欧州文化首都(おうしゅうぶんかしゅと、英: European Capital of Culture、仏: capitale européenne de la culture)は、欧州連合 (EU) が指定した都市で、一年間にわたり集中的に各種の文化行事を展開する事業。
歴史
当初、欧州文化都市(英: European City of Culture、仏: ville européenne de la culture)と呼ばれていたこの事業は、1983年にギリシャの文化大臣メリナ・メルクーリが提唱し、1985年にアテネを最初の指定都市として始まった。当初は、加盟国を一つずつ巡回する形で行われ、順番にあたる国の政府が開催都市を決定した。初めは各国の首都など、文字どおり欧州を文化面で代表する都市が選ばれることが多かったが、やがて単なる文化事業ではなく、観光客の誘引など経済効果も大きい事業として注目されるようになると、都市開発の契機とすることを企図して、比較的知名度やイメージが見劣りする経済的に停滞した都市などを選ぶ例が増えていった。特に文化が都市と周辺地域の長期的な文化ベースの開発戦略の一部として組み込まれている場合、欧州文化首都は社会的および経済的利益を大幅に最大化すると考えられている。[1]