セシリア・ブレークフス
セシリア・ブレークフス(Cecilia Braekhus、1981年9月28日 - )は、ノルウェーの女子プロボクサー、元女子キックボクサー。ボリーバル県カルタヘナ出身。現WBC女子世界スーパーウェルター級暫定王者。元WBA・WBC・IBF・WBO女子世界ウェルター級王者。世界2階級制覇王者。 2019年11月30日には自身の持つ連続世界王座最多防衛数を25(WBC)まで更新、男子ヘビー級王者ジョー・ルイスと並んで連続世界王座防衛数の世界記録を保持している。 来歴キックボクサー・アマチュア時代コロンビアで生まれるが、2歳の時にノルウェーに養子に出された。 14歳でキックボクシングを始め、WAKO世界選手権で優勝した。 後にアマチュアボクシングに転向。2005年には欧州選手権で優勝。世界選手権では銀メダルを獲得した。アマチュアでは80戦75勝を残す。 プロ時代、3団体統一2007年1月20日、ドイツのプロモーターザウアーラント・イベントと契約をして、スイスでプロデビュー。 ドイツを主戦場としてKO勝利は2戦のみながら全勝を続ける。 2009年3月14日、ヴィニ・スコフガートとWBA・WBC女子世界ウェルター級王座決定戦を行い、3-0の判定勝ちを収めWBA・WBC王座獲得に成功した[1]。 2009年5月30日、フィンランドでエイミー・ユラトヴァックと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA・WBC王座の初防衛に成功した。 2009年9月12日、デンマークでルシア・モレッリと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA・WBC王座2度目の防衛に成功した。 2010年5月15日、デンマークで自身の持つWBA女子世界ウェルター級王座並びにWBC女子世界ウェルター級王座と空位のWBO女子世界ウェルター級王座を懸けビクトリア・シスネロスと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA・WBC王座は3度目の防衛、WBO王座獲得に成功した。 2010年10月30日、ドイツでミカエラ・ローレンと対戦し、7回40秒TKO勝ちを収めWBA・WBC王座は4度目、WBO王座は初防衛に成功した。 2010年11月20日、デンマークでエヴァ・ハラシと対戦し、3回27秒TKO勝ちを収めWBC王座は5度目、WBO王座は2度目の防衛に成功した。 2011年4月2日、デンマークでジル・エメリーと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座は4度目、WBC王座は6度目、WBO王座は3度目の防衛に成功した[2]。 2011年5月7日、デンマークでチーベル・ホールバックと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座5度目、WBC王座7度目、WBO王座4度目の防衛に成功した。 2011年12月3日、フィンランドでクーレイ・クピヒーと対戦し、10回57秒TKO勝ちを収めWBA王座6度目、WBC王座8度目、WBO王座5度目の防衛に成功した。 2012年6月2日、デンマークでWIBA・GBU女子ウェルター級王者のジェシカ・バログンと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座の7度目、WBC王座の9度目、WBO王座の6度目の防衛に成功した。 2012年9月22日、デンマークで元WBA・WBC女子世界スーパーライト級王者のアン=ソフィー・マシスと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座の8度目、WBC王座の10度目、WBO王座の7度目の防衛に成功した[3]。 2013年1月22日、WBCは女子世界3階級制覇王者ホリー・ホルムとWBA・WBC・WBO女子世界ウェルター級王者セシリア・ブレークフスの間で対戦するよう通達を出した。WBCダイヤモンド王座が懸けられるとのこと[4][5]。 2013年4月13日、デンマークで元WBC女子世界スーパーウェルター級王者ミア・セント・ジョンと対戦し、3回1分18秒TKO勝ちを収めWBA王座は9度目、WBC王座は11度目、WBO王座は8度目の防衛に成功した[6]。 2013年4月17日、前日の16日のホリー・ホルムの引退表明を受け、ブレークフスは凄くがっかりした[7]。 2013年9月7日、デンマークでWBO女子世界スーパーウェルター級王者オクサンディア・カスティーヨと対戦し、9回1分51秒TKO勝ちを収めWBA王座は10度目、WBC王座は12度目、WBO王座は9度目の防衛に成功した[8]。 2014年2月1日、デンマークでミリアム・ラマールと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座11度目、WBC王座は13度目、WBO王座は10度目の防衛に成功した。 2014年6月7日、ドイツでジェシカ・バログンと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座12度目、WBC王座14度目、WBO王座11度目の防衛に成功した。この試合でWBC王座の防衛数がスージー・ケンティキアンに並ぶ世界最多タイ記録となった。 2014年7月30日、WBAからスーパー王座に認定された。 