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死亡説

死亡説(しぼうせつ)は、ある人物が死亡したとして扱う仮説、またはある人物が死亡したというのこと。

概要

死亡説が発生する要因の例を以下に示す。

  • 通常の死亡記事の誤報や予定稿の流出。
  • 公式には生存していると考えられている人物が、非公式の情報源からすでに死んでいるとする説が流れる。何らかの事情で急激に露出を減らした場合にこのような説が流れることがある。また、大規模な事件・事故・災害が発生した際、有名人がそれに巻き込まれたと思われ、死亡したと噂されることがある。
  • 著名人と同姓同名の別の人物の訃報が流れたとき、その著名人が亡くなったと誤解されて伝わることがある。
  • 著名人が死亡したというフェイクニュースが悪意ある者により故意に流される。
  • 悪事を働いた著名人に対し、死んでくれたらいいのにという皮肉が込められて伝わることがある。
  • 財界人の場合は株価操作など狙って意図的に流されることがある。

死亡説が流れた人物

政治家・君主・軍人

芸能人・音楽家

スポーツ選手

  • 常陸山谷右エ門 - 1910年、大相撲の一行が満州での巡業を終え、大連の港から船で帰国の予定だったが、乗船の直前になって横綱常陸山が「旅順で戦死した義兄(広瀬武夫)のために奉納相撲を行いたい」と突然言い出し、急遽旅順で奉納相撲が行われた。その頃、一行が乗る予定だった船が沈没し乗客乗員は全員死亡。常陸山も死亡したとされ、東京では「常陸山一行遭難」の号外まで出た。その後「帰国が延びる」との常陸山からの知らせがあり、関係者は安堵したという。
  • 双葉山定次 - 1943年の大陸巡業中に「死亡した」という噂が流れ、東京にまで伝わった。関係者やファンを心配させたが、無事帰国したため、単なる噂に終わった[86]
  • 吉葉山潤之輔 - 幕下時代に召集され、中国戦線で戦闘中に負傷。所属する高島部屋に「戦死」と伝わり、部屋の名簿から除籍された。戦後の1946年に帰国して部屋に戻るとあまりの痩せっぷりのため幽霊と間違われたという[87]
  • 栃錦清隆 - 1955年病気で入院したが「死亡した」という情報が流れた[88]。また、1958年巡業中に「交通事故で死亡した」という情報が流れ、新聞記者らがその事実を確かめるべく栃錦ら一行が乗っている列車に駆けつけたが、その中に栃錦の姿が在ったため誤報と分かった[89]
  • 長谷川勝敏 - 1966年2月、全日空羽田沖墜落事故で墜落機に乗っていたとされ、長谷川も「死亡した」との情報が流れた。事故のニュースを聞いて佐渡ヶ嶽部屋では親方は顔面蒼白の状態だったが、実際には長谷川は墜落機に乗っておらず、長谷川本人が札幌から部屋に電話したため(長谷川は事故を知らなかった)、無事であることが分かった。
  • ベアキャット・ライト - 1960年代に活躍した黒人プロレスラー。プロレス史上初の黒人チャンピオンとなったが、団体とトラブルを起こしたことなどから低迷期を迎え、1970年代前半に死亡説が流れた[90]
  • ディエゴ・マラドーナ - 2007年に腹痛で入院した際、死亡説が流布した。アルゼンチン政府までもが事実関係を調査するに至る大騒動に発展したが、間もなく生存が確認されている。
  • ペレ - 2014年3月28日、CNNの公式Twitter上で「ペレが74歳で死去した」と誤報し、直後に報道を取り消した(なお、ペレは2014年3月時点では73歳であり、年齢も不正確であった)[91]
  • 牧原大成 - 2018年の一時期に、検索エンジンの不具合で「2018年2月8日死亡」という誤情報が掲載されていた[92]
  • ヨハン・クライフ - 2014年8月19日、オランダのデ・フォルクスクラント紙が「ヨハン・クライフが他界した」と報じ、後に試験中のウェブサイトのエラーと判明し、陳謝した[93]

