下館駅
下館駅(しもだてえき)は、茨城県筑西市乙にある東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・真岡鐵道・関東鉄道の駅。筑西市の代表駅である[注釈 1]。 乗り入れ路線JR東日本・JR貨物の水戸線(旅客営業を行うJR東日本が第一種鉄道事業者、貨物営業を行うJR貨物が第二種鉄道事業者)、真岡鐵道の真岡線、関東鉄道の常総線が乗り入れ、接続駅かつ共同使用駅となっている。真岡線は当駅が起点、常総線は当駅が終点である。 真岡線は元々は水戸線ともども日本国有鉄道(国鉄)の路線であったため、当駅は国鉄(→JR)と関東鉄道の2社共同使用駅であった。しかし、真岡線が第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化の1年後の1988年に真岡鐵道に転換され、3社の共同使用駅となった。 水戸線の列車はほとんどが小山 - 友部間を直通するが、上り下りとも当駅始発・当駅止まりの区間列車が一部ある。真岡線では通年の土休日や長期休暇シーズンに走る「SLもおか」が当駅を発着する。 歴史
駅構造島式ホーム2面4線と単式ホーム1面1線、単式ホームの西側を切り欠いた切欠きホーム1線、合計3面6線のホームをもつ地上駅になっている。木造駅舎を有する。1番線から6番線まで、北側から順に番号が振られている。切欠きホームの1番線を真岡鐵道[1]、単式ホームの2番線と島式ホームの3・4番線をJR東日本、島式ホームの5・6番線を関東鉄道が使用する。 1・2番線に隣接する北口と、5・6番線上空にある南口の2か所の駅舎(改札口)を有する。改札口は3社線共用である(ただし精算が必要な際などにはどちらかの駅舎でしか受け付けていない場合もある)。各ホームは跨線橋で結ばれ、北口側の1・2番線ホームと3・4番線ホームにはエレベーターも設置されているが、5・6番線ホームおよび南口側には設置されていない。 関鉄常総線のホーム上には中間改札窓口があり、終日に渡って係員が配置され、関鉄常総線乗車券の改集札や精算を行う。ホーム出入口には簡易IC改札機があり、北口・南口・真岡鐵道線ホームから交通系ICカードで入場して関鉄常総線を利用する場合、ここで再度タッチを行う必要がある(逆も同様)。なお関鉄常総線は交通系ICカード全国相互利用サービスの対象外であるため、ICカードはPASMO・Suicaのみ利用可能となっている。 真岡鐵道線のホーム上ではSLもおか発車前や益子陶器市開催時などには真岡鐵道の社員が配置され、乗車券・SL整理券の発売や精算を行っている。またICカード圏外となる真岡鐵道線ホーム上にはJR線・関鉄常総線入出場専用の簡易IC改札機がある。
JR東日本所有の地上駅舎で、交通系ICカード対応の自動改札機・みどりの窓口・JRの通常の券売機と指定席券売機が設置されている。JR駅としては水戸統括センターの直営駅。管理駅であり、小田林駅 - 羽黒駅間の各駅を管理している。 関鉄常総線・真岡鐵道線の普通乗車券は券売機で購入でき、真岡鐵道線の回数券・定期券やSLもおか整理券はみどりの窓口で購入できる。関鉄常総線の定期券・回数券・企画乗車券(「TX&常総ライン往復きっぷ」など)は北口駅舎では購入できない。
関鉄所有の橋上駅舎で、跨線橋に接続しており、出改札窓口と簡易IC改札機(全国相互利用サービス対応)がある。券売機は関鉄のものとJRの通常の券売機が設置されており、真岡鐵道線の普通乗車券はJRの券売機で購入できる。 交通系ICカードへのチャージは関鉄の券売機のみで可能(PASMO・Suicaのみ)。また窓口では関東鉄道が受託運行している筑西市バスの定期券等の申し込みを受け付けている。 のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
貨物取扱JR貨物の駅は、車扱貨物の臨時取扱駅となっている。定期の貨物列車の発着はないが、関東鉄道常総線や真岡鐵道への車両を輸送する甲種輸送列車が発着する。 かつては駅の友部寄りにミツウロコ専用線があった。また、北口駅舎の東側には過去に荷役設備が存在し、現在その跡地の一部は関連会社のジェイアール貨物・不動産開発が管理する月極駐車場となっている[14]。 利用状況年度別1日平均乗車人員(1998年度以降)
1998年度(平成10年度)以降の推移は以下のとおりである。
年度別1日平均乗降人員(1998年度以降)1998年度以降の推移は以下のとおりである。
駅周辺当駅は下館市街地の南端にある。北口・南口ともにタクシー乗り場がある。下館の街は、筑西市合併後も下館と呼ばれ、当駅を始め学校や行政機関、様々な施設名などにもその名が使用されているが、正式地名としての「下館」は存在していない。 市街地の地番は地名抜きで甲乙丙の順につけられているが、通常「大町」「稲荷町」「金井町」などの通称地名で呼ばれ、地名を示す標識には括弧書きで通称地名(例:甲(大町))が記載されている。例えば、筑西市役所のある地点は筑西市「丙」であるが、通称地名でいうと「田中町」にあたる。 市街地には石蔵造りや大正モダン風の建物など江戸時代から昭和初期にかけての年代物の建築物が混在している。 北口
南口バス路線昭和期には関東鉄道のほか東武バス・東野交通などの路線バスが乗り入れ、宇都宮市・小山市方面、市内各地や旧真壁郡内へ向かうバス路線が乗り入れていた。徐々に路線は廃止され、2008年(平成20年)4月1日に明野町役場・真壁駅・関東鉄道つくば北営業所(筑波山口)などへ向かう関鉄パープルバスの路線バス3系統が廃止されたのを最後に当駅を発着する路線バスが一時全廃となった。 2011年(平成23年)の東日本大震災発生時には、不通となったJR水戸線に並行するバスを関東鉄道が独自に運行した。 2014年(平成26年)7月22日に、運転免許センターに向かう高速バス「急行わかば号」が当駅を経由する新たなルートで運行することになり、季節運行ではあるが当駅乗り入れ路線バスが設定されることになった[18][注釈 2]。 2016年(平成28年)10月1日からは、当駅から筑波山口へ向かう筑西市広域連携バスの実証実験運行が開始され、これにより8年ぶりに毎日運行の路線バスが復活した[19]。以後、筑西市による実証実験路線の新設や経路見直しなどが毎年行われている。 北口
南口隣の駅脚注記事本文注釈出典
利用状況
参考文献関連項目
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