頭痛 (ずつう)とは、頭部 に感じる痛みのうち、表面痛でないもの。様々なタイプの痛みを含んだ幅の広い症状概念である。ありふれた症状である一方、これを主症状とする致命的疾患もあり、他方で原因が特定できないことも多いという、症候学 上非常に重要な症状。
疫学
頭痛はありふれた症状で、外来初診患者の約10%が頭痛を主訴とする[要出典 ] 。
日本人の3 - 4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」である。そのうち2200万人が緊張性頭痛 、840万人が片頭痛 [ 1] 、1万人が群発頭痛 といわれる。クモ膜下出血 ・脳腫瘍 による頭痛は、毎年約1万人 - 3万人に発生する。
日常生活に支障ある頭痛を、世界中で最低40%の人が経験する[要出典 ] 。
男性よりも女性のほうが頭痛の症状を訴えることが多く、筋緊張性頭痛の6割、片頭痛の8割が女性である。[要出典 ]
女性が訴えることが多い頭痛の1つに生理時に伴うものがあるが、これは生理中にエストロゲン が血中から減少し、それがセロトニン に何等かの影響を与えて片頭痛を引き起こしやすくなるからではないかとも考えられている[要出典 ] 。
原因
血管 拡張
片頭痛など。有力なのは後述の「三叉神経血管説」。血管収縮による頭痛はないとされる。
精神・筋の緊張
肩こり からくる筋緊張性頭痛など。筋緊張性頭痛では、『ストレス → 筋収縮 → 頭痛 → ストレス』という悪循環が生じる。
牽引性
頭蓋内の痛覚感受組織がひっぱられたり圧迫されて起こる(例:脳腫瘍 、頭蓋内血腫、低髄液圧症候群)[要出典 ] 。
炎症性
髄膜炎 やクモ膜下出血 などでは、痛覚閾値の低下のために頭痛が起こる[要出典 ] 。いわゆる髄膜刺激症状 のひとつとして起きる。
神経痛
頭部を支配する感覚神経である三叉神経や上部頸髄神経の損傷は頭部の神経痛を引き起こす。
関連痛
耳・鼻・歯などの疾患による痛みの関連痛となる。
頭痛の誘因となりうる食品
食品中に含まれる物質が、血管作動作用をもたらすことがあり、この血管作動作用には、血管拡張作用と血管収縮作用(収縮作用消失から拡張への反転)があり、どちらも片頭痛発作の誘因となりえる[ 2] 。頭痛の誘因となりうる食品は、片頭痛#原因 を参照のこと。
心因性などを原因とする例は、下記参照。
危険な徴候
頭痛は、緊急に集中治療を施さなければ死に至る疾患の表徴であることがある。その疾患とはクモ膜下出血 、髄膜炎 、大きな脳出血 の3つである。脳腫瘍 も放置すれば確実に死に至るが、緊急度では前3者には遠く及ばない。また、重度の緑内障 発作であった場合には、生命には影響しないが失明 の危険が大きく、緊急度は高い。
それらの疾患を示唆する徴候は以下の通りである[要出典 ] :
今までに経験したことがないような頭痛か、今までの頭痛で最悪の頭痛 (first, worst):クモ膜下出血、髄膜炎
高齢者の初発頭痛:脳出血
5歳未満の初発頭痛
持続進行性の頭痛(経過観察中の悪化など):髄膜炎、脳腫瘍
突発(何時何分に起きた、何をしている時に起きたと正確に言える):クモ膜下出血
全身症状(発熱、るいそう、痙攣)
神経症状(麻痺 、複視 )・精神症状などを伴う(特に1時間以上持続):脳出血
項部硬直 がみられる(髄膜刺激症状がある):クモ膜下出血、髄膜炎
眼底検査 で鬱血乳頭 がみられる:本節すべて
担癌患者、免疫不全者、妊婦の初めての頭痛
発熱・発疹を伴う:髄膜炎
未明・早朝からの頭痛
運動、性行為、バルサルバ法により誘発された頭痛
頭を振ると頭痛がとてつもなく増強する(Jolt accentuation):髄膜炎
明るい物を見ると頭痛が増強する:緑内障、クモ膜下出血
虹彩 が円盤状でなく 球面状になっている:緑内障
最近の頭部外傷 : 硬膜下血腫
プライマリ・ケア において頭痛を診療する医療従事者は、以上の徴候を見逃さないことが防衛医療 の上でも重要である。特に急速に増悪する頭痛、病歴のつじつまが合わない、以前と違う、神経局在所見、睡眠から覚醒させるほどの頭痛がある場合は頭部CTが施行される場合が多い。危険な二次性頭痛を疑う兆候としてはSNOOPというものが提唱されている[要出典 ] 。
SNOOP
内容
Systematic symptoms
全身性症状(発熱、倦怠、るいそう、筋痛)、全身性疾患(悪性疾患やAIDS)
Neurological
神経欠落症状
Onset abrupt
突然の発症、雷鳴頭痛、急速に悪化
Older
40歳以上の新規発症