学者

実業家

  • 松下幸之助 - 1966年3月に、空売りグループが株価乱高下を狙って死亡説を流した。
  • スティーブ・ジョブズ - 2008年8月27日午後(米国時間)、ブルームバーグが訃報の予定稿を誤配信し、すぐに撤回した[96]
  • 原憲彦(『彦龍』元店主) - 2015年8月16日頃にTwitterなどで死亡説が流れたが、本人のTwitterで否定された[97]。同年12月に死去した。
  • 李健熙 - 2016年6月30日、SNS上で死亡説が流れ、サムスン関連株価が一時上昇する騒ぎになった。同様の噂は李が入院後の2年余の間に7〜8回起きているという[98]
  • ジャニー喜多川 - 2017年5月22日にマスコミの間で死亡の情報が流れたが、すぐに偽情報と判明した[99]。6月6日には本人が取材に応じ、その場で死亡説を一笑に付した[100]。また、2019年6月に病院に救急搬送された事を一部週刊誌やスポーツ紙が報じた際も電子掲示板まとめサイトを中心に死亡情報が拡散される事態となった[101][102]が、同年7月9日に死去。
  • 渡邉恒雄 - 2018年11月16日に危篤・死亡説が流れたが[103]山口壽一讀賣巨人軍オーナーはこれを否定した[104]
  • 高須克弥 - 2022年1月、末期の状態でCOVID-19に感染して重体になったというデマがSNS上に投稿され、死亡説に繋がった。高須は本件について刑事告訴し、警察の捜査によってデマを拡散させた犯人が8月に逮捕されている[105]

作家

  • フリードリヒ・フォン・シラー - 1805年2月、新聞に死亡記事が掲載された。実際には病臥中で、いったん回復したが3ヶ月後の5月9日に死去。
  • 野口雨情 - 新聞記者をしていた1908年9月、読売新聞に死亡記事が掲載される。これを読んだ石川啄木小樽の新聞社で同僚だった時期があった)は「悲しき思出(野口雨情君の北海道時代)」という回想文を書きかけたが、途中で誤報と判明したため中断した[106]
  • 志茂田景樹 - 本人によると、これまで何度か死亡説を流されたという[107]
  • 金子兜太 - 2018年2月19日、時事通信が「金子兜太さん死去」の記事を配信したが、1時間後に誤報だったと取り消した。金子は翌日の2月20日に死去した[108]
  • 大倉らいた - 2004年に発表した書籍を最後に現在まで新刊を出しておらず、公式ブログも2006年に投稿した記事を最後に停止しているため、ファンの間では死亡説が流れていた。実際には無期限活動停止中にすぎないのだが、それを公式発表せずに無期限活動停止に入ったことが原因。今後も活動再開のメドは立っておらず、事実上の引退状態にある。西口有香の主導で企画された『センチメンタルグラフティ 20thプロジェクト』において滞在先のハワイから声明を発表し、2018年に凡そ12年ぶりに消息が判明した。
  • モリス - 公式サイトや公式Twitterが殆ど更新されず、新刊告知さえしないため、死亡説が度々出ている。なお、多数のアンソロジー系書籍に作品を掲載しており、現役で活動中であるが、個人名義の書籍は2014年に発表した物を最後に現在まで新刊は発表されていない。

その他の人物

動物

脚注

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  3. ^ スティーヴン・パイル、中村保男(訳) (1991). おかしなおかしな大記録. 文春文庫. 文藝春秋. p. 201. ISBN 4-16-730916-5 
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  5. ^ “ヤマニ氏やはり大物、ジュネーブ滞在──相場動かした死亡説にケリ”. 日本経済新聞: p. 2. (1985年9月12日付夕刊) 
  6. ^ 池東旭 (1988). ソウルの日本語新聞は書く―見えなかった韓国. 草思社. pp. 172-174. ISBN 4-7942-0322-5 
  7. ^ “鄧氏死亡説に揺れる 毒殺説も 新華社は強く否定”. 日本経済新聞: p. 8. (1989年6月7日付朝刊) 
  8. ^ “中国 強硬派、指導部握る 鄧氏、厳戒軍を慰問 楊首席・李首相らを伴う”. 日本経済新聞: p. 1. (1989年6月10日付朝刊) 
  9. ^ “チェチェン 反乱軍後継者は生存 TV登場『ロシアと戦闘継続』”. 日本経済新聞: p. 6. (1996年5月2日付朝刊) 
  10. ^ “ポル・ポト氏 生存を確認”. 日本経済新聞: p. 6. (1996年6月8日付朝刊) 
  11. ^ 朝日新聞. (1999年5月12日付朝刊「天声人語」) 
  12. ^ 読売新聞. (2001年1月13日付朝刊第15面) 
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関連項目

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