4団体統一2014年9月13日、デンマークでIBF女子世界ウェルター級王者のイヴァナ・ハバジンと対戦し、3-0の判定勝ちを収め女子ボクサー史上初めて、男子を含めると2004年9月18日にミドル級でバーナード・ホプキンス以来となる主要4団体(WBA・WBC・IBF・WBO)の王座統一に成功した[9]。この試合でWBC王座の防衛数が女子世界王座の世界最多記録になった。 2014年11月29日、デンマークで元IBF女子世界スーパーウェルター級王者ジェニファー・レッツケと対戦し、3-0(100-90が2者、98-92)の判定勝ちを収めWBA王座は14度目、WBC王座は16度目、IBF王座は初、WBO王座は13度目の防衛に成功した[10]。 2016年2月27日、ドイツで4団体王座の防衛と空位のIBO女子世界ウェルター級王座決定戦としてクリス・ナムスと対戦し、3-0の判定勝ちを収めWBA王座は15度目、WBC王座は17度目、IBF王座は2度目、WBO王座は14度目の防衛に成功、IBO王座の獲得にも成功した[11][12]。 2016年10月1日、オスロのオスロ・スペクトラムでアン=ソフィー・マシスと対戦し、2回TKO勝ちを収め4年1ヵ月ぶりとなる再戦を制し、WBA王座の16度目、WBC王座の18度目、IBF王座の3度目、WBO王座の15度目、IBO王座の初防衛に成功した[13][14][15]。 2017年2月24日、オスロ・スペクトラムでWBC女子世界ウェルター級暫定王者のクララ・スヴェンソンと王座統一戦を行い、10回3-0(99-91×2、100-90)の判定勝ちを収めWBA王座の17度目、WBC王座の19度目、IBF王座の4度目、WBO王座の16度目、IBO王座の2度目の防衛に成功した[16]。 2017年6月9日、ベルゲンでWBC女子スーパーライト級王者のエリカ・ファリアスと対戦し、10回3-0(99-91×2、98-92)の判定勝ちを収めWBA王座の18度目、WBC王座の20度目、IBF王座の5度目、WBO王座の17度目、IBO王座の3度目の防衛に成功した[17][18][19]。この試合で自身の持つ連続女子世界王座最多防衛数を20に更新した。 2017年10月21日、サンネフヨルのストッケで元WBC女子世界スーパーウェルター級王者のミカエラ・ローレンと対戦し、6回TKO勝ちを収めWBA王座の19度目、WBC王座の21度目、IBF王座の6度目、WBO王座の18度目、IBO王座の4度目の防衛に成功した[20][21][22][23]。 2017年11月11日、WBOはブレークフスをWBOの2017年11月度の月間MVPに選出した[24]。 2018年5月5日、カリフォルニア州カーソンの スタブハブ・センター・テニスコートにて、HBOがボクシング放送開始以来45年間で初めて放送する女子の試合として[25][26]、ゲンナジー・ゴロフキンvsバネス・マーティロスヤンの前座で元WBC女子世界ミドル級王者のカーリー・レイスと対戦し、7回にダウンを奪われるも10回3-0(97-92、96-93×2)の判定勝ちを収めWBA王座の20度目、WBC王座の22度目、IBF王座の7度目、WBO王座の19度目、IBO王座の5度目の防衛に成功した[27]。この試合でブレークフスは5万ドル(約550万円)、レイスは2万ドル(約220万円)のファイトマネーを稼いだ[28]。 2018年7月21日、ロシア・モスクワのオリンピック・スタジアムにてオレクサンドル・ウシクvsムラト・ガシエフの前座でイナ・サグタコスキャと対戦し、10回3-0(98-92×2、97-93)の判定勝ちを収めてWBA王座の21度目、WBC王座の23度目、IBF王座の8度目、WBO王座の20度目、IBO王座の6度目の防衛に成功した。 2018年12月8日、カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センター・テニスコートにて、ボクシングを撤退するHBO最後の放送のメインイベントでアレクサンドラ・ロペスと対戦し、10回判定勝ちを収めてWBA王座の22度目、WBC王座の24度目、IBF王座の9度目、WBO王座の21度目、IBO王座の7度目の防衛に成功した。 2019年10月23日、エディー・ハーンのマッチルーム・ボクシングと契約した[29]。 2019年11月30日、モナコでビクトリア・ブストスと対戦し、10回判定勝ちを収めてWBA王座の23度目、WBC王座の25度目、IBF王座の10度目、WBO王座の22度目、IBO王座の8度目の防衛に成功した。 王座陥落2020年8月15日、オクラホマ州タルサでジェシカ・マッキャスキルと対戦。10回判定負けで王座の防衛に失敗し、プロデビューから13年、37戦目にして初敗北となった。世界王座の防衛回数25回は男子ヘビー級王者ジョー・ルイスと並んでいたが、世界記録更新はできなかった[30]。 2020年9月14日、ブレークフスがジェシカ・マッキャスキルとの再戦条項を行使した[31]。 2021年3月13日、テキサス州ダラスで世界女子ウエルター級4団体統一王者ジェシカ・マッキャスキルとダイレクトリマッチで再戦し、判定負けで王座の獲得に失敗した[32]。 2階級制覇2024年8月10日、ネバダ州ラスベガスでWBC・WBO女子世界スーパーウェルター級王者エマ・コズィンに挑戦する予定だったが、コズィンがアメリカの入国ビザを取得できなかったため欠場となり、急遽設置されたWBC女子世界同級暫定王座決定戦としてWBC女子世界ミドル級1位のマリセラ・コルネホと対戦し、10回判定勝ちで暫定王座の獲得に成功、2階級制覇を果たした [33]。 戦績
獲得タイトル
脚注
関連項目
外部リンク
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