マッツ・フンメルス (Mats Julian Hummels 、1988年 12月16日 - )は、西ドイツ ・ノルトライン=ヴェストファーレン州 ベルギッシュ・グラートバッハ 出身のサッカー選手 。セリエA ・ASローマ 所属。ドイツ代表 。ポジションはDF 、MF 。マッツ・フメルス と表記されることもある。
来歴
バイエルン・ミュンヘン
バイエルン・ミュンヘン の下部組織出身。1995年にバイエルンの下部組織に入る。2006年12月19日、バイエルンと2010年までのプロ契約を締結。2007年5月19日、シーズン最終戦の1.FSVマインツ05 戦でトップチームデビュー。しかしバイエルンでの試合出場は、この試合のみとなっている。
ボルシア・ドルトムント
2008年1月3日にレンタルでボルシア・ドルトムント に移籍。当時19歳ながらすぐにレギュラーに定着した。その後、2009年2月1日にドルトムントに完全移籍した[ 2] 。
2010-11シーズンはネヴェン・スボティッチ とコンビを組み自己最多の32試合に出場。当時のブンデスリーガ記録にあと1と迫るリーグ最小の22失点を記録した守備陣の中心として活躍し、ドルトムントのブンデスリーガ制覇に貢献した[ 3] 。このシーズンのフンメルスは1試合あたりのファール数が欧州主要リーグのCB中最小で、イエローカードも2枚しか受けていなかった[ 3] 。2012-13シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ 決勝に進出したが、バイエルンに敗れた。
バイエルン・ミュンヘン複帰
2016年4月29日にボルシア・ドルトムント がフンメルスの古巣のバイエルン・ミュンヘン への移籍希望を発表。その後5月10日にバイエルン側が移籍金3800万ユーロと成果ボーナスでの移籍を発表した。契約は5年間[ 4] [ 5] 。在籍中は3度のリーグ制覇とポカール優勝を成し遂げたが、チャンピオンズリーグ制覇はならなかった。
2018-19シーズンには国内二冠とともに自身もキッカー誌の選ぶポジション別ランキングの首位を獲得した。
ボルシア・ドルトムント復帰
2019年6月19日、ボルシア・ドルトムント に3800万ユーロで復帰することが発表された[ 6] [ 7] 。2020-21シーズン、10月24日、シャルケ とのルールダービー で同ダービーでの初ゴールを決め勝利した[ 8] 。同シーズンはポカール優勝を果たした。2023-24シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ 、パリ・サンジェルマン との準決勝第2戦では決勝ゴールを奪ってチームの決勝進出に貢献した[ 9] 。決勝ではレアル・マドリード に惜敗したが、大会公式ベストイレブンに選出された[ 10] 。6月14日に契約満了により退団することが発表された[ 11] 。
ASローマ
レヴァークーゼン、ブライトン などが移籍先として報じられていたが[ 10] 、2024年9月4日、ASローマ にフリーで加入した[ 12] [ 13] 。しかし、加入後、ダニエレ・デ・ロッシ 監督、後任のイヴァン・ユリッチ 監督からも殆ど起用されなかった[ 14] 。クラウディオ・ラニエリ が監督に就任するとUEFAヨーロッパリーグ のリーグフェーズ第5節、トッテナム 戦で初めて先発起用され、試合終了間際に移籍後初ゴールとなる同点弾を決めて2-2の引き分けに貢献した[ 15] 。
代表経歴
U-21ドイツ代表 の一員としてUEFA U-21欧州選手権2009 に出場し、優勝に貢献。
2010年5月13日のマルタ との親善試合に途中出場し、フル代表デビュー。同年11月17日のスウェーデン 戦で初のフル出場を果たした。2012年5月26日のスイス との親善試合で代表初得点を記録[ 16] 。
2014 FIFAワールドカップ ではグループリーグ 初戦のポルトガル 戦で得点を記録。準々決勝 のフランス 戦ではFKからのヘディングで決勝点を挙げ、大会選定のマン・オブ・ザ・マッチに選出された[ 17] 。決勝でアルゼンチン を破り優勝、大会ベストイレブンに選出された。
2018 FIFAワールドカップ ではグループリーグ初戦と第3戦に出場したが、第3戦の韓国 戦では数度の決定機を外してしまい、0-2と敗れグループリーグ敗退となった[ 18] 。その後は約2年半に渡り代表を外されていたが、2021年5月にUEFA EURO 2020 に臨む代表メンバーとして招集を受けた[ 19] 。本大会ではグループステージ第3節のハンガリー戦でハフェルツのゴールをヘディングでアシスト、決勝トーナメント進出に貢献した[ 20] 。
プレースタイル
ゲームの流れを読み、適切なポジショニングとマークでFWに仕事をさせず、また上述したようにファールも少ない[ 3] 。ボールを保持するとドリブルとロングパスで攻撃の起点となり、プレーメーカーのような働きもする[ 3] 。
人物
個人成績
クラブ
所属クラブ
リーグ
シーズン
背番号
リーグ戦
カップ戦
UEFA主催
その他
合計
出場
得点
出場
得点
出場
得点
出場
得点
出場
得点
ドルトムント
ブンデスリーガ
2007–08
15
13
0
3
0
—
—
16
0
2008–09
12
1
1
0
1
0
—
14
1
2009–10
30
5
3
0
—
—
33
5
2010–11
32
5
2
0
8
0
—
42
6
2011–12
33
1
6
1
6
1
1
0
46
3
2012–13
28
1
2
1
11
1
1
0
42
3
2013–14
23
2
4
0
6
0
1
0
34
2
2014–15
24
2
4
0
4
0
—
32
2
2015–16
30
2
6
0
14
