尾張広域緑道(おわりこういきりょくどう)は、愛知県尾張地方にある愛知県営の都市公園(緑道)[2]。犬山市、丹羽郡扶桑町、大口町、小牧市、春日井市の3市2町に跨り、通勤、通学、散策、遊戯とともに、サイクリング、ウォーキング、ランニングなどに利用されている。
概要
1987年(昭和62年)から「昭和天皇在位60年記念事業」の一環として整備が進められ、名古屋市上水道の導水管敷地を利用して作られた[3]。愛知県北部の庄内川畔(春日井市松河戸町)から木曽川畔(犬山市)までを結ぶ約19.5キロメートル、約28.2ヘクタールに渡って整備されている[4]。中間地点の小牧市には「フレッシュパーク」という多目的公園がある。
通勤、通学、散策、遊戯とともに、サイクリング、ウォーキング、ランニングなど健康づくり、体力づくりに利用できるほか、災害時には避難路としても役立つ。
緑地帯はクスノキ、トウカエデ、クロガネモチ、ヤマモモなどの高木類、アジサイ、サツキ、クチナシなどの低木類が中心。フジ棚や芝生を設ける一方、フィールドアスレチック風の遊具や休憩用の四阿も設置されている。
なおこの施設はいわゆる大規模自転車道には該当せず、所管する愛知県では「公園」と位置づけている。緑道を管理、巡回する軽自動車以外の自動車の乗り入れは禁止されており、通れるのは人と自転車だけである。途中の春日井市上田楽町の歩道橋「うるおい橋」付近は元々は通り抜けができていたが歩道橋設置工事時に道路が無くなった。
沿革
施設
事故
2019年(平成31年)4月3日、扶桑町高雄に設置されていた休憩用の四阿が倒壊する事故が発生した[6]。屋根とベンチを支えていた柱が折れ、ベンチに座っていた70代の女性が足をはさまれて右足首など3ヶ所を骨折した。柱は鉄製で長さ約3メートル。あずまやは1993年(平成5年)に設置された。緑道の指定管理者が3月に集中点検を実施した際には、異常は見つからなかったという。県公園緑地課は、柱の根元部分の腐食が原因とみている。
2020年(令和2年)7月6日、犬山警察署と愛知県警察捜査一課は、業務上過失傷害の疑いで管理事務所の所長と主査、嘱託員の3人を名古屋地方検察庁一宮支部に書類送検した[7]。所長と主査は公益財団法人「県都市整備協会」の職員。30日、名古屋地検一宮支部は男性職員3人を不起訴とした[8]。理由は明らかにしなかった。
交通アクセス
- フレッシュパーク
沿線周辺
犬山・扶桑エリア
- 犬山市木曽川南 - 扶桑町国道41号高架(3.8km)
大口・小牧北エリア
- 扶桑町国道41号高架 - 小牧市国道155号(7.0km)
小牧南・春日井北エリア
- 小牧市国道155号 - 春日井市鳥居松沈殿池(4.9km)
春日井南エリア
- 春日井市鳥居松沈殿池 - 庄内川北(3.8km)
関連項目
脚注
- ^ 愛知県における指定管理者制度について
- ^ 愛知県尾張建設事務所 公園事業のページ
- ^ a b c 『中日新聞』1989年3月16日付朝刊県内総合版17頁、「尾張広域緑道」のうち、春日井と小牧の計約2.5キロが完成」
- ^ a b c 『中日新聞』1992年06月12日付朝刊県内版18頁、「トレーニング施設 来月6日から開放 尾張広域緑道の拠点 「フレッシュパーク」」
- ^ 『中日新聞』2019年05月16日付朝刊近郊版14頁、「犬山区間が完成 住民ら祝い歩く 尾張広域緑道」
- ^ 『中日新聞』2019年4月4日付朝刊社会面27頁、「あずまや倒れ70代女性骨折 扶桑の公園」
- ^ 『中日新聞』2020年7月7日付朝刊社会面27頁、「あずまや倒壊で所長ら書類送検 扶桑、業過傷害容疑」
- ^ 『中日新聞』2020年7月31日付朝刊社会面25頁、「管理事務所長ら不起訴」
外部リンク
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