Pattern change
以前と異なる頭痛(頻度、持続、性状、重症度)
一次性頭痛
頭痛は大きく、基礎疾患のない一次性頭痛と、別の原因疾患による二次性頭痛に分けられる[ 3] 。一次性頭痛の場合、一次性頭痛の1つが単独で起こっている場合もあれば、2つ以上が合併して起こっている場合もある。
一次性頭痛は慢性・反復性のため、多くの場合、患者が「いつもの頭痛」と心得ており、医療機関を受診しないことが多い。受診時はたいてい、「ふだん経験したことのない頭痛」として受診する。
緊張型頭痛(Tension headache)
緊張型頭痛が発症する原因としては、精神的・身体的ストレスや筋肉の緊張などが複雑に絡み合っていると考えられている。この種の頭痛に関係すると考えられる項目は次の通りである。
身体的ストレス
原因としては無理な姿勢・合わない枕・目の酷使など。特に目や肩などにストレスが集中してかかると周囲の筋肉がこわばって血行が悪くなり(肩こり )、さらに疲労物質などがたまって周囲の神経を刺激し、頭痛を招くと考えられる。パソコンなど、長時間テレビ画面・モニタなどに向かって作業に従事する人などによく見られる。
精神的ストレス
原因としては心配事や不安・悩みを抱えることなど。これによって自律神経がうまく機能しなくなると、筋肉が緊張していなくても頭痛を訴えることがあるとも考えられている。このことは人間の性格にも左右される一面があり、例えば几帳面で律儀な人・生真面目な人ほどこの症状が現れやすいとも言われている。
いずれも女性に多く、数日持続する。緩徐に進行し、典型的には、頭をとりまくはちまき状に痛む。うつや精神的なストレスによって起こり、主に頚部・側頭部の異常な筋収縮に起因する。
治療は、NSAIDs ・筋弛緩薬やチエノジアゼピン系、抑うつ症状に三環系抗うつ薬などが使われる。低い枕で寝ることも有効。
片頭痛(migraine)
「片頭痛」は「偏頭痛」とも書き、「へんずつう」または「へんとうつう」と呼ぶ。朝、目が覚めて起きた時から頭痛として感じる場合や、太陽の光などを頭や目に受けて頭痛が起こった場合は片頭痛の可能性が高い。激しい運動後や緊張が解けてほっとした時、休日などにも起こりやすい。片頭痛患者の1割前後で、前兆がみられる。片頭痛の発生メカニズムについてはまだ解明されていない部分もあるが、有力な説としては「セロトニン説」と「神経血管説」の2つがある。また、遺伝の要因もあるとも考えられている。
セロトニン説
ストレス・緊張などにより脳が刺激を受けると、血液成分である血小板 から血管を収縮させる作用を持つセロトニン が多量に放出されるようになり、脳内の血管が収縮する。時間の経過と共にセロトニン が分解・排泄されて減少すると、一度収縮した血管が逆に広がりはじめるようになり、この時に頭痛が起こるようになるというもの。
三叉神経血管説
脳から伝えられた何らかの刺激が血管周囲にある三叉神経 を刺激し、三叉神経 の末端から血管を拡張させる作用をもつサブスタンスP などのさまざまな神経伝達物質 が分泌される。その結果、血管が広がり、その周囲に炎症が起こって頭痛として自覚されるというもの。1980年代から有力視されてきた説の1つ。(三叉神経痛 )
片頭痛は血管による拍動性の痛みで、若い女性に多く、しばしば家族性である。片頭痛の前は食欲が旺盛になる、甘いものが食べたくなる、眠気をさすなどと言われているが、実際に発作を予知することは不可能である。悪心嘔吐・羞明・めまい・圧痛・食欲不振・多幸感などを伴うこともある。前兆を伴うタイプもあり、視覚暗点・閃輝暗点 (ギラギラ輝く歯車のようなものが見える)・一過性半盲(視界の一部が一時的に欠けて見えなくなる)・片麻痺・片側性感覚障害(痛みと半盲の出ている側の手の痺れ)・言語障害(舌のもつれ)などが前兆としてみられる。
睡眠で軽快することが多いが、起床で始まることも多い。ただし、睡眠 中に呼吸が無意識のうちに止まってしまうという「睡眠時無呼吸症候群 」が原因となっていることもある。口呼吸する習慣のある人・肥満 気味の人は要注意である。
軽症ではNSAIDs、中等症以上ではトリプタン系薬物が用いられる。エルゴタミン 製剤も有効な場合がある。またカフェイン も効果的[ 5] である。
群発頭痛(Cluster headache)
発症のメカニズムについては未だ明らかにされていない点が多いが、頭部の血管の拡張が関わっているのではないかと考えられている。
飛行機の着陸時に耳を何某かのもので塞いでいたら、この痛みが出たというケースもある。
