも使用したがそれでもまだKOできず、互いに死力を振り絞った戦いの末、ウォーズマンを風林火山によってKOした。原作では敗北したウォーズマンに悪態をつき、自分の手でキン肉マンを倒すことを誓うロビンマスクだったが、こちらでは2人の戦いを見届けて、ようやく自らの敗北を受け入れられたとキン肉マンとウォーズマンに感謝を述べた。 7人の悪魔超人編超人オリンピックV2を果たし、名実ともにチャンピオンになったキン肉マンの前にかつて超人オリンピック出場を禁止され宇宙に追放されていた7人の悪魔超人が、(偶然ではあるが)キン肉マンのせいで開放され、キン肉マンに挑戦状を叩きつける。キン肉マンは悪魔超人たちに怖気付きそれを拒否したが、首領格であるバッファローマンによりミートをバラバラにされる、しかもそれは10日以内に7人全員を倒し、ミートを元に戻さなければ二度とミートは元には戻らないという制限付きだった。このことでキン肉マンの心に炎が灯り、悪魔超人の挑戦を受け入れた。 ステカセキング、ブラックホールを連戦で破り、ミートの上半身と右手を奪い返すことに成功するが、体はすでに限界を超えておりまともに戦えない状態となる。そのことを察知し、テリーマン、ロビンマスク、ウォーズマン、ブロッケンJr.、ウルフマンの5人のアイドル超人がキン肉マンに加勢し、代わりに残りの悪魔超人に挑むことになる。5人の闘いが終わった後、キン肉マンはロビンマスクを破ったアトランティスを、霊界ポケットで悪魔霊術を破る救世主モンゴルマンの協力もあってキン肉バスターで破り[注 8]、ミートの右足を取り戻した。アトランティス戦での出血多量によるダメージが深く、救世主によって無理やり休養をとらされ、丸1日眠り続けたが、残るバッファローマンとスプリングマンとの戦いはミート救出リミット残り1時間の間となる。不利な状況ながらも1人で戦おうとするキン肉マンの前にモンゴルマンが現れ、2対2のタッグマッチを要求する。悪魔超人側はこれを承諾するが、キン肉マンは休養をとらされる際に受けた襲撃と、この時点での不利な状況を呪うあまり、モンゴルマンを敵だと思い信用していなかった。しかし、モンゴルマンが身を挺してミートのパーツを守ったことにより仲間として認め、それぞれシングルマッチの体勢で闘うことになる。モンゴルマンがスプリングマンを破り、残るはキン肉マンとバッファローマンの1対1となった。バッファローマンはそれまで絶対的な強さを誇っていたキン肉バスターを、“6を返すと9になる”という戦法で破り、キン肉マンに絶望を味わわせた。しかしキン肉マンは持ち前の火事場のクソ力と、着地地点をリングから大屋根に変える新キン肉バスターを駆使し、最後はダブルキン肉バスターで死闘の末にバッファローマンを破った。闘いの中改心したバッファローマンと、悪魔の制裁に打ち勝ち戻ってきたら正義超人の仲間に入れるという約束を交わし、ミートを無事取り戻すことに成功した。 アニメではマリとの恋仲が大きく進展しており、早くも結婚の話やキスなどを受け入れるようになっていた。 黄金のマスク編黄金のマスク編では全ての超人のエネルギー源である、黄金のマスクと銀のマスクのうち、黄金のマスクが7人の悪魔超人の上位である悪魔六騎士に盗まれた。その結果、すべての正義超人の超人パワーが奪われたが、最初に銀のマスクを手にしたキン肉マンと、他にはミートだけがパワーを奪われなかった。正義超人を救うべく、キン肉マンと悪魔六騎士の戦いが始まった。 最初の刺客スニゲーターを破るも、超人パワーを吸い取られ死亡。だが、ウルフマンの犠牲により蘇る。続く第二の刺客プラネットマンとの闘いではテリーマンたちが人面祖により人質になるが、ウォーズマンの犠牲によりこれを撃破する。その後、残りの悪魔騎士が機能停止となったウォーズマンの体内に入り込み、ウォーズマンを救うため、プラネットマンのパワーを吸収し復活したテリーマン、ロビンマスク、ブロッケンJr.と、新しく参戦したジェロニモとともに悪魔騎士が用意したリサイクル・ゾーンを通ってウォーズマンの体内へと入り込む。 アイドル超人が悪魔騎士を破ったが、六騎士の持つ黄金のマスクはすべて偽物だったことが判明する。ウォーズマンの身体機能を蘇生させた直後に最後の刺客・悪魔将軍が現れ、リサイクル・ゾーンを塞がれた。キン肉マンたちはジェロニモの犠牲によりウォーズマンの体内から脱出することに成功し、悪魔将軍とアシュラマンに挑むことになった。 キン肉マンはアシュラマンとの闘いの中、キン肉バスターを破られるものの、新技・キン肉ドライバーのヒントを得る。そこで復活したバッファローマンが時間を稼いでくれることになり、テリーマンとともに新技キン肉ドライバーの特訓に励み会得する。特訓を終え、リングに戻ってきたキン肉マンを待っていたものはバッファローマンを無傷でKOした悪魔将軍であった。こうして正義超人と悪魔超人の最後の戦いが始まり、モンゴルマンがレフェリーとして立ち会った。 悪魔将軍の膝を壊し地獄の断頭台の失敗を誘うが、悪魔将軍は悪魔六騎士の力を最大限に開放し6倍にパワーアップする。さらには苦労して会得したキン肉ドライバーも悪魔将軍の超軟体の前では通用しないことが判明した。闘いの中、悪魔将軍の正体は黄金のマスクことゴールドマンであり、弟である銀のマスクことシルバーマンへの復讐の念に憑りつかれる頭部のみのゴールドマンが大魔王サタンと契約し、サタンの分身である悪魔六騎士のパワーと合わさり肉体を持った存在であることが判明。スネーク・ボディ、硬度調節機能、地獄のメリー・ゴーラウンドなど悪魔将軍の圧倒的な実力に苦戦、さらには地獄の九所封じをかけられてほぼ再起不能の状態になる。