1
—
50
3
通算
225
19
31
2
50
4
3
0
309
25
バイエルン
ブンデスリーガ
2016–17
5
27
1
5
2
9
0
1
0
42
3
2017-18
26
1
5
1
9
1
1
0
41
3
2018-19
21
1
5
0
6
1
1
0
33
2
通算
74
3
15
3
24
2
3
0
116
8
総通算
342
27
46
5
74
6
7
0
469
38
代表歴
ドイツ代表 でプレーするフンメルス (2011年)
出場大会
試合数
国際Aマッチ 78試合 5得点(2010年-2023年)[ 22]
ドイツ代表 国際Aマッチ
年 出場 得点
2010
2
0
2011
10
0
2012
11
1
2013
5
1
2014
10
2
2015
6
0
2016
11
0
2017
7
1
2018
8
0
2021
6
0
2022
0
0
2023
2
0
通算
78
5
得点
タイトル
クラブ
2010-11シーズンのブンデスリーガ優勝時
ボルシア・ドルトムント
バイエルン・ミュンヘン
代表
U-21ドイツ代表
ドイツ代表
個人
FIFAワールドカップ・ベストイレブン:2014
ブンデスリーガベストイレブン : 6回 (2012–13, 2013–14, 2015–16, 2016–17, 2017–18, 2020–21)
Kickerベストイレブン : 7回 (2009–10, 2010–11, 2011–12, 2013–14, 2015–16, 2017–18, 2019–20)
UEFAヨーロッパリーグ ベストイレブン : 2015-16
UEFAチャンピオンズリーグ ベストイレブン : 2023-24
脚注
^ a b “Mats Hummels ”. Borussia Dortmund. 2023年1月2日 閲覧。
^ Hummels to Dortmund: Former FCB youth makes loan move permanent FC Bayern München AG 2009年2月6日
^ a b c d Goal.com50:マッツ・フンメルス(42位) Goal.com 2011年7月31日
^ フンメルスがバイエルンに合流「おかえりと再会するのはいいこと」 - サッカーキング 2016年8月6日
^ “FC Bayern sign Mats Hummels ”. fcbayern.de (10 May 2016). 10 May 2016 閲覧。
^ BVB vor Transfer von Mats Hummels - bvb.de 2019年6月20日
^ “マッツ・フメルス、バイエルンからドルトムントへ復帰 ”. キッカー日本語版 (2019年6月20日). 2019年6月20日 閲覧。
^ “ドルトムントDFフンメルス、ルール・ダービー初得点に歓喜「やりたいことリストの最上位だった」 ”. www.sanspo . 2020年11月3日 閲覧。
^ “在籍14年のフンメルスが千金弾! ドルトムントが再びパリSGを1-0撃破、11年ぶりのCL決勝進出! 仏王者はゴールが遠く涙 ”. サッカーダイジェストWeb編集部 (May 8, 2024). July 15, 2024 閲覧。
^ a b “フンメルス、35歳にしてプレミア初挑戦の可能性…“新体制”のブライトンが獲得を検討か ”. サッカーキング (August 7, 2024). September 5, 2024 閲覧。
^ “ドルトムントがフンメルス退団を発表「13年以上にわたった私の黒黄の時代が終わる」 ”. ゲキサカ (June 14, 2024). July 15, 2024 閲覧。
^ “Mats Hummels è un nuovo calciatore giallorosso ” (イタリア語). AS Roma (2024年9月4日). 2024年9月5日 閲覧。
^ “フンメルスの新天地はローマに決定! 昨季限りでドルトムント退団、自身初のセリエAへ ”. サッカーキング (2024年9月5日). 2024年9月5日 閲覧。
^ “フンメルス、今夏ローマ加入も出場23分間のみで冬の移籍を検討? オファーなければ現役引退へ ”. サッカーキング (November 16, 2024). November 29, 2024 閲覧。
^ “スパーズvsローマの激闘は劇的ドロー! フンメルス後半AT弾の新生ローマが土壇場で追いつく ”. 超サッカー (November 29, 2024). November 29, 2024 閲覧。
^ ドイツ、スイスに5失点黒星 Goal.com 2012年5月27日
^ France-Germany - Overview FIFA.com
^ [ https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=42713 精度を欠いたドイツ、捨て身の攻撃も韓国の逆襲に遭って歴史的敗北…グループステージ敗退を喫する【ロシアW杯】]Soccer Diigest web
^ “ミュラー&フンメルスが復帰! ドイツがレーヴ監督最後の大舞台・EURO2020のメンバー発表 ”. サッカーキング (2021年5月19日). 2021年5月21日 閲覧。
^ “ゴレツカ弾で84分に追いついたドイツ、“死の組”を2位で突破!ハンガリーはあと一歩で涙 ”. サッカーダイジェスト (2021年6月24日). 2021年6月24日 閲覧。
^ 香川同僚のフンメルスがミュンヘンで挙式…お相手とは7年越しのゴールイン soccerking 2015年6月16日
^ マッツ・フンメルス - National-Football-Teams.com
関連項目
外部リンク