改造町人シュビビンマン3 -異界のプリンセス-
『改造町人シュビビンマン3 -異界のプリンセス-』(かいぞうちょうじんシュビビンマン3 いかいのプリンセス、英題:Cyber Citizen Shockman 3: The Princess from Another World)は、日本コンピュータシステムおよびウインズが開発しメサイヤが1992年に発売したPCエンジンCD-ROM²用横スクロールアクションゲーム。 本作は日本国のみの発売であったが、2024年の移植版で日本国外での発売が実現した。 異界からワープしてきたクレハ姫一行から攻撃を受けたシュビビンマンが騒動に巻き込まれるという内容。媒体がCD-ROMとなったことでビジュアルシーンが多数収録され、声優が多数出演している[1]。前作『改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-』は高難易度だったが、本作は難易度が大幅に下げられた[1]。 ゲームシステム前作『改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-』はアクションステージとシューティングステージを交互に進める形式だったが、本作は1作目『改造町人シュビビンマン』と同様にアクションステージのみとなった。 ゲーム開始時に太助とキャピ子のどちらかを選択し、選んだキャラクターによって異なるストーリーが展開する[1]。2人同時プレイ時には両者のストーリーが並行して展開する[1]。 基本的なアクションは、1作目と同様にジャンプと剣の攻撃および溜め撃ち「シュビビーム」を行う[2]。協力シュビビームは前作から引き継ぎ、加えてシュビビームの軌道をある程度操作できる誘導シュビビームが追加された。アクションとしては壁蹴りによる三角飛びも習得している[3]。 ストーリー異世界の魔法の一族ガヤンの民は世界を制するため魔界への道を開くガヤンの神「ガッシュ」の力により魔界の魔族の力を利用しようと企む/が逆に魔族の侵攻を受けてしまう。「ガッシュ」を封じ魔界へと続く魔界道とその扉を閉ざすことは出来たがガヤンの民は衰退してしまった。200年後、ガヤンの民の末裔であるクレハ姫は一族を復興させるため、部下のチョピンとバッチを引き連れ魔空艇で力を求め亜空を彷徨っていたが、操作を誤り時空を超え地球に転移し攻撃までをも行ってしまう。 そのころ、地球では町内会の福引で南の島旅行に当選したキャピ子が太助と共に南の島でバカンスを楽しんでいたが、クレハ姫の魔空艇の襲撃を受け、シュビビンマンに変身して応戦する。逃げる魔空艇の背に乗り移るとそこから魔法空母に乗り込むことに成功する。襲撃してきた拳法家のバッチを撃退したが敵の姿は既に無く脱出艇で魔法空母から脱出するが、そこは既に異界であり墜落したその先は魔法列車、そしてその終着点はガヤン神殿であった。 侵攻してきたシュビビンマンの力にクレハ姫たちの力ではかなわず、チョピンは「ガッシュ」の力の封印を解いてしまい、魔界への扉が再び開くとシュビビンマンは魔界へと吸い込まれてしまった。200年前の悲劇の再現を恐れたクレハ姫は魔界への扉を一時的に閉じる事には成功したが、魔界へと続く魔界道は開いたままであった。 魔界では200年ぶりの「あちらの世界」からの来客に、魔界道が再びあちらの世界につながったのだと沸き返る。あちらの世界を滅ぼす魔界ミサイル発射の準備を進める魔族、その計画を知ったシュビビンマンは魔界ミサイル建設場へと乗り込んだ。建設場では魔界ミサイルと一体化した魔界神が待ち受けていたが、撃退に成功し魔界は滅びシュビビンマンは元の地球の南の島へと転移していた。そこに魔界神をも倒すシュビビンマンの力を求めクレハ姫たちが迫ってきた。 登場人物
移植版
『改造町人シュビビンマン3』名義のSwitch版含め、正式な英語ローカライズ版として新規作成された『Cyber Citizen Shockman3』とオリジナルの『改造町人シュビビンマン3』の双方収録。どこでもセーブ、巻き戻し機能等豊富な機能と画像ギャラリーが収録されている[10]。 制作スタッフィンググラフィッカーのひとりである有賀等によると、グラフィックチームはウインズからの出向者とメサイヤのベテラン一人で構成されているという[12]。ウインズ側メンバーのうち、斉藤智晴(LA齋藤)以外の5人(有賀含む)は新人である[12]。また、有賀以外の新人4人はのちに『超兄貴』の開発に参加した[12]。
開発媒体が(今までのHu-CARDから)CD-ROMに変わった事で多くの表現が可能となったため、キャラクターの細かな動きの表現や敵キャラクターの複雑な攻撃方法など、どこまで表現出来るのか挑戦した結果、キャラクターデザインも変わり今までのシュビビンマンとのつながりがほとんど無くなってしまった[13]。グラフィッカーのひとりである有賀等がのちに自身のブログで語ったところによると、本作ではスムーズなゲーム進行を優先するため一度のデータ量の読み込みを制限した結果、ビジュアルシーンで使える色数に制限が出たという[11]。ビジュアルシーンにおいては、キャラクターをスプライト表示させつつも、背景をBGでスクロールさせる手法が取られた[11][注釈 1]。 キャラクターデザインとビジュアルシーンをメサイヤ側で制作したのち[注釈 2]、アニメーション制作会社AICが原画を作成し、そこからメサイヤ側でゲームに落とし込む方法が取られた[11]。 前作同様に雑誌「マル勝PCエンジン」にて敵キャラクタ―デザイン、サブタイトル、トラップ、そしてイラストの4種のアイデア募集が行われた[14]。敵キャラクタ―は応募作品から大賞1体、準賞1体の計2体のデザインが採用されゲームに敵キャラクタ―として登場し、サブタイトルは募集当時ゲーム内容、新キャラクターも未発表の状態でありながら「異界のプリンセス」が採用された他、後にメサイヤのマスコットキャラクターとなる「うみにん」も当公募からアイテムとして採用されている[15]。 スタッフ
評価
脚注注釈出典
参考文献
外部リンク |