群発頭痛の最大の特徴は1年から3 - 4年に数回程度、1か月から3か月に渡る「群発期」に毎日のように決まった時間に発症する場合が多い(近年は薬の副作用なのか、時間だけがずれて群発発作が起きる人が多い)。
群発地震のようにある時期に固まって起きることから、群発頭痛と言われている。
日本では、偏頭痛や三叉神経痛と間違われる場合が多く、この病名を知らない医療関係者も多いと考えられる。
人により発作が来る時間は様々だが、睡眠中に発作が来ると激痛で目が覚める。
これにより睡眠に恐怖を感じるケースも多い。痛みは数ある頭痛の中でも群を抜き、「スプーンで目玉をエグられる程」と例えられる。
また、火山がマグマを噴出す感じが「痛みを現す」状態に似ている、と例えられる。
あのマグマのような群発発作は「急激」に襲って来て、こんなに痛くて何故死なないのか不思議なほどと言われる。
お産 などよりも痛いとされ、心筋梗塞 、尿路結石 、と並び生きているうちに味わえる三大痛の一つとされ、別名「自殺頭痛」とまで呼ばれている。
目の後ろを通る血管が拡張して炎症を引き起こすため、目の奥の痛みを自覚するようである。また、この血管を取り巻いて、涙腺のはたらきや瞳孔の大きさをコントロールしている自律神経 が刺激されて、涙・鼻水が出る、瞳孔が小さくなるといった症状を伴うともいわれる。吐き気を伴う場合もある。
現在の治療法は、イミグラン(3mg)の注射と純酸素吸入が効果的である。英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインでは、経鼻トリプタン と酸素 を勧告している。
治療薬は、トリプタン 系の「イミグラン 」などが使われるが、作用には個人差も大きいため、必ず医師の診察をうけること。酒石酸エルゴタミンを使用した「カフェルゴット (平成20年3月末日で販売中止)」「クリアミン (S錠・A錠)」などが使われることもある。また、酒石酸エルゴタミン系とトリプタン系の薬は併用禁止で、薬は、必ず24時間あけなければならないため服用には充分注意すること。
トリプタン系(イミグランなど)の薬は、閉経後の女性、心疾患の危険因子を有する患者には慎重に投与する必要があるとされる。
群発頭痛の海外での一般的な治療法は、イミグランの自己注射だったのだが、最近まで日本では頭痛に対しての自己注射療法が認められていなかったために即効性のある効果的な治療が困難であった。しかし2008年4月より保険適用にてイミグランを自己注射して群発頭痛を治療することが可能となっている。予防薬に関しては実際にはSSRI(パキシル等)・ステロイドなどが処方されているが、保険適応とはなっていない。
カルバマゼピン とガバペンチン が新薬として注目されているとされる。(2011年現在)外部リンク:大阪大学医学部附属病院疼痛医療センター参照のこと。
群発頭痛は激痛のため、トリプタン系の薬(イミグランなど)の多量服用は慎重にしなければならない。とは言え「我慢の限界」を超えた痛みであることは経験者にしかわからないので、周囲から誤解を受けることもしばしばである。
また、「群発期」中にアルコールを摂取してしまうと、薬の効果が薄くなり即座に激痛に襲われることもある。
プレドニンやデカドロンなどのステロイド療法もあるが、副作用のリバウンドで苦しむこともあり注意が必要である[要出典 ] 。
また、重症の場合は『慢性の群発頭痛』に至ることがある。
『慢性の群発頭痛』とは、痛みの最大値を10段階で表すと、常にレベル3 - 5の痛みが「とれない」状態が続くものを言う。群発発作期と群発発作期の間も常にレベル3 - 5の痛みがあり、発作時の痛みはレベル10(max)が1 - 2時間続きその中に群発的に10段階の痛みが襲ってくる耐え難いものであると言われる。
二次性頭痛
頭部外傷 による頭痛
頭頸部血管障害による頭痛
脳血管障害 により頭痛が起こることもあり、代表的なものに「脳出血 」「クモ膜下出血 」「髄膜炎 」「硬膜動静脈瘤 (こうまくどうじょうみゃくろう)」などがあげられる。これらの頭痛の特徴は、突然頭部を何か堅いもので殴られたような突発的な痛みが発生することがあげられる。いずれにしても脳血管障害 の場合は命に関わる危険性が極めて高くなるので、早急な救急処置を行うことが大切である。
巨細胞性動脈炎 は日本では頻度は少ないが、頭痛と策状の圧痛を主症状とする頭部の比較的大きな動脈を侵す血管炎 である。側頭動脈が病変の主座であることが半数であるが、残りは頭部の他の動脈の炎症である。治療が遅れると半数が失明 するので、見逃してはならない。
非血管性頭蓋内疾患による頭痛
