宮島口駅
宮島口駅(みやじまぐちえき)は、広島県廿日市市宮島口一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の駅である。駅番号はJR-R10。 2009年(平成21年)に分社化されるまで鉄道連絡船の駅として扱われていた、宮島連絡船の宮島口駅については宮島口フェリー乗り場を参照。 概要広島シティネットワークエリア内にあり、ICOCAが利用可能(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。 戦前戦中までは日本海軍の艦艇停泊地があった柱島近海の艦艇へ直接ランチ(連絡用の艦載艇)が発着したため、特急「富士」に代表される優等列車が停車していた。 戦後は、日本三景の一つでもある安芸の宮島の玄関口として一部の特急列車や急行列車が停車していた。山陽新幹線全通(1975年)を境に山陽本線の優等列車の運行形態は激変、夜行列車のみとなるも2005年(平成17年)3月に寝台特急「あさかぜ」が廃止されたのを最後に、現在はこの駅に定期で停車する特急・急行はない。 ただし、2017年(平成29年)6月17日に運行を開始した団体専用列車の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」(山陽コース・上り)は停車する[3]。 歴史年表
鉄道唱歌「汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり……」の出だしで知られる「鉄道唱歌」(1900年第一集発表)では、当時の宮島駅(現・宮島口駅)が4番にもわたって歌われている。 (鉄道唱歌 第二集 山陽・九州より抜粋) 19. 己斐の松原五日市 いつしか過ぎて厳島 鳥居を前に眺めやる 宮島駅につきにけり 20. 汽笛ならして客を待つ 汽船に乗れば十五分 早くもここぞ市杵島(いちきしま) 姫のまします宮どころ 21. 海にいでたる廻廊の 板に浮べてさす汐に うつる燈籠の火の影は 星か蛍か漁火(いさりび)か 22. 毛利元就この島に 城をかまえて君の敵 陶晴賢を誅せしは のこす武臣の鑑なり 駅構造直営駅[2]で単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅。駅舎側1番線が単式ホーム、3・4番線が島式ホームであり、互いのホームは跨線橋で連絡している。2021年10月31日までは管理駅であった。また、駅スタンプが設置されている。 2010年(平成22年)12月11日にバリアフリー整備が完了し、ホームにエレベーターが設置された。 のりば
また毎年8月11日前後に開催されていた宮島水中花火大会の開始前と終了後は当駅発着の臨時列車が設定されていたが、当駅には折り返し設備がないため、当駅止まりの下り臨時列車は1番線に到着し、乗客を降ろした後そのまま大野浦駅まで回送され、折り返したうえで再度上り臨時列車として運用される。
駅舎概要
駅舎コンコース内
駅舎コンコース外
駅舎前
駅弁駅前にある「うえの」が販売している。主な駅弁は下記の通り[13]。
利用状況「広島県統計年鑑」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。2008年度までは、宮島口桟橋の利用客も含む。
駅周辺駅周辺は、厳島(宮島)への玄関口として土産物店や名物のあなご飯屋・カキ小屋などが並ぶ。一方、桟橋側の景観に関しては「廿日市市景観計画」において駅舎並びに周辺の広告看板について「国際的な観光地『宮島』の玄関口としては、必ずしもふさわしくない色彩や規模の建築物や屋外広告物が見られる」との問題点が指摘されている[14]。 前述の通り、鉄道駅と航路桟橋の間は国道2号(宮島街道)が横断しているが車両通行量・横断歩行者とも多いこともあり、地下横断歩道を設けて平面横断禁止としている。正月の初詣、GW、お盆、宮島水中花火大会(毎年8月14日)、紅葉などの行楽シーズンは周辺道路が大変な混雑となる。 国道2号から桟橋までの道路は広島県道43号厳島公園線の一部である。桟橋前のロータリーは天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会の3区中継点となっており、放送などで「しゃもじコーナー」「しゃもじロータリー」の名前で呼ばれる。広島電鉄宮島線の広電宮島口駅はこのロータリー沿いにあり、JRの鉄道駅よりも桟橋に近い。 宮島競艇場は当駅の約300m北側に位置しており、最寄り駅の一つとなっている。 山陽本線の山側は新興住宅街が広がる。同駅の西方約1km(ジェイ・エム・エス大野工場付近)を山陽新幹線が通過しており、以前はここに新駅を請願駅として設置し、宮島観光の活性化を図ろうとする運動があったが、JR西日本は線路勾配の問題により駅の設置は不可能と回答したため、現在では駅設置運動は終息している。 隣の駅脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク
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