悪魔将軍が止めとして放った地獄の断頭台を受けるが、キン肉マンは意識のない状態でロープを掴みダメージを軽減。悪魔将軍は半死状態のキン肉マンが自分に立ち向かってくることが理解できず、その力の源を探るとすでに死んでいたウルフマンやジェロニモの助けなどによる友情パワーであることが分かる。悪魔将軍が悪の力に疑問を持ち友情の偉大さを感じると、サタンと契約する前のゴールドマンの肉体が生え始め、キン肉ドライバーで倒せるチャンスが生まれるが、悪魔将軍は分離した悪魔六騎士にゴールドマンの実体を引きちぎらせて、再びキン肉ドライバーが通用しない空洞の肉体となる。この状態に対してバッファローマンは自らが犠牲となって悪魔将軍と一体化することにより、キン肉マンは実体化した悪魔将軍をキン肉ドライバーでKO。友情パワーに見せられ改心した黄金のマスクは銀のマスクと融合し、全ての超人のパワーが蘇る。 このとき登場したキン肉ドライバーの習得は、作者ゆでたまごによると「ヒーローは三つの大技を持っており、ひとつ技を破られて、そこからさらに特訓して新たな技を身につけるのはヒーローなら誰もが通る成長過程であり、キン肉マンもそういう時期にさしかかった」ため、キン肉ドライバーを習得させることにしたと語る[13][14]。 夢の超人タッグ編悪魔将軍との戦いの直後、将軍の体内から脱出し生き残ったアシュラマンとサンシャインの呪いの人形によって正義超人の力の源である友情パワーが奪われ、仲間たちはキン肉マンと敵対。同時期に富士の裾野に、トーナメントマウンテンが出現し、宇宙超人タッグ・トーナメントが開催されることとなったが、友情を奪われているためキン肉マンはテリーマン、モンゴルマンにタッグ結成を断られ、大会参加が危ぶまれていた。そんな中、プリンス・カメハメがキン肉マンの前に現れ正義超人の友情パワー復活のため、キン肉マングレートに扮装。カメハメとマッスル・ブラザーズを組み大会に滑り込み参加をする。なお本シリーズでは、グレートと揃いのタンクトップ(原作では白、アニメでは赤)を着用している。 1回戦では四次元殺法コンビ(ペンタゴン、ブラックホール)をタッグ技マッスル・ドッキングで倒し、準決勝に進出する。第3試合にて謎の超人ヘル・ミッショネルズ(ネプチューンマン、ビッグ・ザ・武道)が残虐超人、悪魔超人に続く第四勢力完璧超人だということが判明し、超人師弟コンビ(ロビンマスク、ウォーズマン)はマスクを剥がされ敗北した。キン肉マンは場外に投げ出された2人の素顔を撮ろうとしたカメラマンをモースト・デンジャラス・コンビ(ブロッケンJr.、ウルフマン)と共に追い払い、4人との友情を復活させる[注 9]が、テリーマンとは意見の違いから対立を深める。 1回戦第4試合ではキン肉マンとのコンビを拒絶し、ジェロニモとコンビを組んだテリーマンのニュー・マシンガンズがはぐれ悪魔超人コンビと闘うが、ジェロニモが負傷し、コンビの息もあわなくなりテリーマンは劣勢となる。それまで仲たがいしていたキン肉マンはテリーマンにアドバイスを送り、テリーマンとのコンビネーションそして友情を復活させる。しかしふとした油断から、ジェロニモがアシュラマンに捕まり、テリーマンは両肩のスター・エンブレムを差し出し降伏した。だが、はぐれ悪魔コンビはなおもジェロニモに重傷を負わせ、テリーマンを呪いのローラーに巻き込もうとした。そこにグレートが助けに入り、キン肉マンはテリーマン救出をグレートに賭けるため自ら落下したジェロニモを救うが、テリーマンの救出に成功した後、力尽きたグレートが身代わりに巻き込まれ重体となった。 自分の正体をテリーマンに明かしたカメハメは、テリーマンにグレートのマスクを授け息を引き取った。こうしてキン肉マンが知らないまま、テリーマンは2代目キン肉マングレートとして参加することになった。 準決勝では組み合わせ変更により、はぐれ悪魔コンビと対戦した。グレート(テリーマン)の提案した完全決着のデスマッチにより、試合は大勢の超人が囲むランバージャック・デスマッチとなった。試合開始直後キン肉マンはグレートに先発を任せるが、四面楚歌のなかカメハメのファイトを再現できないテリーマンは悪魔コンビに苦戦し、マッスル・ドッキングも失敗。キン肉マンはグレートに疑念を抱き始める。逃げようとしたグレートだったが、カメハメの霊により迷いを振り切り、テキサスファイトに出たグレートは優勢となった。モンゴルマンからの霊界ポケット再提供により2000万パワーズとの友情も一時回復しコンビネーションを復活させたかに見えたが、悪魔コンビのツープラトンによりボディスーツが破れ、カメハメの褐色の肌ではなくテリーマンの白肌が覗く。キン肉マンは正体がカメハメでないことに再び疑念を抱き始め、グレートを見捨てかける。しかし正義超人のために奮闘するグレートをパートナーとして認めて、共に戦うことを決意する。その姿を見てサンシャインが友情に目覚め、続いてアシュラマンが熱い涙を流し、アシュラマンが友情パワーを認めたことから逆転のマッスル・ドッキングで決勝に進出した。 準決勝第2試合の2000万パワーズとヘル・ミッショネルズの試合の最中、アイアン・スエットに蝕まれて戦闘不能に陥った2000万パワーズを救うべく、キン肉マンは「2000万パワーズがギブアップしてくれるならば、自分たちマッスル・ブラザーズは決勝進出を放棄する」ことを勧告し、グレートも賛同。その行為は2000万パワーズの心を打ち、復活した友情パワーでアイアン・スエットは崩れ去った。だが、ヘル・ミッショネルズの猛攻の前にバッファローマンは敗北した。残されたモンゴルマンのマスクが狩られることだけでも防ぎたいキン肉マンはロビンから貸りた鋼鉄製の鎧を纏った状態でヘル・ミッショネルズのマグネット・パワーで生じた磁気嵐に乗ってリングに赴くも、モンゴルマンのマスクが狩られることは防げずモンゴルマンを庇って自身の左腕も負傷した。