脳脊髄液 圧の上昇(偽性脳腫瘍)や低下、サルコイドーシス ・SLE などの非感染性炎症性疾患、髄腔内への投与に関連する頭痛、脳腫瘍 などの頭蓋内腫瘍 など。
物質またはその離脱に伴う頭痛
食品では、赤ワイン ・チーズ ・チョコレート などのチラミン 含有食品、アルコール (下の「二日酔いの頭痛」も参考)、グルタミン酸 、亜硝酸塩 などが頭痛を起こす。
人によっては、アイスクリーム などの冷たいものを食べた時に頭痛を感じる人もいる。この症状を「アイスクリーム頭痛」と呼ぶが、これは冷たいものを食べることによって喉元が冷やされた時、体は体温を維持しようと血流量を増すために血管が拡張して引き起こされる頭痛である。これを防ぐには、なるべく急激な血管の拡張が起こらないよう、冷たいものはゆっくりと食べるようにするのも1つである。
職業的毒素では、一酸化炭素 、鉛 、硝酸 塩などが頭痛を起こす。
他に、強い光、香水 、エルゴタミン製剤からの離脱時、ステロイド 、空腹なども頭痛を起こす。
感染による頭痛
脳膿瘍 、脳炎 、髄膜炎 、肺炎球菌 感染症、インフルエンザ菌 感染症、伝染性単核症 、風邪 などあらゆる感染症は頭痛を起こしうる。
恒常性の障害による頭痛
低酸素血症、高二酸化炭素血症、低血糖 、透析 、月経 、経口避妊薬 、妊娠 、褐色細胞腫 、失望などのストレス などは頭痛を起こす。
頭蓋、頸部、眼、耳鼻、副鼻腔、歯、口腔などによる頭痛・顔面痛
中耳炎 、緑内障 、副鼻腔炎 、眼の屈折 異常、齲歯 、歯髄炎 、変形性頚椎症 など。
精神科的頭痛
不眠症 、うつ病 、双極性障害 なども頭痛の原因である。
二日酔いの頭痛
アルコール飲料を飲み過ぎた場合に起こる頭痛で、二日酔いの代表的な症状としてもよく言われる。二日酔いの頭痛の原因については様々なものが複雑に絡み合っていることもあり一概に断言はできないが、主なものをあげると以下のものがある。
アセトアルデヒド
アルコール飲料を飲み過ぎると肝臓などで完全にアルコールが代謝できずにその中間生成物であるアセトアルデヒド が体内に多量に存在するようになり、血液の流れによってそれが脳に到達すると、脳内ではそれを中和するためにより酸素を多く取り入れようと血管を拡張させるため、それに伴って周囲の神経が刺激されて頭痛として感じられるというもの
脳の髄液圧低下
脳は、頭蓋骨内部の髄液の中に浮かぶ形で存在する。アルコールが体内に取り込まれると、その高い浸透圧によって体内で保持している水分が失われるが、この時に髄液中の水分も失われて低圧状態になる。これによって脳周囲の神経や筋肉が刺激を受けて頭痛として感じられるというもの(低髄液圧症候群)
なお、どのアルコール飲料をどの程度飲めば頭痛が起こるということには個人差があるようだが、同一量を飲むと想定した場合、アルコール代謝能力が低い人ほど、アルコール度数が高い飲料ほど頭痛を起こしやすいとも言える。なお赤ワイン は、チラミンを含有するぶんだけ頭痛を起こしやすい。
治療と予防
基本的に頭痛の治療は薬物などによる対症療法が行われることが多いが、脳の疾患がある場合はその原因を取り除く治療も行われる。また、頭痛を引き起こす原因が生活習慣に存在する場合は、それを改善し取り除くことも推奨される。以下、主に対症療法で使用される薬物等を紹介するが、薬の服用や生活習慣の改善を行っても症状が緩和しないなどの場合は素人判断せず、脳外科などの専門医で相談する方が望ましい。
なお、これら薬物を長期に渡って常用すると体が薬に慣れてしまって効きにくくなったり、「薬の効果が切れる → 薬を飲む」という悪循環に陥って「薬物乱用頭痛 」と言われる症状が起こることがある。また、頭痛治療薬服用中にアルコール飲料を飲むことは、胃をあらす原因になったり、薬剤によっては体内で毒性の高い物質に変化するなどの弊害を起こすことがある。
治療と生活習慣改善による予防
緊張型頭痛 (英 : Tension headache )
片頭痛 (英 : migraine )
軽症ではアスピリン ・イブプロフェン ・ナプロキセン などの NSAIDs 、中等症以上の頭痛や過去に NSAIDs の効果がなかった場合にはトリプタン系製剤を服用する。プリンペラン など制吐薬、コントミン などのドーパミン 2受容体阻害剤も有用である。トリプタン系製剤投与にもかかわらず再燃が多い場合、エルゴタミン /カフェイン 製剤が使われることがある。
トリプタン系薬剤
マクサルト錠・RPD
レルパックス
ゾーミッグ
イミグラン錠・点鼻・注射
アマージ
