東京都立荏原病院
東京都立荏原病院(とうきょうとりつえばらびょういん、英語: Tokyo Metropolitan Ebara Hospital)は、東京都大田区にある医療機関。地方独立行政法人東京都立病院機構が運営する病院である。旧東京都保健医療公社荏原病院。同敷地内に東京都立荏原看護専門学校、東京都立北療育医療センター城南分園がある。 古くは避病院に起源を発する伝染病院であり、長年にわたって伝染病床(現在は感染症病床)を持つ病院として活動している。 概要脳卒中急性期医療に取り組んでおり、体制を強化して2005年11月に「脳卒中専門病棟(Stroke Unit:SU)」を備えた「総合脳卒中センター(Comprehensive Stroke Center:CSC)」を開設。センターでは神経内科・脳神経外科・リハビリテーション科・放射線科の各科医師を中心とし、看護師、ソーシャルワーカーなどによる医療チームを編成し脳卒中患者に対する高度専門医療を行っており、TIME LOST IS BRAIN LOST(米国脳卒中協会による啓発標語:時間が経つほど脳の機能は失われる)をモットーとしている。 通常の気圧より高い圧力環境のもとで酸素を吸入することで、血液中にたくさんの酸素を溶かし体内の酸素濃度を上昇させ様々な効果が得られる高気圧酸素治療室が設置されている。同装置は東京都内に4台しかない。 突発性難聴は原因不明の急性高度難聴であり、いまだにその原因は確定しておらず、科学的根拠の高い治療法も確立していないが、副腎皮質ステロイド療法、都内に3施設しかない多人数の治療が可能な高気圧酸素治療、ペインクリニックでの星状神経節ブロックを組み合わせて2週間の入院加療を行っており、突発性難聴発症2週間以内の高気圧治療は難聴の改善に対して有効であるとのデータがあり、発症早期からの治療が有効。[2][3] 2014年10月、西アフリカを中心に猛威を振るうエボラ出血熱の東京都内での受入先4ヶ所のうちの1つとなる、エボラ熱対策指定医療機関となった。感染や感染の疑いが生じた場合は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づき、患者や診察した医療機関が保健所に連絡し、東京消防庁に5台ある「専用車両」で、4カ所の指定医療機関に搬送する手順になっている。4カ所は都立墨東病院(東京都墨田区)、東京都立駒込病院(東京都文京区)、荏原病院(大田区)、国立国際医療研究センター(東京都新宿区)[4]。 2015年11月、がんの痛みや心の辛さをケアする「緩和ケア外来」開設。 2020年2月、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染の疑いがある患者を受け入れる。 2022年7月、東京都保健医療公社から地方独立行政法人東京都立病院機構に運営が移行され、地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立荏原病院となる。[5] 中原街道沿い洗足池から1kmほど住宅街に入った閑静な場所にあり、院内庭には草木や花がある静かで心休まり、治療には良い環境の病院である。 沿革
診療科センター
医療機関の指定等
交通アクセス
関連項目その他1983年、TBS系で放送された「ふぞろいの林檎たち」で同敷地内にある東京都立荏原看護専門学校(番組設定上の仮名は東京都立雪谷看護専門学校)の看護学生役の石原真理子、手塚理美が看護学生として実習するシーンの際に使用された病院であり(改築前の旧病院)、1985年、続編の「ふぞろいの林檎たちII」では新人看護婦として働く石原真理子、手塚理美が働くシーンが撮影された[9]。 脚注注釈出典
外部リンク
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