試合はヘル・ミッショネルズの勝利で終わったが、モンゴルマンことラーメンマンを植物超人に戻したヘル・ミッショネルズへの怒りを抑えきれなかったキン肉マンはヘル・ミッショネルズに挑みかかる。傷ついた左腕をクロス・ボンバーで切断されるが、カメハメの親友にして超人医であるドクター・ボンベの手によって、バッファローマンのロングホーンを骨の代用品として移植しされたことで左腕の再生に成功した。 決勝戦でのヘル・ミッショネルズとの闘いでは3本勝負となり、1本目の開始10分でグレートのマスクが剥がされ、正体がテリーマンであったことが判明した。困惑したキン肉マンはテリーマンとの共闘を拒んでいたが、カメハメの霊に励まされ、ザ・マシンガンズとしてヘル・ミッショネルズに戦いを挑んだ。完璧超人の最後の覆面狩りの標的として狙われることになるが、テリーマンの機転によりこれを回避する。呪いの人形による友情パワーの封印が完全に解け、キン肉マンとテリーマンの人形が一体化する。死んでいった仲間の霊にもマグネット・パワーの威力から助けられ、突如現れたヘル・ミッショネルズのエネルギー源である前方後円墳に鍵をかけることにより地球のエネルギーを停止させ、マグネット・パワーを封じ込めた。マグネット・パワーを奪われたため技を引き離せなくなったヘル・ミッショネルズにマッスル・ドッキング[注 10]で勝利を収め、完璧超人の地球制服を阻止し、トーナメントマウンテンの山頂にあるトロフィーを引き抜くことに成功した。 キン肉星王位争奪編数々の激闘を繰り広げ、地球と超人界の平和を守ってきたキン肉マンは、キン肉星の王位継承について超人協会と100人の超人の神の承諾を得る。しかし、超人強度5000万パワーを有する完璧超人ネプチューン・キングが、超人強度7000万パワーに増大したキン肉マンに敗北した経緯から、キン肉マンの火事場のクソ力の上昇を警戒した5人の邪悪の神には王位継承を認められず、同じ日に生まれ、さらに病院で起きた火災により赤ん坊を取り違えた事件から、5人の王位後継者をでっち上げられる。そこで団体戦方式のキン肉星王位争奪サバイバル・マッチが開催され、ミートと2人で戦うことになる。 1回戦での熊本城における飛翔チームとの戦いにて先鋒として闘い、先鋒ザ・ホークマン、次鋒ミスター・VTRを破るが、中堅ミキサー大帝のパワー分離機により火事場のクソ力を分離され、超人墓場へと落とされる。ウォーズマンの協力により脱出し戦線に復帰するが、ミキサー大帝を捕えたキン肉ドライバーを、ミスター・VTRの状況予測装置により破られ、敗北を喫する。その後、ミートと駆けつけたテリーマンとロビンマスクの協力を得て、キン肉マンチームは1回戦を勝利する。 2回戦での姫路城におけるキン肉マンゼブラ率いる技巧チーム戦では、メンバー全員が先の飛翔チーム戦での傷が癒えていない状態でのスタートだったが、復活したウォーズマンとラーメンマンが助っ人に駆けつける。 姫路城が知性チームと超人血盟軍が戦っている名古屋城と合体した格闘城に戦いの舞台を移してからは、新たなコスチューム[注 11]を纏うようになる。ロビンとのタッグチーム・ブルー・インパルスを結成し、ゼブラ&パルテノンとのタッグマッチを展開。キン肉マンスーパー・フェニックスやゼブラがキン肉星三大奥義を繰り出すなか、自身もその一つマッスル・スパークを未完成ながら習得し、ゼブラを撃破。なお、この試合の前後、作者の急病により3ヶ月間休載となり、その間、ゼブラにキックした足がしばらく元に戻らなくなっていた[15]。 知性チームと残虐チームの6人タッグの最中、左腕の骨になっていたロングホーンをバッファローマンに返却した。今戦っているソルジャーが偽物にして、行方不明の兄・キン肉アタルという真実を知った後、アタルからマッスル・スパークの残り50%の掛け方とキン肉族3つの心得を伝えられ、兄の最期を仲間たちと共に看取る。 その後、テリーマンとロビンマスクの協力もあり、マッスル・スパークを習得し、決勝の地・大阪城へ向かう途中でマンモスマンに襲われ、負傷したウォーズマンの代役にジェロニモをチームに加え、フェニックス率いる知性チームが待ち受ける先鋒戦の会場・大阪城ホールに入り、決勝戦を開始。 先鋒戦を担当し、サタンクロスと魔方陣リング対決を展開。最初はディフェンドスーツの着用を拒むも、奇跡の灰に姿を変えたアタルの説得でディフェンドスーツ装着を決意。アタルの遺志を継いだアシュラマンの協力もあって、ディフェンドスーツの完全装着に成功。最終的には完成版マッスル・スパークでサタンクロスの寄生虫側のみを倒してサムソンを救い、試合に勝利したが、力を使い果たして倒れる。 中堅戦終了後、フェニックス側が一気に決着をつけるために提案したイリミネーション・ルーレットマッチで戦列復帰。ロビンやザ・サムライと共に、フェニックスやジ・オメガマンやマンモスマンと対決する。ロビンとマンモスマンが消滅した後、サムライことネプチューンマンとの巌流島コンビによるタッグプレーでフェニックス&オメガマンを圧倒する。オメガマンが変身したカメハメとの戦いでは、52の関節技を会得し、師匠越えを果たす。消滅と引き換えに自分を救ってくれたネプチューンマンの最期を看取った後、オメガマンをマッスル・スパークで倒し、フェニックスとの一騎討ちを展開。全ての邪悪神(アニメでは超人閻魔)の力を含んだフェニックスの猛攻からのレイジング・オックスとニー・ドロップで心臓が停止し、身体も消滅していくが、先に消滅したロビンたちの手で邪悪大神殿から解放された火事場のクソ力で息を吹き返し、それに伴い、コスチュームもキン肉族の戦闘スタイルに変化し、身体も元に戻り、完全復活。