過労やストレスを溜めないよう、こまめに気分転換をはかる。睡眠不足・睡眠のとり過ぎも片頭痛が起こりやすくなる要因となるので、規則正しい生活を心がける。頭部への直射日光を避ける。片頭痛の場合、安静にして痛むところを指で軽くおさえたり、冷やしたりすると痛みを緩和できる場合がある。まれにカフェイン 飲料が効くこともある[ 5] 。
予防策として、脱水症状 を避けるため水分補給を心がけること(特に起床時)や、ビタミンB2 やマグネシウム を多く含む食品を摂取すると良いという説がある。また、ハーブ療法では西洋フキ (バターバー)やナツシロギク(フィーバーフュー)などが知られている。
群発頭痛(英 : Cluster headache =クラスターヘッドエイク)
ベラパミル (NICEはこれが効果が示さない場合は専門家の支援を求めるべきだと勧告している)
純酸素 吸入法による治療、トリプタン系製剤の注射。
頭痛が発生している時の飲酒は避ける。また、多量の飲酒も避ける。頭痛が起こりそうな時、深呼吸をすると予防できることがある。
二日酔いの頭痛
解熱鎮痛薬、水分・糖分の投与など。
大量の飲酒を避けること。蒸留酒でアルコール度数の高いものは水などで薄めて飲むこと。短時間で一気に飲むより、ゆっくりと時間をかけて飲むこと。飲酒時にはアルコールの吸収速度を遅らせるため、適宜食べ物もいっしょに摂取すること。入浴はアルコールの代謝が逆に遅くなる。
頭痛予防薬
片頭痛の予防薬として「バルプロ酸ナトリウム 」「カルシウム拮抗薬 (きっこうやく)」「β遮断薬 (ベータしゃだんやく)」などの服用がなされる。
Ca拮抗薬にはミグシス 、テラナス などがある。β遮断薬にはインデラル がある。
市販頭痛薬の主な成分
主に「痛みを引き起こす物質の合成を抑える」「痛みを感じる中枢をブロックする」の2タイプに分けられる。
英国国立医療技術評価機構 (NICE)のガイドラインでは、アセトアミノフェン ・アスピリン ・NSAID を単独または併用の服用が、月に15日以上ある状態が3ヶ月以上続く場合、薬物乱用性頭痛の可能性が疑われるとしている。NICEは急性期の頭痛患者に対して薬物乱用頭痛 のリスクを説明することを勧告している。
パラセタモール (英 : Paracetamol )
アセトアミノフェン とも呼ばれるもので、脳の痛みを感じる中枢(痛覚中枢・つうかくちゅうすう)に働きかけて痛みを鎮める。このアセトアミノフェンとカフェイン・エテンザミドを合わせた「ACE処方」と呼ばれる組み合わせで用いられることが多い。アセトアミノフェンは抗炎症作用をほとんど持っていないが、アスピリンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)と異なり、副作用が無ないという利点を持っている。
アスピリン (英 : Aspirin )
アセチルサリチル酸 とも呼ばれるもので、痛みを引き起こす原因物質の1つであるプロスタグランジンの合成を抑え、炎症に伴う痛みを緩和する。粘膜を荒らしたり、潰瘍を作る原因にもなりやすいので、胃を保護する成分と併用することが多い。
イブプロフェン (英 : Ibuprofen )・イソプロピルアンチピリン
アセチルサリチル酸同様の解熱・鎮痛・抗炎症成分だが、医療現場で使用されていた成分を市販薬に転用しており、抗炎症作用がやや強いとされる。イブプロフェンは全ての非選択性NSAIDの中で最も胃腸障害が少ない。
ビタミン・補酵素・アミノ酸など
ミトコンドリア関連
片頭痛を伴うミトコンドリア病 (ミトコンドリア脳筋症)の場合は、ナイアシン (ビタミンB3)、ビタミンB1 、ビタミンB2 、リポ酸 や、コエンザイムQ10 の補給が行われている[ 6] 。これらはミトコンドリア内のクエン酸回路 および電子伝達系 を回すために必要となる栄養素である。また、慢性片頭痛は、反復性片頭痛よりもビタミンB2 (リボフラビン)やコエンザイムQ10の欠乏が多いとする研究が存在する[ 7] ものの、これらのサプリメントが片頭痛を予防するかはまだ分かっていない[ 7] 。ビタミンB2はレバー に、コエンザイムQ10はハツ に多く含まれている。
また、ミトコンドリア病の治療において、タウリンの補給も試みられている[ 8] [ 9] 。ミトコンドリアでのタンパク質合成にはタウリンが必要となるものの、ミトコンドリア病の一種であるMELAS およびMERRF の患者ではタウリンと転移RNA (tRNA) の結合減少が指摘されており、その解明が進んでいる[ 10] [ 11] 。なお、片頭痛患者は、片頭痛に伴い血漿および脳脊髄液にタウリンが放出されるとする研究がある[ 12] [ 13] ものの、原因は不明。
