『暗黒伝説』(あんこくでんせつ)は、1990年9月7日に日本のビクター音楽産業から発売されたPCエンジン用横スクロールアクションゲーム。北米では『The Legendary Axe II』のタイトルで発売された。
同社の『魔境伝説』(1988年)の続編。主人公を操作し、国の跡目争いにより魔力を借りて強大な力を得た兄を倒し、世界を救出する事を目的としている。前作と同様の敵を倒しながらステージを進んでいくオーソドックスなアクションゲームではあるが、グラフィックや世界観はダークな雰囲気のものとなっている。
開発はアトラスおよびレッド・カンパニーが行い、プロデューサーは『鏡の国のレジェンド』(1989年)を手掛けた小森治信が担当しており、プログラムは前作に引き続き白谷守が担当、音楽は『熱血高校ドッジボール部 PC番外編』(1990年)を手掛けたすずきひろとしが担当、モンスター・デザインはイラストレーターの明貴美加が担当している。
ゲーム内容
魔力を得た兄を倒すために、弟である主人公が塔へと潜入する内容となっている[2]。前作と比較してグラフィックやBGMはダークな世界観となっている事が特徴である[2]。
基本的には横スクロールだが縦にスクロールする場面もあり、4種類の武器を駆使してステージを進んでいく[1]。
スタッフ
- ゲーム・デザイン:KYON KYON
- プログラム:TSURUMOKU(白谷守)
- ドット・トランスレーション:つじじゅうろう
- 音楽:すずきひろとし
- モンスター・デザイン:RAOH OHASHI、明貴美加
- タイトル・デザイン:KINTAROH CHOGOH(阿部K助)、YAN SAKOGUCHI、BOKU KUBO、いけだよしふみ
- アイテム・デザイン:青木コブ太、みとみひかり
- マニュアル・デザイン:ページワン
- イラストレーター:M.IWASAKI
- スペシャル・サンクス:横山秀幸、MACCO(増子司)、くさのはじめ、もりぐちたけし、湯沢河童(湯沢一毅)、こばやしあけみ
- エグゼクティブ・プロデューサー:本多慧
- プロデューサー:小森治信
- コントローラー:吉岡賢
評価
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計23点(満40点)[4]、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、17.31点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で464位(485本中、1993年時点)となっている。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では、「難易度が高めなので、腕に自信のある人向き」と紹介されている[1]。
項目
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キャラクタ |
音楽 |
操作性 |
熱中度 |
お買得度 |
オリジナリティ
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総合
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得点
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2.98 |
3.06 |
2.96 |
2.69 |
2.77 |
2.85
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17.31
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- ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、ゲームバランスは前作同様に良好であるとしながらも、グラフィックやBGMに関しては「総じて暗く、だんだんと陰鬱な気持ちになってくるのが難点」と否定的に評価した[2]。また最後のボスである兄を倒した後のエンディングに関しても「嫌なオチ」であるとし、「最後の最後まで爽快感という言葉は無縁である」と否定的に評価した[2]。
脚注
外部リンク