7000万パワーマッスル・スパークでフェニックスに勝利する。試合後、キン肉星の大王として全ての超人を愛する自分の決意を超人の神々に提唱、サバイバル・マッチにて戦死した仲間たちとフェニックスをフェイス・フラッシュで復活させ、キン肉星王位を継承する。 アニメ版では最終回にマリと結ばれ、原作での許嫁ビビンバはフェニックスと恋愛関係になるという、原作とは違う形での終了となった。 作者のゆでたまごによると、52の関節技を習得させた理由は当時のUWF勢が関節技の有効さをプロレス界に広めた影響もあり、キン肉マンが大技だけではなくグラウンドレスリングの攻防にもちゃんと適応できなければならないと考えたため[16]。 完璧超人始祖編第58代キン肉星大王に即位し、平和を取り戻した地球を見届けた後、ミートを正義超人の僕になるように残してキン肉星に帰還。地球では正義超人・悪魔超人・完璧超人の間に三属性不可侵条約が締結される。その数日後、宇宙超人タッグ・トーナメントで撃退した完璧超人の本隊である完璧・無量大数軍が条約の撤回と正義超人の殲滅のために地球に襲来し、アイドル超人軍がメディカル・サスペンションによる治療に専念し動けない中、テリーマンが奮闘する。キン肉マンも単身地球に向かい、疲労に倒れたテリーマンを介抱し合流する。正義・悪魔超人連合軍と完璧・無量大数軍との団体戦ではピークア・ブーと対戦し、1年半のブランクと対戦相手の技術を学習する急成長超人のピークア・ブーに苦戦を強いられるが、戦いの中でかつてカメハメから教わった基礎技の大切さを思い出し、風林火山で勝利する。そして強さの源を聞くピークア・ブーに心の強さを説き、彼を改心させて再戦を約束する。 その後、アイドル超人が合流し、鳥取砂丘での団体戦第2戦を見守った。そして、悪魔六騎士と完璧超人始祖との第3戦も見守り、ザ・ニンジャとカラスマンとの戦いでは、場所が京都と近くということもあり、テリーマンたちと走って応援に駆け付けた。正義超人軍の総大将という立場のためになかなか戦いの機会が訪れなかったが、ストロング・ザ・武道(超人閻魔)からは最も危険な存在(本人の戦闘力だけではなく他人に与える影響力も含めて)として警戒されていた。国立競技場に現れた許されざる世界樹で行われた第4戦の中で、完璧・無量大数軍の重鎮ネメシスの正体がキン肉マンの祖父であるキン肉タツノリの弟・キン肉サダハルだと判明し、キン肉族を捨て正義超人であることを放棄し完璧超人となったネメシスと因縁を深める。また、完璧超人始祖シルバーマンがキン肉族開祖であることも判明し、彼とサイコマンの試合を見届けて正義超人として生きようとしたその志を受け継ぐことを決意する。 そして阪神甲子園球場でネメシスとの対決を迎え、序盤はパワーとテクニックで自らを凌駕するネメシスに圧倒されるが、仲間の正義超人の声援、さらには悲劇を背負ったネメシスをも救いたいという気持ちが火事場のクソ力を呼び起こし、一進一退の互角の勝負まで持ち込む。最後はネメシスが放ったアロガント・スパークを耐え抜き、シルバーマンが目指した正義超人理想の技マッスル・スパークで決着をつけ、敗れたネメシスの心に変化をもたらせた。さらに超人閻魔ことザ・マンと悪魔将軍との最終決戦の末、ザ・マンを殺害して自分も自害して共に消えようとした悪魔将軍を止めて必死の説得を行う。その説得は聞き入れられ、バッファローマンやネメシスと共に超人界の未来を託された。 性格については『究極の超人タッグ編』のように疑い深い面は強調されず、旧来の描写に近い仲間を思いやるドジで親しみやすい描写の他に、キン肉星王位争奪編を踏まえた威厳ある姿も描かれている。 人気投票企画「キン肉マン超人総選挙2013」では7位[17]、「キン肉マン超人総選挙2015」では5位[18]、「キン肉マン超人総選挙2017」では2位[19]にランクインしている。 オメガ・ケンタウリの六鎗客編先の大戦での功績を称えられ、キン肉星での叙勲式に参加予定だったが、新宿で土産を購入していたため宇宙船に乗り遅れ日本に滞在していた。その後、ハラボテ・マッスルの命により地球襲撃にやってきたオメガ・ケンタウリの六鎗客を食い止めるウルフマンたち正義超人軍の応援に駆けつけるため、スペインのサグラダ・ファミリアへ移動する。生き残ったウルフマンと共に六鎗客と交戦するつもりだったが、そこへフェニックスら運命の王子たちが現れ、戦況はキン肉マンを含む運命の王子軍団とオメガ勢による団体戦へと推移する。 ソ連のスワローズ・ネスト城でパイレートマンと対戦。闘いの中、パイレートマンから六鎗客が滅亡の危機に瀕している母星を救うために、サグラダ・ファミリアの地下に眠るマグネット・パワーとキン肉マンが秘める火事場のクソ力を求めていることを聞かされる。星の救済が目的だと知るとそれをなぜ最初に言わなかったのかと言い、星を救うために火事場のクソ力が欲しいのなら修得するための協力はいくらでも惜しまなかったと言うが、六鎗客のもう1つの目的がザ・マンおよび全ての神の抹殺だと聞かされショックを受け、彼らとわかり合うために闘うことを決意する。火事場のクソ力による渾身の一撃をもってしてもパイレートマンの8000万パワーには及ばず、これでは星を救えないと絶望したパイレートマンにとどめを刺されそうになるが、パイレートマンの哀しみもオメガの星も救いたいと願ったパイレートマンに今までとは明らかに次元が異なると称されるほどの三度目の火事場のクソ力によるマッスル・スパークにより逆転勝利を収める。