また、筑波大学の研究によれば、アミノ酸のグリシン は、老化による後天性ミトコンドリア呼吸欠損を回復するとしている[ 14] ものの、グリシンが頭痛に効くかは不明。片頭痛患者は、脳脊髄液のグリシン量が健常者よりも多いとされる[ 12] 。
レスベラトロールはミトコンドリア機能を改善するとされる[ 15] [ 16] が、頭痛に効くかは不明。逆に、レスベラトロールの副作用によって頭痛が起こる場合もある[ 16] 。ミトコンドリアは褐色脂肪細胞 に多く含まれているが、マウス実験において褐色脂肪細胞はSIRT1の活性化により増えるとされており[ 17] 、レスベラトロールはそのSIRT1を直接活性化するとみられていたが、後にその直接的な活性化は間違いであり、蛍光分子の導入により起きていたことが判明した[ 18] 。レスベラトロールはイタドリ に多く含まれている。
アセチル-CoA不足
クエン酸回路の燃料となるアセチル-CoA を生成するための解糖系 及びβ酸化 (脂肪酸代謝) も重要となる。
補酵素A (CoA) は解糖系および脂肪酸代謝の両方において必須となっているが、その補酵素Aの合成にはパントテン酸が必要となる。パントテン酸欠乏症でも頭痛が起きるとされる[ 19] 。
また、脂肪酸代謝ではL-カルニチン が必要となる (カルニチン#役割 )ほか、解糖系ではグルコースのリン酸化にマグネシウム イオンが必要となる。酵素欠乏によるカルニチンレベル低下は片頭痛の原因となりうるとの報告がある[ 20] 。また、L-カルニチンおよびマグネシウムの摂取は偏頭痛に効果のある可能性がある[ 21] 。
低血糖症 でも頭痛が起こりうる[ 22] 。この場合、ブドウ糖 の補給が行われている。
酸欠
ミトコンドリアの好気的呼吸には酸素が必要となるため、酸素欠乏症 や高山病 などにより酸欠 状態になることによっても頭痛が起こる。この場合、酸素吸入 などが行われる。酸素吸入は群発頭痛 の治療にも使われている[ 23] ほか、片頭痛や緊張性頭痛などの他の頭痛にも効果のある可能性がある[ 24] [ 25] [ 26] 。
また、酸素を運ぶ赤血球 が減って貧血 になることでも、頭痛が起こりうる[ 27] [ 28] 。鉄欠乏性貧血 の場合、鉄分や鉄分の吸収を助けるビタミンC の補給が行われている。悪性貧血 の場合、ビタミンB12 の補給が行われる。
なお、セリアック病 などによる消化器官の損傷も、長期的に鉄欠乏性貧血や悪性貧血を引き起こしうる。セリアック病の場合は、グルテンフリー 食品への切り替えが行われている。
血液の流れが阻害されて酸素の供給が滞ることでも頭痛が起こりうる。例えば、多血症 は赤血球が多くなることで血流を鈍くし、その結果頭痛を起こす[ 29] 。脱水 によっても相対的多血症 が起き[ 29] 、頭痛が起こりうる[ 30] 。脱水の場合は、水分と電解質の摂取が行われる。なお、逆に水分過剰の場合でも頭痛が起こりうる (#頭蓋内圧の上昇 )。
頭蓋内圧の上昇
頭蓋内圧 の上昇でも、頭痛が起こりうる[ 31] 。
頭蓋内圧上昇の原因の一つとして低ナトリウム血症 がある[ 32] 。低ナトリウム血症には、様々な要因によるナトリウム欠乏や、水中毒 (水分過剰) などがある。水分過剰の場合は水分の摂取を控える必要が有る。ナトリウム欠乏の場合は塩化ナトリウム の補給が行われている。
また、脳虚血は神経細胞を守るためにヒスタミン 放出を促し[ 33] 、ヒスタミンは脳浮腫 を誘導して[ 33] 頭蓋内圧を上昇させる。そのため、脳虚血は群発頭痛 (別名ヒスタミン頭痛) を引き起こす。群発頭痛の場合は酸素吸入 が行われている[ 23] 。
ヒスタミン頭痛はヒスタミン食中毒 のようなヒスタミンの直接摂取でも起こりうる。ヒスタミンを含有する食品の摂食は注意が必要となる。
神経障害
片頭痛患者は三叉神経 の髄鞘 (別名ミエリン鞘。神経の被膜部分) に異常があるとの報告が存在する[ 34] 。
髄鞘の構成要素にはセラミド とホスファチジルコリン より合成されるスフィンゴミエリン が存在するが、エピソード性片頭痛患者は血清中の全セラミド 量及びジヒドロセラミド量が少ないとの報告がある[ 35] 。セラミドはDe novo経路 により、パルミトイル-CoA (英語版 ) とL-セリン などから合成される。また、マウス線維芽細胞でのin vitroの実験によれば、ホスファチジルセリン もセラミド合成に使われるとされる[ 36] 。しかし、L-セリンやホスファチジルセリンの摂取が頭痛を防ぐかは分かっていない。関係は不明だが、ホスファチジルセリンとホスファチジン酸を含むレシチン の摂取に、(しばしば頭痛を伴う)月経前症候群 (PMS) への効果があるとする研究がある[ 37] 。
