ザンドロ・ヴァーグナー
ザンドロ・ヴァーグナー(Sandro Wagner, 1987年11月29日 - )は、西ドイツ・ミュンヘン出身の元サッカー選手、サッカー指導者。現役時代のポジションはフォワード。 経歴クラブ1995年からバイエルン・ミュンヘンのユースチームに所属し、トップチームに昇格すると2007年7月25日に行われたDFLリーガポカールのVfBシュトゥットガルト戦で初ゴールを決めた[1]。2007-08シーズンにブンデスリーガで4試合に優勝を経験したほか、下部チームのバイエルン・ミュンヘンIIで通算44試合に出場した[2]。 2008年6月、ブンデスリーガ2部のMSVデュースブルクに移籍し、2010年1月31日、ヴェルダー・ブレーメンに移籍した。ブレーメンではUEFAチャンピオンズリーグで4試合に出場したが[2]、2012年1月から同年6月30日まで1.FCカイザースラウテルンへ期限付き移籍をした[3]。 2012年、ブンデスリーガ2部のヘルタ・ベルリンと2年契約を締結し[4]、監督のヨス・ルフカイの下で通算75試合に出場した[2]。 2015年8月、SVダルムシュタット98と2年契約を締結した[2]。それまでの選手キャリアにおいてヴァーグナーは目立った成績を残すことができず、各クラブの監督やサポーターからも低評価を受けていたが、ダルムシュタットへの加入後は得点力を開花させ、2015-16シーズンには14得点をあげる活躍を見せた[5]。 2016年6月、TSG1899ホッフェンハイムへ移籍した[6]。契約期間は2019年までの3年間[6]。ホッフェンハイムへの加入後も好調なプレーを維持し、ブンデスリーガ第13節終了の時点で12試合に出場し7得点をあげている[5]。最終的に31試合11得点と2年連続で二桁得点と結果を残し、クラブ史上初となる国際大会の出場権獲得に貢献した[7]。 2017年7月にはホッフェンハイムとの契約期間をさらに1年延長[7]、同年12月16日のブンデスリーガ第17節終了時点で公式戦50試合に出場し18得点を記録した[8]。その一方で2017-18シーズンの最中には、ロベルト・レヴァンドフスキのバックアップメンバーを求めるバイエルン・ミュンヘンへの移籍話が浮上していた[9]。 同年12月21日、古巣バイエルン・ミュンヘンへ9年半ぶりの復帰が決まった[10]。契約期間は2018年1月1日から2020年6月30日までの2年半[8]。2018年1月27日、古巣のホッフェンハイム戦で移籍後初得点を決めた[11]。 2019年1月30日、中国スーパーリーグに所属する天津泰達への移籍が発表され、2年契約を結んだ[12]。2020年7月25日、個人的な理由から契約を解除し退団。 代表代表レベルではU-21ドイツ代表として8試合に出場した経験がある[2]。2009年、スウェーデンで開催されたUEFA U-21欧州選手権2009では決勝のU-21イングランド代表戦で2得点をあげる活躍を見せ[2]、メスト・エジルやマッツ・フンメルスやサミ・ケディラらとともに優勝に貢献した[2][13]。 2017年5月、ロシアで開催されるFIFAコンフェデレーションズカップ2017のドイツ代表メンバーに選出された[14]。同年6月6日に行われたデンマーク代表との国際親善試合で代表デビューを飾ると[15]、同年6月10日に行われた2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選のサンマリノ代表戦では16分にヨシュア・キミッヒのクロスから代表初得点を決め、29分にもアミン・ユネスのパスから得点、さらに85分にはキミッヒのクロスからヘディングシュートを決めハットトリックを達成した[16]。 コンフェデレーションズカップではグループリーグ第1戦のオーストラリア代表戦で先発出場したものの[17]、この試合以降は出場機会がなかったが、優勝メンバーに名を連ねた[18]。 2018 FIFAワールドカップのメンバーには選ばれなかった。 指導者経歴2021年6月25日、SpVggウンターハヒンクの監督に就任することが発表された[19]。 2023年9月、ドイツ代表のコーチに就任した。 人物技術的には粗さがあるが[5]、前線からの積極的なチェイシングや屈強な身体を生かしたボールキープで味方の攻撃をサポートする[20]。また、ペナルティーエリア内では身体を投げ出すような積極果敢なプレーを得意としており[20]、TSG1899ホッフェンハイムの元チームメイトのセバスティアン・ルディは「最前線に戦車のような彼がいるだけで素晴らしい」と評している[21]。 プロデビュー以来、目立った実績を残すことができなかった苦労人であるが、その一方で「俺はここ数年、ドイツで最も優れた圧倒的なフォワードだ」と公言してはばからない強気な性格であり、メディアやファンからは批判の対象となっている[5][20]。ホッフェンハイムの監督であるユリアン・ナーゲルスマンは「彼は試合に挑む上で必要なモチベーションと、闘争心をチームに持ち込んでくれる」と評しているが、後先のことは考えず、思ったことを率直に口に出すという彼の姿勢は、ドイツ国内でも評価が分かれている[5]。 代表歴出場大会
試合数
代表での得点
タイトルクラブ
代表脚注
外部リンク |