試合後にパイレートマンから火事場のクソ力には大きく3段階あることを聞かされ、自分のためや友や仲間のためのクソ力では星の同胞達を救うために闘っている自分たちと同じで、それでは星を救う手段にはなり得ないが、最後に出した「敵を救うための慈悲の心」によるクソ力がオメガの星を救う力だと確信したパイレートマンと和解し、星を救う道をお互い模索することを約束するが、直後に試合のダメージにより倒れる。目覚めた後、フェニックスがオメガマン・アリステラに敗北したことを知って愕然となり、リベンジを誓った直後に現れた兄のキン肉アタルとの兄弟コンビを結成してオメガ・グロリアスとの対戦をアリステラから提案されるが、パイレートマンとの試合で負傷していたこともあり万全の状態では無いからとアタルから断られ、ブロッケンJr.とキン肉アタルのタッグチーム・フルメタルジャケッツとオメガ・グロリアスの対戦を見守る。フルメタルジャケッツがオメガ・グロリアスに勝利し、さらにアリステラたちを襲撃した大魔王サタンにジャスティスマンが裁きを下し勝利したのを見届けた後、太古にジャスティスマンがザ・マンから聞いた更なる危機についての話を聞くために、ミートたちやアリステラたちと共に超人墓場へ向かう。そして、ザ・マンから、全宇宙の超人たちを死滅させようとする調和の神とその一派が下天してザ・マンと邪悪五大神の所持するカピラリアの欠片を奪おうとしていることを聞く。自分には友情パワーを手にする資格がないと意気消沈するアリステラに友情の握手を行うことで、アリステラたちも友情パワーを発揮できることを教えて、ザ・マンからアリステラたちに譲られた禁断の石臼を逆用して友情パワーで増幅した超人パワーを星に注入することでオメガの星を救えると励ました。 「キン肉マン超人総選挙2019」では4位[20]、「キン肉マン超人総選挙2021」では5位[21]にランクインしている。 新シリーズ調和の神を始めとする超神たちが地上に襲来した後、ザ・マンからの指示でミートと組んで、超神たちの行き先へと向かう。そして、キン肉マンスーパー・フェニックスとキン肉マンビッグボディのタッグ「ゴッドセレクテッド」と超神イデアマンと超神ザ・ノトーリアスのタッグ「マイティハーキュリーズ」のタッグ戦が始まったイタリアローマのコロッセオに到着し、タッグ戦を見守る。 ゴッドセレクテッドが勝利した後、調和の神が出現させた天界へと続く隠し通路・バベルの塔へ入る資格を持つカピラリアの欠片を持つ8人に、連戦で重傷を負ったフェニックスに代わって立候補した後、バベルの塔でウォーズマンたちと合流して復活したロビンマスクと再会する。バベルの塔1階でジェロニモが超神ジ・エクスキューショナーに勝利した後、ジ・エクスキューショナーが語った調和の神の目的が108番目の神の席に座る資格を持つ超人を選抜するためだと聞くと、神の席に座るのが誰であろうと興味はなく皆で仲良く平和に暮らせればそれでいいと語る。3つに分かれた上層階への階段をウォーズマンとバッファローマンと共に昇って行き、5階のリングで待ち構えていた超神オニキスマンとウォーズマンの対戦をバッファローマンと共に見守る。ウォーズマンがオニキスマンと引き分けとなって、オニキスマンがウォーズマンをバベルの塔最上階へ転移させた後、バッファローマンと共にバベルの塔上層階への階段を登る。 そして、バベルの塔6階のリングで待ち構えていた超神マグニフィセントとの対戦を怖気づくと、マグニフィセントがミートをバベルの塔6階のリングの傍へと転移させて、ミートの助言でマグニフィセントとの試合を開始する。師匠プリンス・カメハメを含むココナッツ星人の系譜を生み出したマグニフィセントに苦戦するが、火事場のクソ力で立ち上がるとキン肉バスターの発展進化技「キン肉バスターイモータル」でマグニフィセントに勝利する。そして、キン肉マンとミートにバベルの塔最上階へ行く資格ありと判断したマグニフィセントによって、ミートと共にバベルの塔最上階へ転移する。バベルの塔最上階でネプチューンマンたちと再会した後、天界のありとあらゆる物体がアポロン・ウィンドウと同じ形の大穴に吸い込まれ続けるという衝撃の光景を目撃する。 アニメオリジナルテレビスペシャル「決戦!7人の正義超人vs宇宙野武士」では、宇宙野武士と戦う7人の正義超人の1人としてラッカ星へ向かう。一目惚れしたマロン姫にいいところを見せようと躍起になり、宇宙野武士軍団の首領ブラック・キングを倒す活躍を見せるが、最終的にマロン姫とビーンズマンが結ばれたことで悲恋に終わる。 主要対戦成績
『キン肉マンII世』でのキン肉マン第58代キン肉星大王として登場する。初代キン肉マンやキン肉マンI世とも呼ばれる。恋人であるビビンバと結婚し、息子・万太郎を儲けるが、40歳を過ぎて出来た息子のため、非常に甘やかして育て、万太郎からは遊び道具として見られていた。現役時代の肉体の酷使のため、54歳にして20代の頃とは見る影も無いほど痩せ衰えており、椎間板ヘルニアや老眼などの持病に悩み、好物である牛丼も胃潰瘍によりミキサーにかけたものしか食べられなくなるなど、実年齢よりも遥かに肉体が老化・疲弊している。新たな悪行超人出現のため、再びリングでリハビリを兼ねてスパーリングに臨むも、この大幅な体力低下により、戦線復帰は不可能な状態であった。作者によるとこの時のキン肉マンの姿はジャイアント馬場がモデルだという[25]。 自分の記録をすべて処分しているため、新世代超人からも実力は疑いの目で見られていたが、ヘラクレス・ファクトリーの卒業試験で万太郎と闘った際は、落下技などの派手な技は使えないものの持ち前の関節技で万太郎を痛めつけて、その根本的な強さを認めさせる。万太郎が彼を越え、日本駐屯超人となってからは父としての厳しい一面も見せており、火事場のクソ力修練をいやがる万太郎に活を入れる場面もあった。