また、ネルボン酸 も髄鞘の構成要素となっている。ネルボン酸の摂取は脱髄 を予防できる可能性があり[ 38] [ 39] 、(頭痛を伴うこともある)脱髄疾患 に有益な可能性がある[ 39] 。その他、高血圧の片頭痛患者は突発性難聴 になりやすいとされる[ 40] が、突発性難聴のリスク因子にはネルボン酸やコエンザイムQ10の低レベルがあるとする研究がある[ 41] 。しかし、ネルボン酸の摂取が片頭痛や片頭痛に関連する突発性難聴を防ぐかは分かっていない。
重金属 中毒によって神経等が冒された場合も頭痛が起こりうる。例えば、鉛中毒 になった場合[ 42] 、気化した金属水銀を吸い込んで水銀中毒 になった場合[ 43] 、カドミウムを吸引してカドミウム中毒 になった場合などに頭痛が起こりうる[ 44] 。水銀体温計 や蛍光灯 が割れた場合は、水銀を吸い込まないように注意が必要となる。
また、頭痛の一つに頭部神経痛があり、これは頭部の末梢神経障害 (ニューロパチー ) による疼痛 となっている。末梢神経障害の原因の一つに、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12レベルの低下が存在する[ 45] (栄養障害ニューロパチー )。この場合、これらビタミンの補給が行われる。
糖尿病 でも末梢神経障害の起こる可能性があり[ 45] (糖尿病性神経障害 )、それによっても頭部神経痛が起こりうるという報告がある[ 46] 。糖尿病では、ビオチン (ビタミンB7) と三価クロム の同時補給に血糖値を下げる効果のある可能性がある[ 47] 。なお、糖尿病の治療では砂糖や炭水化物などの糖質を控えたり (糖尿病の食事療法 )、薬を使ったりによって血糖値を下げることが行われているが、これによって低血糖症 になることでも頭痛が起こりうる (#アセチル-CoA不足 )。
還元型グルタチオンレベルの低下
還元型グルタチオン (GSH) は脳における酸化ストレス の保護に重要となっている[ 46] [ 48] [ 49] が、関係は不明なものの、還元型グルタチオン レベルの低下は片頭痛の重さに相関するいう報告がある[ 50] 。グルタチオンはL-グルタミン酸 、L-システイン 、グリシン より構成されており、グルタチオンの赤血球濃度はL-システイン及びグリシンの経口補給によって上げることができるとされる[ 51] ものの、それらの摂取が頭痛に効くかは不明。
ライム病 は頭痛の原因の一つであるが、ライム病を引き起こすボレリア・ブルグドルフェリ菌は、L-システインを吸収することにより増殖率が上がり[ 52] 、また、宿主のL-システインを減らすことで宿主のグルタチオンレベルを低下させる可能性がある[ 53] 。
アレルギー性鼻炎 も頭痛の原因の一つである[ 54] が、ラットでの実験によればアレルギー性鼻炎はグルタチオンレベルを低下させる[ 55] とされ、実際のアレルギー性鼻炎患者もグルタチオンレベルが低いとの報告がある[ 56] 。アレルギー性鼻炎はアラキドン酸-5-リポキシゲナーゼ によるアラキドン酸 からのロイコトリエン A4合成を促し[ 57] [ 58] 、ロイコトリエンC4シンセターゼ (英語版 ) がグルタチオンを消費してロイコトリエン A4からシステイニルロイコトリエン を生成する[ 57] [ 59] 。
また、グルタチオンレベルの低下は慢性副鼻腔炎や慢性中耳炎などの慢性炎症とも関係があるとされる[ 60] [ 61] 。
アルギニン関連
一酸化窒素 (NO) は頭痛を引き起こすと見られている (NO誘発性片頭痛)[ 62] が、体内において一酸化窒素は一酸化窒素合成酵素 によってL-アルギニン から生成される。
アルギニンの生合成は尿素回路 で行われているが、関係は不明なものの、慢性尿素回路 障害の症状にも頭痛が存在する[ 63] 。また、頭痛を持つ非高アンモニア血症のオルニチントランスカルバミラーゼ 欠損症患者は、頭痛を持たない同病患者よりもNOx及びアルギニンレベルが低いという報告が存在する[ 63] 。
ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作症候群 (MELAS) においては、L-アルギニンの摂取が(頭痛を含む)その症状を改善するとされる[ 64] 。
アレルギー性鼻炎 は頭痛の原因の一つである[ 54] が、アレルギー性鼻炎では鼻粘膜においてL-アルギニン分解酵素であるアルギナーゼ の発現レベルが上昇しているという報告がある[ 65] 。関連は不明だが、L-アルギニンとL-グルタミンの組み合わせが肥満細胞におけるロイコトリエンC4の遊離を防ぐというin vitroな研究が存在する[ 66] 。しかし、L-アルギニンの摂取は、逆にアレルギー反応を引き起こす可能性がある[ 67] 。
また、体内の細菌には、宿主のアルギニンやその代謝物を減らして、自らのエネルギー源とするものが存在する[ 68] 。歯周病 は片頭痛の原因の一つとして疑われている[ 69] が、関連は不明なものの、主な歯周病の病原菌であるポルフィロモナス・ジンジバリス は、他の口腔細菌と異なりペプチジル-アルギニンデイミナーゼ (英語版 ) によってタンパク質-アルギニンの代謝を行っている[ 70] 。高気圧酸素治療 は歯周病にも効果があるとされる (ただし、スケーリング・ルートプレーニング と組み合わせた方が効果的とされる)[ 71] 。
粘膜等の炎症
急性副鼻腔炎 からくる頭痛の場合、主要な原因はウイルスにあるため、原因ウイルスによってはHSPA5を阻害する没食子酸エピガロカテキン (EGCG)に効果のある可能性がある。没食子酸エピガロカテキンは緑茶 に多く含まれている。
また、上咽頭炎でも咽頭痛と共に頭痛が起こるという報告がある[ 72] 。
後部尿道炎と(頭痛を伴うこともある)神経衰弱 に関係があるとする古い報告も存在する[ 73] 。
ナイアシン欠乏によって起こるペラグラ も頭痛を引き起こす[ 74] 。ナイアシン (ビタミンB3)は粘膜の健康に保つために必要であり、ナイアシンの摂取はペラグラ患者の粘膜の痛みを緩和する[ 75] 。またナイアシンは、作用機序が不明ながら一部の頭痛に効果があったという報告がある[ 76] 。
ビタミンA過剰症 も頭痛を引き起こす[ 77] 。ビタミンA過剰症は皮膚や粘膜を乾燥させ[ 77] 口角炎 などを引き起こす[ 78] 。ビタミンA過剰症の場合、ビタミンAの摂取を控える必要がある。一方、ビタミンA欠乏については、粘膜の上皮化生を起こすという報告がある[ 77] ものの、頭痛との関係は報告されていない。
ビタミンD欠乏を伴う片頭痛も存在する[ 7] 。頭痛との関係は不明だが、ビタミンDには慢性炎症を抑制する効果があるとされる[ 79] [ 80] 。
その他
抗酸化物質のアスタキサンチン は眼精疲労に効くとされており[ 81] 、眼精疲労に伴う緊張性頭痛にも効く可能性がある (なお、アスタキサンチンは酸化ストレスを下げミトコンドリア機能を改善する効果があるとされ[ 82] 、また、カルニチン による筋肉内の脂質代謝を促すとされる[ 83] )。アスタキサンチンは鮭などに多く含まれている。
そのほか、ビタミンB12の補給に頭痛軽減の効果のある可能性がある。
首から上の神経痛
頭痛の分野からは、やや外れるが、神経痛とはいえ頭痛との区別がつきにくい場合がある。
次に代表するものは鎮痛剤よりも坑てんかん薬などの使用が望ましい。
三叉神経痛
三叉神経に何らかの異常が生じて、顔面の左右いずれかに焼け火箸を突き刺されるような痛みを生じる病気。
原因は、三叉神経の脳幹に入る直前の弱い部分に、動脈や静脈が直接ぶつかり、神経を圧迫することである。痛みは非常に強く、手術によって改善される。
後頭神経痛
群発性頭痛と区別しにくいが、頭痛とは異なるものであり、あまり良く知られていない。
首の後ろの神経(頚(けい)神経)が刺激され、耳の後ろ、頭の付け根、側頭部などに瞬間的な針で刺されたような痛みを感じる。どちらかというと浅いところに感じる痛み。
また髪の毛を触るとビリビリした感じがすることもある。多くは首の骨の変形やヘルニア、筋肉などの炎症、風邪や中耳炎の後などに発症しやすいと考えられる。
出典
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参考文献
関連項目
外部リンク
国際頭痛分類(ICHD) (英語版 )
ICHD 二次性
ICHD 5.2C: 頭部または頸部の外傷に起因する頭痛 ICHD 7.2C: 非血管性の頭蓋内病変による頭痛 ICHD 8.2C: 物質またはその離脱による頭痛
ICHD 13.2C : 頭部神経痛および中枢性顔面痛 その他