またこの時、現役時代と遜色ない火事場のクソ力で炎のランタンを激しく燃え上がらせている。 超人オリンピック ザ・レザレクション編では特別ゲストとして登場。決勝前にはテリーマンとザ・マシンガンズを再結成してエキシビションマッチに参加するが、そのラフファイトにより試合が荒れ引き分けとなる。その後、万太郎の控え室にキン肉族勇士の戦闘コスチュームをこっそりと置き、ケビンマスクに敗北した万太郎には「試練」として見守っていた(アニメでは万太郎が優勝したため、該当場面はない)。またこのとき、かつての恋人である二階堂マリと再会し、彼女の作った牛丼を食べる場面もあった。他にも上記のエキジビジョンマッチでラーメンマンと対戦した時は、落下技も再び使えるようになるなど、リハビリの効果が見えて体力面は普通に行動するのには全く問題ないまでに回復していた。それに伴い痩せ衰えていた筋肉も、往年ほどには遠く至らないものの多少復活しているように描かれている。 悪魔の種子編では、万太郎と再生アシュラマンとの闘いの前に地球に来訪。サンシャインの肉体を利用し、悪魔の胎内(デーモン・ウゥーム)に侵入。かつての戦友・アシュラマンが再び悪魔超人として復活したことにショックは隠せないものの、自身がアシュラマン戦の着用コスチュームから作った新コスチュームを万太郎に手渡しセコンドを務める。闘いが終わった後は、崩れ落ちる悪魔の胎内からケビンマスクを救出している。 第1回キャラクター人気投票では第8位[26]、第2回キャラクター人気投票では第19位(ロビンマスクと同着)[27]、第3回キャラクター人気投票では第15位[28]にランク入りしている。 究極の超人タッグ編宇宙超人タッグ・トーナメントに優勝してトロフィーを抜く直前、未来から時間超人ライトニングとサンダーが出現する。キン肉マンたちはそれを迎え撃つが、時間超人の未来のテクニックの前に苦戦し、ロビンマスクが餌食となる。それを追って万太郎たち新世代超人も出現するが、キン肉マンは未来の息子を名乗る万太郎を疑問視する。そして新世代超人によりロビンマスクは助け出されたものの、ロビンの妻・アリサが重傷を負う。また、未来からの超人の出現によりトロフィーがマシンガンズを最強と認めなくなり、もう1度最強のタッグを決めるために究極の超人タッグが開催されることになった。キン肉マンは、21世紀ミートの記憶と同期して新世代超人と共同戦線を張ろうと提案するミートを無視し、彼らを極度に敵対視して、勝手に悪行超人と決め付け、テリーマンと再びコンビを組み究極の超人タッグに出場する。 チーム過多によって突如行われた間引きバトルロイヤルでは、セレブリティーズ(ネオ・ショパン、ローズマン)を撃破。試合中、火の玉・火爺隊(イリューヒン、バリアフリーマン)から救ってもらうものの、頑なに周囲の人物の呼びかけを無視し、新世代超人を罵倒し続け、母アリサの影響で消滅しかけるケビンを「手品だ」と決め付け信じなかったり、ジェイドを蹴るなどした。 1回戦にてシード権を得て、2回戦第1試合にてカーペット・ポミングス(オルテガ、モアイドン)と対戦が決まるが、試合の前夜にバッファローマンに左腕に埋め込まれたロングホーンを返却したため、左腕の骨がないままの戦いに苦戦を強いられる。闘いの中、モアイドンの真実を口にすると口が閉まる「虚言の口」による尋問にて新世代超人および万太郎を心底憎んでいると答えるものの虚言の口が開き脱出、その後傷口を塞いだテリーマンのバンダナとモアイドンを持ち上げたことによる加圧トレーニングの応用で左腕の骨を再生。マッスル・ドッキングにより逆転勝利する。試合後、駆け寄ってきた万太郎たちを拒絶しつつも、彼にタッグの極意を告げて去ってゆく。この時から、以前ほど激しく万太郎を敵視することはなくなり、同時にワープしてきた21世紀ウォーズマンのことは受け入れるようにもなる。 2回戦終了後、突如現れたサタンとそれに協力した新星・ヘル・イクスパンションズ(ネプチューンマン、マンモスマン)、および時間超人により黒後家蜘蛛の呪いにかけられる。その呪いを解くにはキン肉マンを愛するキーパーソンが抱擁することであり、かつての恋人である二階堂マリがそのキーパーソンであった。ビビンバやマリの未来の娘・凛子らの手によりマリはキン肉マンとの抱擁を決意するが、キン肉マンは今の恋人であるビビンバとかつての恋人であるマリの2人の気持ちを傷つけないために、これを拒否。自らの力で呪いを封じ、リングに赴く。 準決勝では、万太郎とカオス・アヴェニールのタッグであるマッスルブラザーズ・ヌーボーと対戦。キン肉マンはマスカラ・コントラ・マスカラ(覆面剥ぎデスマッチ)を提案し、戦いを挑む。しかしその戦いの中で黒後家蜘蛛の呪いが発症し苦しめられるが、テリーマンの機転により呪いは解ける。その後は正義超人のイメージを覆す裏技の存在を露わにし、万太郎のマスクを剥ごうとしたり「マグネット・パワー」を使用したり、そのことに見損なうカオスも悪辣な手段で痛めつけるなど、悪行超人のような行為をテリーマンと共に行っていた。しかしその一方で、正義超人の矜持としてリングから落ちる万太郎を助けている。万太郎とカオスを「マッスル・ドッキング」で追い詰めるものの2人の力に破られ、さらに単独で万太郎をキン肉バスターにかけようとするがこれも返される。最後はテリーマンと共に「マッスル・エボルシオン」を受け、立ち上がろうとしたが敗北。万太郎たちの勝利を受け入れ、万太郎を自分の息子とようやく認める(キン肉マン自身は万太郎が自分の息子であることに予感はしていた)。試合後、マスカラ・コントラ・マスカラのルールによりマスクを脱ぐことになるが、万太郎と自身のフェイス・フラッシュにより誰にも素顔を見られず終わった。それでも「これが私の戦いのケジメ」と言いなおもマスクを脱ごうとするが、ハラボテ・マッスルの「自己満足に過ぎない」との発言や観客たちの「やめろ」のコールにより制止され、それに号泣する。 準決勝終了後、時間超人の引き起こした火山の噴火に巻き込まれたカオスをテリーマンやロビンマスクと樹海を捜索する中、時間超人の元から逃げ出したケビンマスクを発見。彼を保護し、キン肉マングレートとしてリングに立たせるため、「がきんちょハウス」より修復されたグレートマスクを手に入れ、彼にかぶせる。万太郎らが時間超人に勝利した後は、トロフィーを譲り受ける。 対マッスルブラザーズ・ヌーボー戦で、キン肉マンは指折り・目潰しなどの裏技に長け、アメリカ遠征時「マッスル・デビル」の名で恐れられたとの設定が加えられた[29]。旧作ではマッスル・デビルの名は第20回超人オリンピックでのカレクックと、ジェシー・メイビア戦の観客により呼ばれた。また、時間超人が狙っていたトロフィーの底に根付くトロフィー球根(バルブ)は本来の歴史ではキン肉マンが付着していた土を落とすため、トロフィーを洗った際、一緒に排水溝に流したことが語られている[30]。 第4回キャラクター人気投票では第8位にランク入りしていた[31]。 主要対戦成績
『キン肉マンII世〜オール超人大進撃〜』でのキン肉マン悪行超人軍団が復活し、危機に瀕した地球に万太郎を向かわせる。回想などの登場にとまっていたが、第21話「泣く子も黙る!“超人一等祭”開幕!!」より本格的に登場する。 超人一等祭では万太郎のセコンドとして登場。女性超人フィオナの応援に行ったり、万太郎と度々食べ物の話で盛り上がるなどの奇行が目立ったが、決勝戦の万太郎VSザ・ドゥームマンでは苦戦する万太郎に「幼い頃のように負けを恐れずに戦え」とアドバイスし、彼を勝利に導く。 第1回キャラクター人気投票では第10位にランク入りした[32]。 番外編・読切作品でのキン肉マン『キン肉フラッシュの巻(後にキン肉マン幼年編と改題)』では本編と異なる時間軸でお目付け役のミートとの出会いが描かれている。 『ロビン・メモの巻』ではハイドラ・ブートンに攫われたロビンマスクとロビン・メモ奪回のために、他の正義超人たちとウィーク・ポイント星に行く。ロビン・メモにより弱点のわき腹を砲台で狙われるが、最後はロビンマスクの伝えた弱点の金棒を合体技・超人サザンクロスでブートンを撃破する。事件は解決するもののロビンの意識は戻らず、さらにはじゃんけんに負けたため、十字架に貼り付けられたロビンを背負わされ、「助けるんじゃなかった」と愚痴を言っていた。 秋本治との合作である『超こち亀』「正義超人亀有大集結!!の巻」においては、葛飾区に悪行超人襲来の情報をキャッチし、仲間の正義超人を招集し、現地で落ち合おうとするが、待ち合わせの場所を決めなかったために駅前で泣いていたところを、秋本麗子の手によって保護され派出所に連れて来られる。その後、葛飾区内を徘徊していたテリーマンたちが偶然とはいえ各地で犯罪を起こしたため連行、最後は迷惑防止条例違反として逮捕され、両津勘吉に卍固めをかけられた。なお夢の超人タッグ編のコスチュームで登場している。 マッスル・リターンズ月刊少年エース別冊『格闘エース』に掲載かつ、『II世』連載前に描かれた『マッスル・リターンズ』では王位争奪サバイバル・マッチより5年後(29歳)の姿が描かれている。ゆでたまごによるとキン肉マンはプロレスラーとしての風格が充実する20歳代後半-30歳代前半に闘いを止めたため、ファンからもこれから一番強くなるキン肉マンの姿が見てみたいという要望に応えたと話している[33]。 フェニックスとの闘いの後、二度とリングに上がらないことを決めたキン肉マンはきこり超人・マッスルに名を変え、破れて頭髪が覗いたマスクと肉襦袢を身にまとい、静かな生活を送るため、孤児超人・クァンを引き取り長野の南アルプスにて隠遁生活を送っていた。クァンが友達を連れて来て帰ってきたある日、ロビンマスクの息子ケビンマスクが究極超人チャンピオンシップに突如現れた残虐超人BUKIボーイと、負傷したロビンマスクに代わり闘うことを懇願。キン肉マンは知らぬ存ぜぬを通し物置に逃げ込むが、影でトレーニングをしていることを分かっていたクァンに肉襦袢を剥がされ、彼の説得によりロビンを救うために戦闘用マスクを着用し再びリングに上がる。 日本武道館に現れたキン肉マンはロビンと交代し、BUKIボーイと闘う。BUKIボーイの相手の攻撃を利用する返し技を火事場のクソ力による予測不可能な技により圧倒。テリーマンをKOした武器・雷槌落としも火事場のクソ力と筋肉のパワーで関節を戻し、キン肉バスターで逆転勝利する。闘いが終わった後、リングから立ち去ったように思われたが、疲労からリング下に転んでしまっていた。 テリーマンとの闘い「キン肉マンvsテリーマン」では、キン肉星へ帰る間際、テリーマンが彼に闘いを申し込む。大王としての勤めを後回しにし、これを承諾したキン肉マンはお互いに悔いのない戦いをするため、トレーニングに励む。しかしテリーマンは恋人である翔野ナツコが事故に遭い、彼女に付き添うために参加が危ぶまれる。しかしキン肉マンはタッグ編でのコスチュームを身に包み彼が来ると信じて雨の中待ち続ける。海を泳ぎきり、消耗した状態でリングに上がるテリーマンを見て、キン肉マンは闘いを止めることを促すが、テリーマンはそれを拒否。彼の熱意に応えるため、闘いを続行。キン肉マンはマッスル・スパークを仕掛けるが、時間切れにより試合は引き分けとなる。彼との試合は非公式で行われ、超人界の歴史に残らない試合だったが、キン肉マンは闘った記録としてタンクトップをミートに預ける。 ジャンプ40周年記念特別読切「キン肉マンの結婚式!!の巻」では、ビビンバとの結婚式にキン肉マンは仲間たちに招待状を送るが、何人かは来ないことを見越し、キン肉ハウス取り壊しの偽の情報を流し、彼らを招集する。結婚記念のプレゼントとして、7人連続(ウルフマン、ブロッケンJr.、ラーメンマン、ウォーズマン、バッファローマン、ロビンマスク、テリーマン)でのスパーリングを求める。6人とのスパーリングを終え、最後の相手であるテリーマンとの対決は、前の試合での決着をつけるためテキサス・フィストデスマッチを行う。お互いの気持ちをぶつけ合う凄まじい攻防の末クロスカウンターで引き分けたキン肉マンは、彼らに礼を言う。その後、ボロボロの状態でビビンバのもとに戻り、無事に結婚式をあげる[注 13]。 得意技
タッグ技
プロフィール
異名
主な肩書き
個人タイトル歴
声優
テーマソング
家系図
コンピュータゲーム『キン肉マン マッスルタッグマッチ』では、8体のプレイヤーキャラクターの内の1人としてキン肉マンが登場している。攻撃力はあるが、足が遅いキャラクターとしてデザインされている。必殺技は後方から相手を持ち上げ、落下する「キン肉ドライバー」。 『マッスルタッグマッチ』のリメイク作品に当たる『キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ』ではその基本性能が向上し、「キン肉ドライバー」は前方から仕掛ける技に変更され、レベル1技に「キン肉バスター」、レベル3技に「マッスル・スパーク」が追加されている。 『ファミコンジャンプ 英雄列伝』では、主人公とともに戦う16人のヒーローの1人として登場。『THE MOMOTAROH』の主人公・モモタロウの先輩という設定になっている。 『キン肉マンII世 新世代超人VS伝説超人』など『キン肉マンII世』以後のゲームでは、タッグチームを組むキャラクターによっては特定のチーム名が付けられる。以下にそれを示す。
骨肉の争いコンビ以下はゲーム独自の名称である。 『キン肉マンII世 新世代超人VS伝説超人』のストーリーモードでは、伝説超人の頂点を極めた後、平和な暮らしをしていたところに新世代超人が来訪。修行をつけてほしいという彼らのためにトーナメント大会を開く。決勝戦ではテリーマンとの戦いになるかと思われたが、ボーン・コールドの妨害によりテリーマンが負傷。ボーンを倒した後、未来の超人の実力に奮起し、トレーニングに励む。 『キン肉マンII世 超人聖戦史』では正悪を示す属性ゲージが最高なら仲間にできる。一定の条件を満たせば弟子入りし「キン肉バスター」を習得できる。また主人公が選んだルートにより扱いが分かれる。以下にそれを示す。
『キン肉マン マッスルグランプリ』シリーズでは、キン肉マンの2Pカラー(同じキャラクター同士で対戦するための色違いキャラクター)としてキン肉族の戦闘コスチューム姿が登場。『キン肉マン マッスルグランプリ2』ではキン肉星王位争奪編の新コスチュームが追加されている。 その他キン肉マンは元々は嶋田隆司が小学4年生の時に描いたキャラクター[83]であり、当初はシシカバ・ブーに近い造形をしていた[84]。第9回赤塚賞に漫画を応募するにあたってキン肉マンを再利用することになり、その際に中井義則と共にデザインをし直して現在のキン肉マンのビジュアルが完成した[84]。 連載前の読み切り版でのキン肉マンは、ウルトラの父の愛人の子で、ウルトラ兄弟の末弟であると設定されている。後の『キン肉マン 特盛』に読み切り版が収録された際は、ウルトラシリーズの公式設定とは異なることと、円谷プロダクションの許可を得て収録した旨が明記された[85]。 連載初期の『週刊少年ジャンプ』の表紙に描かれるキン肉マンは、ゆでたまごの手によらず表紙専任のイラストレーターによって描かれていた[86]。当時ゆでたまごがデビュー間もなく、カラーが描けないであろうことに編集部が配慮したもの[87]。このうち最初の3回(1979年22号、29号、39号)は顔が緑色に塗られており、現在の肌色になったのは1980年9号から。2019年に発売された学研の図鑑『キン肉マン「超人」』において、この緑色の顔は「シュラスコ族[注 14]の緑色の肌に合わせたマスク」だと解説された[89]。 キン肉マンをマスク超人としたのは、嶋田隆司が新日本プロレスの道場に取材に行った際、山本小鉄に「キン肉マンって、マスクでしょ?」と聞かれたのがきっかけ。当時はマスクとの設定は無かったが、もしそうだったら面白いと逆に感心し、実際にマスク超人だったことにした。後にゆでたまごは「なぜ小鉄さんがマスクだと思ったのか、一切わからない」と話している[1]。 『夢の超人タッグ編』連載中、キン肉マンの素顔を公開する名目で「衝撃!!キン肉マン覆面狩りポスター」が『週刊少年ジャンプ』の付録となったが、実際に素顔は描かれなかった[90]。後の2008年11月1日放送のテレビ番組『堂本光一PRESENTS 死ぬまでに知りたい10の事 〜知神さまのギモン評議会』内の企画で、原作の描写をもとに法廷画家が全体の顔を描き、それを作者の一人である中井義則(作者のもう一人である嶋田隆司はイメージを壊したくないとの理由で拒否)が手直しする形で公開している。 主人公だが人気投票では1位になることはなく、結果発表のたびに各人物のコメント欄に「この漫画の主人公は誰だ」[91][92]「投票をやり直せ〜っ」[93]などと書かれるのが通例になっている。 脚注注釈
出典
参考文献
関連項目Information related to キン肉スグル |